宝塚歌劇団宙組公演「オーシャンズ11」が宝塚大劇場でいよいよ始まりました!
宝塚歌劇では3度目の上演という事で作品への期待も高まっていますが、この公演で宝塚を卒業してしまう方が何名かいらっしゃいます。
そのうちの一人が、澄輝さやとさん。
澄輝さやとさんは、2005年に91期生として入団してから14年間、ずっと宙組生として過ごしてきました。(→91期生一覧)
あまり押しの強いタイプでは無いものの、男役として恵まれたスタイルと確かな実力で、宙組を支え続けてきた人気の男役スターです。
そんな澄輝さやとさんの退団が発表されたときは本当にショックでした。
きっと他にも、同じように退団を惜しむ声も多いと思います。
そこで、澄輝さやとさんが退団してしまう前に、ぜひとも見ておきたい彼女の出演作を厳選して5つご紹介したいと思います!
澄輝さやとさんが出演する作品を見た事が無い人は彼女の魅力を知るために、見た事がある人は彼女の活躍を振り返るために、ぜひともチェックしていただきたいです。
5作品を厳選!澄輝さやとの出演作
エリザベート(2016年宙組公演)
宝塚歌劇の作品の中でも名作中の名作「エリザベート」。
この作品で澄輝さやとさんは、蒼羽りくさん、桜木みなとさんとの役替わりで、ルドルフ、エルマー、シュテファンの3役を演じました。
作品自体が、エネルギーと集中力を要する難しい演目だと思うのですが、その中で3つの役を役替わりで演じるというのは、並々ならぬプレッシャーだったと思います。
しかも、皇太子ルドルフと革命家のエルマー、シュテファンは同じ場面に出る事も多いので、本当に大変だったのだろうなと思います。
この3役に共通しているのが軍服です。
身長も高くて(173センチ)脚が長い澄輝さんの軍服姿は、本当に惚れ惚れするくらい格好良いです!
バレンシアの熱い花(2016年宙組全国ツアー)
19世紀のスペインが舞台のこの作品は、宝塚では何度か再演されています。
澄輝さやとさんが演じたロドリーゴは、恋人を叔父のルカノールに強奪され、同じくルカノールに父を殺された恨みを持つ主人公フェルナンドと共に復讐を企てます。
澄輝さやとさんのロドリーゴが、とにかく誠実で優しくて頼りがいがあって、絶対に見ないと損な作品です。
スペイン物ならではの音楽や衣装も楽しめるので、ぜひチェックしていただきたいです。
ロドリーゴ役は、澄輝さやとさんも「おとめ」の好きな役の一つに挙げていますよ♪
王妃の館(2017年宙組公演)
浅田次郎さんの小説「王妃の館」が原作のこの作品は、経営難に陥っている高級ホテル「シャトー・ドゥ・ラ・レーヌ(王妃の館)」を舞台にした物語。
ホテルとタッグを組んだ旅行会社が、2つのツアーそれぞれに同じ客室を利用させようとした事からドタバタ劇が始まります。
澄輝さんが演じたのは、ツアー客の一人、近藤 誠。
警察官の近藤は、片思いの相手に断られたため一人でツアーに参加するのですが、蒼羽りくさん演じるクレヨン(見た目は女性ですが本名は黒岩 源太郎というれっきとした男性)と同室になってしまいます。
なぜかクレヨンに気に入られてしまった近藤は、始めは彼(彼女?)の猛アタックを嫌がっていたのですが、パリ観光をしたり、ツアー中に起こるハプニングやトラブルを一緒に乗り越えたりするうちに、だんだんと打ち解けていきます。
お堅い真面目な警察官と、ケバいオネエキャラの男性(でも見た目は美人)という、一見不釣り合いな二人が、徐々に心を通わせていくところが見ていてとても微笑ましいです。
クレヨンと同室だと知った時の近藤のリアクションも面白いですし、最初は近藤が本気で嫌がっているにも関わらず、めげずにアタックし続けるクレヨンも可愛いです。
クレヨンに気に入られて翻弄される近藤が、澄輝さんの優しくて誠実なお人柄と重なるような気もします。
「王妃の館」は、作品自体もかなり面白いですし、ちょっとヘタレな澄輝さんが見られる貴重な作品です。
神々の土地(2017年宙組公演)
この作品は、前宙組トップスター朝夏まなとさんの退団公演でした。
ロシアが舞台の作品で、澄輝さんが演じたのはコンスタンチン・スモレンスキーという近衛騎兵将校の役です。
軍服姿がとっても似合う素敵な役だった事が印象的です。
見た目が良いだけでなく、コンスタンチンは他の軍人仲間とは違い、真面目で誠実、気品に溢れた青年です。
仲間たちと行きつけの酒場で、ジプシーの歌手と身分違いの恋に悩みます。
ロシアが舞台の作品にありがちなちょっと重めの内容ですが、優しくて格好良い澄輝さんが見たいと思ったら要チェックです。
天は赤い河のほとり(2018年宙組公演)
この作品は、真風涼帆さん、星風まどかさんの大劇場トップお披露目公演でした。
古代オリエントの世界にタイムスリップした女子高生ユーリ(星風まどかちゃん)が、皇位継承問題やヒッタイトとエジプトの争いなどに巻き込まれながら、ヒッタイトの皇子カイル(真風涼帆さん)と共に戦いながら惹かれあっていくというストーリー展開です。
原作が少女コミックという事もあり、随所に胸キュンポイントがちりばめられています♪
澄輝さんが演じたのは、エジプト王太后ネフェルティティ役。女役です!
望まない結婚でエジプトに嫁いできたネフェルティティは、王よりも強い権力を持つ女性ですが、心にはいつも寂しさを抱えているような可哀想な一面もあります。
澄輝さんは中性的なタイプの男役ではないのですが、彼女のネフェルティティはすごく綺麗で妖艶で、女役として全く違和感が無かったです。
かなり貴重な澄輝さんの姿が見られるので、絶対押さえておくべき作品です!
以上、「退団前に見ておきたい!澄輝さやとの出演作」を5つご紹介してまいりました。
ここでご紹介したのは、澄輝さんの出演作の中でも個人的に特にイチオシの作品です。
みなさんも、ぜひ彼女の出演するお気に入りの作品や役を見つけてみてください♪
そして、澄輝さやとさんの退団を心から祝えるよう、最後まで応援していきましょう!
ライター:七海 れい