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暁千星、最後の月組公演!『ブエノスアイレスの風』

宝塚歌劇についての雑記

宝塚ファンの皆さん、こんにちは。

今日は、暁千星の月組生として最後の公演となる『ブエノスアイレスの風』の観劇レポです。

男役10年の集大成となるARI(暁千星)が、ハードボイルドな役柄をどう演じたのかお伝えしていきたいと思います。

※ここからはネタバレ、個人的な見解がありますのでご注意ください。

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ベビーフェイスの暁千星が魅せる大人のタンゴ!

『ブエノスアイレスの風』は、ストーリー内容が暗めのため、舞台の背景や歌も物悲し気な雰囲気で包まれていました。

物語も、1900年代半ばのアルゼンチンブエノスアイレスで、反政府ゲリラのリーダーだったARI演じるニコラスが、7年ぶりに刑務所から出てくるところから始まります。

そのことが私の中で、違和感を生みました。

なぜならARIは童顔なので、7年前だと20歳そこそこでリーダーをしていたかのように思えたからです。

もしもこの役が、同じ月組の鳳月杏だったらわかりますが、年齢的に無理があると思います。

しかしそれを払拭するような、見事なアルゼンチンタンゴをARIは見せてくれました。

出所後、仕事を求めてタンゴ酒場へ面接に行き、そこで花形ダンサーであるイサベラ(天紫 珠李)の相手役となるシーンから、タンゴを踊りまくります。

時にはスーツにハット姿で、大人の魅力を振りまきながらくるくるとタンゴデュエットを踊った後、美しいキメポーズからの暗転は、カッコいいの一言です。

会場からも大きな拍手が送られていました。

風間柚乃も魅せる悪カッコいい相方役!

ゆの(風間柚乃)は、元反政府勢力の生き残り役で、外国に逃げていましたが、新政府に隠れて帰国します。

新政府になってからも、現状は何も昔と変わっていないことに腹を立て、その政府関係者がお金を預けている銀行を襲おうと、ARIニコラスを誘います。

そのシーンのリカルド(風間柚乃)のやさぐれ感は、本当に新政府に失望しているのだなと、同情してしまう演技でした。

同じ孤児院で、妹として過ごしてきたリリアナ(花妃舞音)との恋愛感情に近いような複雑な関係性も、見事に演じきっていました。

男役として益々輝きを増していくゆのが、次の大劇場公演『グレート・ギャツビー』でどんな演技を見せてくれるのか、これからも楽しみです。

月組生になった彩海せらはまたダメ息子役!?

雪組生から惜しまれながらも月組にやってきたせらちゃん(彩海せら)は、『CityHutnter-盗まれたXYZ-』の豊役同様、母親のフローラ(晴音アキ)を心配させます。

登場してからしばらくは、ただ若気の至りで粋がり、母親を手こずらせているチンピラマルセーロ役ですが、物語が進むにつれ思いがけない悲劇を生んでしまいます。

母親役の晴音さんが歌う「ヴィエント・デ・ブエノスアイレス」は、また命が失われ、罪を作ってしまった若者たちに対する悲しみを、高音の美声で私たち観客に訴えかけてきました。

国が安定しないために、若者たちが不幸な道を辿ってしまう切なさを皆さんにも観ていただきたいです。

カーテンコールはいつもの明るい月組生でした!

私が観劇した次の日が、休演日だったこともあり、カーテンコールの時はいつもの明るい笑顔で、宝塚らしく皆輝いていました。

物語の内容が少し重かったため、それを見ていたら、なんだかホッとしてしまいました。

この公演が終わったら、星組に移動してしまうARIですが、芝居の月組で培った男役のスキルと、お得意のパワフルなダンスで私たちファンを魅了してくれることでしょう。

星組男役トップスターのこっちゃん(礼真琴)はそうかなあと言っていますが、体育会系の星組が元気いっぱいのARIには似合っているのかもしれません!

約10年近くいた月組を離れるのは寂しいですが、これからも皆で応援していきましょう!

ARIの新しい門出を祝って今日はこのブログを締めくくりたいと思います。

これからも頑張れ暁千星

―ふーてんリリィ―