宝塚歌劇団の団員のことを「生徒」と呼ばれていることを知っていますか?
普通は団員と呼ぶところを「生徒」という表現に????と思われる方もいらっしゃると思います。
これは、宝塚歌劇団の歴史と関係しています。
宝塚歌劇が発足した当初、歌劇団員が「芸者や舞妓のよう」と揶揄されたことに創設者の小林一三が「宝塚歌劇は高等な音楽教育を施した生徒によってなされるものである」といったことに由来しています。
宝塚音楽学校を卒業して、宝塚歌劇団へ入団したばかりの生徒を研究科1年となり、そこから2年、3年と学年が上がっていきます。
たとえトップスターになっても「宝塚歌劇団の生徒」として「清く、正しく、美しく」の理念を常に念頭に置いた行動をする。
「生徒」と呼ばれることで、芸を磨く、教えていただく、という「学ぶ」いう意識が続くのではないでしょうか。
とても素敵な決まりごとだなと思います。
タカラジェンヌさんのファンに接する姿勢、トップスターさんのお客様への挨拶などを聞く機会がありますが、いつも謙虚で、決して奢ったり、威張ったりすることがなく、いつも感謝の気持ちを言葉にして、お客様に伝える。
タレントや芸能人のような「不祥事」も聞いたことがない。
これはすべて自分たちが「生徒」である意識があり、常に学んでいる途中であるという意識が付いているからでしょう。
いつもいつも、気持ちいい対応をしてくださるタカラジェンヌさんたちって、たくさんの感謝と愛を言葉にしてくれるから、本当に素敵ですよね。
中でどんな厳しい教育がされているかは全然わからない世界です。
しかしそんな辛さも出さずに笑顔で接する姿を拝見すると、厳しい中でもたくさんの「愛」のある教育がされているのではないかと、想像しています。
宝塚を卒業されたOGさん(誰だったか忘れました)が卒業された時に、
「宝塚歌劇団はずっと導いてくれる先生や先輩がいて、仕事というよりずっと学校にいたような感じでした。」と言っていましたね。
きっと皆さん、そんな感じで過ごしていらっしゃるのでしょう。
私も「人生の生徒」である意識を持って生きていこう。