宝塚歌劇団と聞くと『ベルサイユのばら』を彷彿とさせる方が多くおられます。
特にヅカオタと言うよりもそれ以外の方々からの中でそういう方程式が出来上がっていると言った方がよいでしょう。
1974年、今や安定の人気を博している宝塚ですが、人気が低迷していたところを救ったのがベルばらでした。
池田理代子先生の同名漫画を初のミュージカル化ということで大いに話題になりました。
さらに男役であるトップスターさんが男装の麗人を演じるというこれまでにない宝塚の形を作り上げたこと、そして男装の麗人という宝塚との共通点もあり大いにヒット。
2006年には通算上演回数1500回を突破、2014年には通算観客動員数500万人という記録も打ち立てました。
そういった偉業を成し遂げていることもあり、宝塚歌劇団=ベルサイユのばらという方程式が一般に浸透したのでしょう。
しかし、じつは前回の上演は2014年宙組の全国ツアー公演。
つまり約10年前ということに…。
近々での再演は初期の頃であり近年ではそこまで上演されているわけではありません。
そんな中2024年に初演から50周年という記念すべきタイミングで2024年7月から「フェルゼン編」を雪組にて再演することが発表されました。
昨今かつて新人公演にて主演を務められた作品をトップスターになってからもう一度…というファンの皆さんにとっては胸熱な流れがありました。
彩風咲奈・2回目のフェルゼン役
今回も正にそれで2013年に壮一帆さん主演で上演された「フェルゼン編」。
彩風咲奈さんは5回目の主演というもはや安定感すらあるタイミングでの抜擢で主演であるフェルゼンを新人公演にて演じられました。
本役のアラン/アルトワ役とは打って変わったフェルゼンはファンの皆さんの記憶には深く残っておられると思います。
そこから約10年。
男役としての経験を更に積み、舞台人としての魅力も高まった彩風さんのフェルゼンを観ることが出来るのかと思うと今から楽しみでなりません。
110周年、更にはベルばら初演から50周年。
記念が重なるという貴重な時の上演というのは何故かいつも以上にワクワクしてしまうものです。
まだまだ他のキャスティングは未発表ではありますが、今の雪組の面々を思うとより良い作品が出来上がるという期待しかありません。
気になるところと言えばやはり今回はフェルゼン編なため主演どころではありませんがオスカル役とアンドレ役。
かつて記念公演ですと役替わりがありましたが今回もそれが導入されるのか否か、というところも気になるポイントです。
やはり重要どころを担うのは朝美絢さんか和希そらさん、そして縣千さんのお三方が有望株でしょう。
一体どなたがどのお役を射止めるのか…。
今から発表が楽しみでなりませんね。