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大注目の娘役花組の星空美咲さんのこれから

宝塚歌劇を楽しもう

宝塚歌劇団花組全国ツアー公演「フィレンツエに燃える/Fashionable Empire!」を観劇してきました!

トップ娘役の星風まどかちゃんを支える2番手格の娘役として出演している星空美咲ちゃんは105期生でまだ研4の娘役さんです。

今日は星空美咲ちゃんをテーマに記事を書かせていただきたいと思います。

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「フィレンツエに燃える」

「フィレンツエに燃える」は、演出家・柴田侑宏先生の代表作の一つといわれながら、47年間再演されたことがなかった幻の作品と言われていました。

ついに再演が決まり、どんなお話なのかと楽しみにしていました。柴田先生の作品は、「追憶のバルセロナ」、「悲しみのコルドバ」、「バレンシアの赤い花」など、タイトルに外国の地名がついた「地名シリーズ」が有名ですが、「フィレンツエに燃える」は地名シリーズの第一号になった作品です。

柴田作品独特の、複雑な人間関係や屈折した愛が描かれたちょっと重い作品でしたが、星空美咲ちゃんは、魔性の女パメラを演じる星風まどかちゃんと対峙する、華やかでまっすぐでちょっとわがままな貴族の女の子という役どころをとても魅力的に演じていました。

研4とは思えない堂々とした星空ちゃんの演技と華やかさは、もうすでにいつトップ娘役ヒロインになっても大丈夫、という感じが漂っていました。

主演の柚香さんは、お鬚を付けてかなり年上感のある役作りでしたが、包容感あふれるジェントルマンの柚香光さんと純粋でちょっとわがままな星空ちゃんとの年の差カップル的な並びは新鮮でとても素敵でした!

愛希れいかさん(ちゃぴちゃん)似と注目

星空ちゃんは、新人公演のヒロイン経験がないまま、入団して間もない研究科の2年目の2020年に、聖乃あすかちゃん主演の「Prince of Roses」で相手役に抜擢された実力派+劇団押しの娘役さんです。

入団当初から、月組トップ娘役だった愛希れいかさん(ちゃぴちゃん)にそっくり、と評判になり話題になっていましたが、外見がちゃぴちゃんとそっくりなだけではなく、歌もダンスもお芝居も3拍子揃った実力派というところもちゃぴちゃんにそっくりです。

聖乃あすかさんと

「Prince of Roses」は、予備知識がないまま友人に誘われて観劇した作品だったのですが、この時、相手役の娘役さんが誰かということについては予備知識なしに観劇したので、「あのヒロインの子はだれ??」と気になったものの、聖乃あすかちゃんの王子様姿がかっこよくて美しくて目を奪われていたので、正直、星空ちゃんの印象はあまり残っていないのですが、

まだ舞台経験が浅いのに抜擢されて気の毒な娘役さん・・・と思ったことだけは覚えています。

早く抜擢されすぎて世間から注目が集まってしまうと、よほどメンタルが強くないとプレッシャーに押しつぶされて成長が止まってしまうこともあります。

入団して2年目といえば、組回りが終わったばかりというような状況で、新人公演メンバーの中でも最下級生のような扱いのはずです。

そんなポジションの娘役さんが、上級生が大勢いる中で主演の男役さんの相手役さんになったら、本当にプレッシャーに押しつぶされてしまいそうになると思います。

観劇後の帰り道で、早く抜擢されるのも大変。他に頑張っている上級生の娘役さんもいるのだから、下級生はもっと育ててから注目されるように配慮してあげればいいのに・・と友人と話したことを思い出しました。

水美舞斗さんと

そして、星空ちゃんの存在が本格的に気になり始めたのは、2021年8月に梅芸ドラマシティーで上演された「銀ちゃんの恋」の小夏を演じた星空ちゃんを見た時でした。

この役も、憑依型のお芝居をする野々すみかさんが演じた小夏の役の再演ということで、星空ちゃんにとってはかなりのプレッシャーになったことと思います。

水美舞斗さん(マイティー)も「銀ちゃん」は大空祐飛さんの当たり役だったということもあり、プレッシャーが強かったと思いますが、マイティーのかなりこだわった役作りと大熱演は大評判で、大空祐飛さんに負けず劣らずの個性的な銀ちゃんを見せてくれました。

そんなマイティーを支え、さらに輝かせる立場であることが求められる主演娘役として、星空ちゃんはマイティー以上にかなりのプレッシャーがあったのではないかと思います。

妊婦役でDV的なシーンもあり、ビジュアル的にも娘役さんにとっては難の多い役ですが、必死で主演の水美さんについていこうとして頑張っている星空ちゃんの姿は素晴らしかったです。

スカイステージのタカラヅカニュースの番組で、公演を終えたばかりの二人へのインタビューが放送されていましたが、10学年上級生の水美さんが、緊張感一杯で恐縮している星空ちゃんを優しく見守っている感じが伝わってきました。

この「銀ちゃんの恋」の公演で、星空ちゃんは東上ヒロイン経験者というトップ娘役就任に向けての確固たるポジションを得たことになりますが、この当時はまだ新人公演のヒロイン経験はありませんでした。

永久輝せあさんと

そしてその次に星空ちゃんの活躍に目を見張った機会は、永久輝せあさん主演の東上公演「冬霞の巴里」で、星空ちゃんが永久輝さんの相手役を演じた時でした。

この作品では血がつながっていない姉と弟として、星空ちゃんは永久輝さんのお姉さんの役を演じましたが、上級生の永久輝さんのお姉さんとして、弟の永久輝さんとのちょっと微妙なドキドキする関係を魅力的に演じていました。歌が上手な娘役さんなので、安心して歌を聴けるというのも彼女の魅力の一つだと思います。

新人公演ヒロインへ

 そしていよいよ今年の8月、星空ちゃんは「リストフェレンツ/Fashionable Empire!」で新人公演ヒロインの座を射止めます。

すでに3回もヒロイン経験があるので、大劇場の大きな広い舞台でも堂々とした納得の演技を見せてくれました。

全ツで二番手格の娘役さんへ

そして今回の花組全国ツアー公演では、トップ娘役の星風まどかちゃんに対峙する2番手格の娘役さんに抜擢された星空ちゃん!

花組には、星風まどかちゃんと同期の音くり寿ちゃんがまどかちゃんを支える2番手格の娘役さんとしての確固たる地位を築いていましたが、音くり寿ちゃんの退団後の後継者は星空美咲ちゃん・・という感じになっているような気がします。

今後どうなる???

 ネット上では、星空ちゃんは、もしかしたら組替えで近いうちに他の組のトップ娘役に就任するのでは・・という声もあるようですが、星空ちゃんのこれまでのヒロインの系譜をみると、相手役さんは、聖乃あすかさん(「Prince of Roses」、水美舞斗さん(「銀ちゃんの恋」)、永久輝せあさん(「冬霞の巴里」、柚香れいさん(「フィレンツエに燃える」でまどかちゃん演じるパメラとお別れした後)と、トップスターの柚香さんから、4番手格の聖乃さんまで、全ての花組男役スターの相手役を経験していることになります。

そうなると、ネット上の噂はともかく、私としては星空ちゃんには花組の娘役さんとしてこのまま成長していただいて、順当に花組でトップ娘役の座に上り詰めて欲しいな・・と思っています。

今回の記事では、星空ちゃんのこれまでのヒロイン経歴を振り返ってみましたが、星空ちゃんは高いハードルやプレッシャーを一つ一つ乗り越えながらここまで成長してきたことがわかります。

「立場が人を作る」という言葉がありますが、本当にその通り!与えられた責任あるポジションに向いあっているうちに実力を身に着け、ふさわしい立場になっていくということなのだと思います。

これからも星空美咲ちゃんのさらなる飛躍に注目したいと思います。