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花組のトップ路線・聖乃あすか

初心者のための宝塚

宝塚歌劇団花組の聖乃あすかさん。

11月15日に東京宝塚劇場で千秋楽を迎えた花組公演『はいからさんが通る』。

当日のライブ配信を見ましたが、トップコンビの柚香光さんと華優希さんが醸し出す幸せオーラに心癒される素晴らしい公演でした。

個性豊かなキャラクターの中で、私の目を引いたのは藤枝蘭丸。

演じたのは初演と同じく聖乃あすかさんでした。

蘭丸は歌舞伎の女形なので聖乃さんの美貌が際立つはまり役でしたね。

今回はそんな聖乃さんについて取り上げたいと思います。

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『はいからさんが通る』~藤枝蘭丸役~

先日の『宝塚カフェブレイク』ご出演時に聖乃さんがお話しされていましたが、初演から3年たって男役としての居方が身に付いたせいか、今回の再演のお稽古では立ち方や手の位置など蘭丸らしい所作が最初は難しかったそうです。

綺麗で上品な印象が強い生徒さんですが、男役として成長されてきた証とも言えますね。

蘭丸は美しさや柔らかさを持つ個性的な役ですが、再演ということでさらに細やかにお芝居を深めることができたのではないでしょうか。

紅緒さんにいつもリードされている蘭丸はヘタレキャラではあるのですが、少尉に「紅緒さんをちゃんと守ってあげて!」と訴えるところなど、ここぞという時には紅緒さんのためを思って行動に出る強さがあります。

普段は弱虫な蘭丸が紅緒さんのために一生懸命になるところが素敵だし、同期である聖乃さんと華さんお二人の仲の良さがそれぞれの役にも反映されているように感じられました。

蘭丸が紅緒さんを心配してメイド姿で園遊会に潜入する場面。

男役さんならではの大柄なメイド姿がユーモラスでした。

一方、ミハイロフ侯爵夫妻の歓迎舞踏会で踊っている蘭丸は本当に艶やか。

品のある聖乃さんの美しさは一見の価値ありです。

100期生・期待の星

聖乃さんは2014年入団の100期生です。

同じく100期生である月組の風間柚乃さん、星組の極美慎さんと共にこれからの宝塚を背負って立つ期待の男役スターと言えるでしょう。

2018年『ポーの一族』で新人公演初主演を飾った聖乃さんは3度の新公主演を経験。

来年1月28日から2月7日まで『PRINCE OF ROSES―王冠に導かれし男―』で宝塚バウホール公演の初主演も決まっています。

同じ花組では同期の華優希さんがトップ娘役を務められていますし、音くり寿さんは今回の『はいからさんが通る』で北小路環を演じ、エトワールでは持ち前の美声を聴かせてくれました。

聖乃さん演じる蘭丸と環とのお芝居の場面もありましたし、同期で助けられることもあったのではないでしょうか。

普段の聖乃さんは喋り方がゆっくりで、天然でマイペースと言われるそうですが、千秋楽後の片づけや早替わりなどはテキパキこなすことができ、得意なんだとか。(2019年宝塚グラフ12月号参照)

のんびりほんわかしているイメージですが、『はいからさんが通る』フィナーレや『DANCE OLYMPIA』では上級生に負けないダンサーぶりを見せてくれました。

これからも男役としてダンス力を磨き、観客を魅了していただきたいなと思います。

聖乃さんは花組の元トップスター真飛聖さんに憧れて宝塚に入ることを決めたそうですが、花組で再演もされている大好きなショー『EXCITER!!』には出たことがないそうです。

いつか出られるといいですね。思いっきりキザっている聖乃さんを見てみたいです。

お芝居では、『MESSIAH』で演じた徳川家綱が好きでした。

将軍という身分の高い人物を違和感なく演じていて、品格がありました。

前トップの明日海りおさんや現トップの柚香さんも芝居心のある方なので、新人公演でお二人の役を数多く演じられている聖乃さんは少なからず影響を受けられていると思います。

次回のバウはヘンリー7世を演じるようですが、主演として頑張ってほしいですし、上級生から学んできたことを生かしていいお芝居を見せてほしいなと思います。

最後に

聖乃あすかさんは2025年日本国際博覧会アンバサダーを務めています。

先日、花博記念公園鶴見緑地で行われたイベントに出演されましたが、白で揃えたお洋服が爽やかで、可愛らしい笑顔が印象的でした。

まだまだ伸びしろのある聖乃さんですが、これからどんな男役さんになっていかれるのか楽しみです。

ご自身の理想の男役像を目指し、柚香さん率いる花組を盛り上げていってほしいなと思います。