2023年7月からの、宝塚歌劇団花組の演目が、発表になりました。
『鴛鴦歌合戦』という、日活のオペレッタ時代劇を原作とした作品だそうです。
日活映画と言えば、雪組トップスター早霧せいなさんとトップ娘役咲妃みゆさんの退団公演である『幕末太陽傳』を思い出します。
『幕末太陽傳』も、『鴛鴦歌合戦』と同じく、小柳奈穂子先生演出のコメディ作品でした。
『鴛鴦歌合戦』は、おめでたいタイトルと、オペレッタ時代劇というワードにワクワクさせられます。
また2023年6月、月組公演の『Death Takes a Holiday』は、『ジョー・ブラックをよろしく』というタイトルで、映画化されています。
この年末年始、帰省やレジャーを控えたり、コロナ前よりも短く終わらせたりする方も多いでしょう。
せっかくの休みを有意義に過ごすため、映画鑑賞で宝塚観劇の予習をするのはいかがでしょうか?
あくまで独断で、お勧め作品を紹介させていただきます。
最後までお読みいただけると嬉しいです。
『鴛鴦歌合戦』はAmazonプライムで!
『鴛鴦歌合戦』は、1939年公開のマキノ正博監督による映画です。
主演は片岡千恵蔵さん。
美男子で知られ、映画でもテレビでも大活躍されたスターさんですね。
殺陣が苦手だったため、殺陣の少ない時代劇というジャンルを作り出した方でもあります。
こんな古い作品、どうやって観たらいいのだろうと思っていたら、なんとAmazonプライムで配信されていました。
ずいぶん昔の作品ですので、映像はあまりよくありません。
テレビの大画面で見ると、少々目に負担がかかりました。
タブレットで視聴すると、なかなかいい感じです。
こちらの作品は、プライム会員なら無料で視聴ができます。
Amazonプライムは30日間の無料体験ができますので、この年末に無料体験を申し込んで、予習してみてはいかがでしょうか?
Amazonプライムの無料体験は、一定期間を過ぎるとまた申し込めるようになります。
この一定期間がどれくらいかは公表されていないのですが、迷っているなら今が申し込みのチャンスかもしれません。
『鴛鴦歌合戦』は、一部ではカルト的人気の作品と言われているように、時代劇の概念を覆してくる映画です。
冒頭から、軽快な歌での掛け合いが始まります。
華やかなジャズに合わせて時代劇が進行するので、普通の方にはカルチャーショックかもしれません。
しかし宝塚ファンなら、大丈夫!
むしろ宝塚との親和性を感じる作品です。
華やかでおめでたい雰囲気で笑える、ハッピーな作品です。
こういう和物を、もっと宝塚で上演して欲しいと感じました。
オペレッタとは?
『鴛鴦歌合戦』は、宝塚の公式サイトでは「オペレッタ映画」と紹介されています。
オペレッタは、日本語ではかつて「喜歌劇」と訳されていました。
代表的な作品の一つが『こうもり』です。
このタイトルにピンときた方は多いはず。
以前星組で上演された『こうもり …こうもり博士の愉快な復讐劇…』のベースとなった作品です。
宝塚きってのコメディエンヌである北翔海莉さんと紅ゆずるさんが、トップと2番手という時期に上演された、明るくて面白い素敵な作品でした。
また月組ドラマシティ公演の『THE MERRY WIDOW』も、オペレッタがベースになっています。
宝塚ファンにオペレッタ映画といって一番伝わるのは、『狸御殿』シリーズではないでしょうか?
宝塚で舞台化されて何度も上演され、OG公演としてもファンを楽しませてくれました。
OG公演はシリーズ化して、もっと長く続いて欲しかったと、残念に思っています。
『鴛鴦歌合戦』の映画を観るには目が辛い。
とはいえ雰囲気だけでもつかみたいという方には、チャン・ツィイーさん主演の『オペレッタ狸御殿』がお勧めです。
残念ながら配信サービスでは見つけられなかったので、ぜひレンタルDVDを探してみてください。
また映画の『狸御殿』シリーズは、いくつか配信されています。
『ジョー・ブラックをよろしく』は様々な配信で
『ジョー・ブラックをよろしく』は、日本でも大ヒットした映画ですね。
月組で2023年6月に上演予定の、『Death Takes a Holiday』を、映画化した作品の一つです。
主役のブラッド・ピットの美青年ぶりはもちろんのこと、ヒロインのクレア・フォーラニも美しく、眼福の映画でした。
現代のアメリカを舞台にした『ジョー・ブラックをよろしく』と、1920年代前半のイタリアを舞台にした『Death Takes a Holiday』では、ストーリーも異なります。
予習には少し弱いかもしれませんが、観ておきたい作品ですね。
そのほかにも、予習したい映画がいっぱい!
今、映画で予習したいといえばまずこれですね。
宙組トップスター真風涼帆さん、トップ娘役潤花さんの退団公演である『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』の映画版、『カジノ・ロワイヤル』です。
宝塚版はなにやら小池修一郎先生独自の演出が多数入っているようですが、抑えておきたいところです。
映画『カジノ・ロワイヤル』をご覧になったら、観ていただきたい映画がもう一つあります。
ル・シッフル(宝塚版では芹香斗亜さん)役のマッツ・ミケルセンさんが主演された映画、『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』です。
こちらは2023年2月からの雪組公演『海辺のストルーエンセ』と同じ題材になります。
北欧の至宝と呼ばれるセクシーなイケメンであるマッツ・ミケルセンと、宝塚を代表する美貌と色気を放つ朝美絢さんが演じる、ストルーエンセ先生。
ご本人がどれだけの美男子であったのか、気になるところです。
『俺達に明日はない』も外せない!
彩風咲奈さんと夢白あやさんの雪組新トップコンビのお披露目公演『BONNIE & CLYDE』は、日本初演が2012年です。
元星組・雪組トップ娘役白羽ゆりさんも出演されていたので、ご覧になったことがある方も多いでしょう。
濱田めぐみさん、田代万里生さんという歌が抜群のお二人が主演されてしました。
とても有名なお話ですので大体の流れはご存じの方がほとんどだと思いますが、予習には『俺達に明日はない』がお勧めです。
ミュージカルも映画も、どちらも史実を元に描かれています。
過去作品も配信で!
花組の『うたかたの恋』、星組の『バレンシアの熱い花』などは、過去作品を配信でも楽しむことができます。
原作が同じという形になってしまいますが、珠城りょうさん主演の2020年月組の『赤と黒』も配信中です。
どれもご存じの方も多いと思いますが、この機会に改めて過去作品を観てみるというのもいいですね。
明るく楽しいオペレッタをもっと見たい!
Amazonプライムを中心に探してみると、年末年始に宝塚関連の作品をたくさん鑑賞できそうです。
もちろんその他の配信サービスでも楽しめますので、ご自身の環境に合わせて、色々探してみてください。
『鴛鴦歌合戦』は、晴れがましく楽しい作品です。
登場人物が憎めなくて、純粋に笑えて、幸せな気分になります。
こんな楽しい和物作品を、毎年お正月公演にしてくれたら素敵なのにな、と感じました。
もちろん今風の作品も素敵ですが、宝塚には和物も欠かせません。
『鴛鴦歌合戦』を機に、また宝塚でも『狸御殿』シリーズを復活させて欲しいと感じました。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。