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芹香斗亜・長い2番手いつかトップに・・・

宝塚歌劇を楽しもう

宝塚歌劇団のトップスターになることが宝塚のすべてではありません。

歌の上手いあのジェンヌさん、お芝居の上手なあのジェンヌさん、ダンスのキレが絶品のあのジェンヌさん。

「いつも素敵だわ」と自分が思って応援していても、トップにならない生徒さんは数多くいらっしゃいます。

けれど、どんな立場であっても、私たちに興奮とときめきを与えてくれる存在なのは間違いないのです。

何番手でも、役付きが悪くても、応援したくてたまらない存在なのです。

ですので、本当に、トップスターになるということが、宝塚のすべてではないのです。

けれどしかし、それでもなお、「芹香斗亜さんにトップになっていただきたいなあ」 という気持ちが願いのようにあります。

決して、現在トップを務めている誰かに退団してほしいわけではない。

ただ、「芹香さん、いつかトップになってくれるのかなあ」と、窓から流れ星を待ち続けるような気持ちがあるのです。

その気持ちが芽生えたのは、あのカレンダー発表の時でした。

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カレンダーから読み解くと・・・・

なんとなく、退団があるかどうか示唆される掲載月。

カレンダー発表までは、真風さんが5作目となる公演で退団されるのではないかと噂されていました。

しかし、掲載月の発表により、『アナスタシア』 以降、 まだトップさんで居てくれるのでは、という期待と、着実な現実により、「じゃあ芹香さんは2番手の最長記録を更新するのかしら」という想像が頭を過ったのです。

私は、真風さんと芹香さんの唯一無二のコンビネーションが大好きです。

2人をいっぺんに堪能できる宙組公演万歳です。

その気持ちとは裏腹に、年月が経つにつれ、美弥ちゃん(美弥るりか)が2番手で退団されたことも含め、「芹香さんのトップは、実際どうなるのでしょう」とそわそわしてしまうのです。

星組→花組→宙組へ

星組から花組に組替えをし、そこからまた宙組へと組替えをした芹香さん。

花組時代、有名な演目において、例えば蘭寿さんの時には『オーシャンズ11』でライナス役を。

みりおさん(明日海りお)のトップお披露目公演『エリザベート』ではルドルフ役を。

路線まっしぐらのお役に恵まれ、みりおさんと花乃ちゃん(花乃まりあ)の花組時代『カリスタの海に抱かれて』の2015年からは2番手を務めるに至った芹香さん。

『金色の砂漠』の奴隷役、語り手のジャーは最高でした。

このままいつか、花組でトップになるのかと思いきや、2017年、まさかの宙組への組替え発表。

しかし、組替えとは寂しくても結局はその生徒さん、その組にとって良いものとなります。

「どんな風をもたらしてくれるのだろう」 と期待した通り、宙組に色気と魅せる力をもたらしてくださった芹香さん。

『WEST SIDE STORY』からはじまった芹香さんの宙組公演での役柄は、トニーにしろラムセスにしろライナスにしろ、私たちにときめきをくれる素敵な役柄ばかりでした。

芹香さんのセリフ回しや、歌い方、目にして耳にするとドキドキしてしまいます。

早くから抜擢され、嫌なことを言う人々も大勢いたでしょう。

しかし、 成長しながら素敵な2番手姿を毎公演私たちに披露してくれる芹香さん。

美味しい役どころであり、そして人気を獲得するうえで2番手という期間の重要性は重々承知しております。

「こんなに美味しい2番手を長期間見れて嬉しい!」という気持ちと「2番手期間を5、6年もされると、実際のところどうなのだろう」 という不安な気持ちがないまぜになるのです。

今回は芹香さんを中心に 「トップさんになるかどうかのそわそわした気持ち」のお話をさせていただきました。

私には、トップさんになってほしいと思う生徒さんがたくさんいます。

「器じゃない」「路線じゃない」と言われても、「だって素敵なんだもの!」とはねのけてやりたいくらいには、 たくさん好きなジェンヌさんがいます。

現在のトップさん5人も総じて大好きです。

「誰かより上手いので、 あの人よりトップになってほしい」 といった理由ではなく、純粋に、 「あの人のトップも見たいなあ」という気持ちなのです。

終わりがあるから美しい。

宝塚の世界はいつもそうやって廻っています。

トップスターの特権を・・・

トップスターさんになれば、集合日ではなく事前に、退団発表があります。

とても寂しいですが、お別れの準備が出来ます。

ラストデイの映像など、たくさんの勇姿が記録として映像媒体に数多く残ります。

その特権を持っているトップスターさんは、 やはり、 そういった意味で理想であり、憧れの終わり方を迎えます。

そのため、「あの人もこの人もトップスターになってほしいなあ」 と思うのです。

トップスターの枠は限られていますし、トップスターがすべてではないですし。

けれどやはり、トップというものはいいものなので。

純粋に、「いつか芹香さんのトップが観たいなあ」と思うファン心なのでした。

ともあれ、トップさんでなくてもジェンヌさんたちはみなさん最高なので、 未来は分からずとも後悔しないように応援していきたいところですね。

今回取り上げた芹香斗亜さんは、真風涼帆さんと共に別箱、『フライングサパ』に登場です。

作曲家三宅純さんからの曲提供も決定し、新しい宙組が観れそうで今からとても楽しみですね!