もし、憧れのタカラジェンヌが目の前に現れたら、みなさんはどうしますか?
夢に出てくるやつ、とかじゃないですよ?リ・ア・ル・で。
いやいや、そんな事起こるわけないだろ・・ありえん。そもそも考えた事もないし・・と失笑しているそこのあなた。
「あきらめないで。」
人生は、いつ何が起こるか分かりませんよ。
これは、私が友達と宝塚トリップの際に突然舞い降りた、とんでもない奇跡と、そこから学んだ人生の教訓をお伝えするストーリーです。
タカラジェンヌと鉢合わせまでの経緯
九州からはるばる宝塚まで、泊まりがけで観劇に行った時の事。
その時に泊まった、旧宝塚ホテルで、私たちは柚希礼音さんと鉢合わせする、という奇跡に出くわしたのです。
当時、彼女は圧倒的な人気を誇るトップスターで、もちろん私も彼女まっしぐらの生活を送っていました。
寝ても覚めても柚希礼音。
長身でスレンダーなルックス、しびれる低音ボイス、心を鷲掴みにされる美しきダンス、、、
「天は二物を与えず」というが、彼女は違う。
そう、天をも味方につけた存在なのである。
そんな私にとっては神のような存在の彼女を、その日は舞台で思う存分堪能しました。
観劇後、キャトルレーヴ、からの出待ちまでする、というフルコースで最高の1日を終えようとしていました。
旧宝塚ホテルに到着し、そうだ、トップスターの特大パネルを見に行こう、ということに。
そこには、他にもたくさんの写真や宝塚の歴史などが展示されており、私たちはそれぞれ、食い入るように見ては写真を撮っていました。
そして私が、檀れいさんの写真を撮っていると、何やらただならぬ雰囲気を察したのです。
鉢合わせ
「その時」は突然やってきます。
なんと前方に、あの、私の憧れてやまない柚希礼音さんがいるではありませんか。
まず、彼女はすごいオーラを放っており、たとえやや距離が離れていようとも、すぐに「何かが絶対違う」ことに気づきました。
とんでもないオーラです。
すべての時空が止まり、目の前には柚希礼音。
私はというと、あまりの驚きにすっとんきょうな顔で固まり、目の前を、柚希礼音さんが笑顔で会釈しながら通り過ぎる、というキツネにつままれた状態。
もちろん何も言えず。
あんなに溢れる想いはあったのに、言葉を発する、という本能的な事も忘れ去り、「こんばんは」とかいう、日本人の基本であるあいさつもできず、それどころか礼音さんがせっかく私だけ!に向かってしてくださった「会釈」を返すことすらできなかったのです。
そして彼女がさっそうと立ち去った後、私たちはこの、いま起きた現実をやっと理解し、それはもう大はしゃぎ。
この日が私たちにとって、宝塚史上最大の奇跡が起きた日、になったのは言うまでもありません。
鉢合わせから学んだこと
人は、あり得ないような事態が発生した時は、無力で何もできません。
自分は大丈夫、ちゃんと話せる、と思っている人でも、それを体験した私からすれば、残念ながらNOと言うでしょう。
私はあの時の事をふり返り、最高の体験だった、と思うと同時に、なぜ自分の想いを伝えなかったのか、と後悔もしています。
なにも、ベラベラしゃべるのではなく、熱い想いをそっとひと言「大好きです」とか「ずっと応援しています」とか、そんな言葉をかけたかったです。
それから私は、もし自分の大好きな人に突然出会った時、パニックになって同じ失敗をもう二度としないように、伝えたい事を考えておく事にしました。
柚希礼音さんとの鉢合わせから自分の無力さに気づき、事前準備する事を学んだ約1年後。
なんと今度は、私が崇拝する世界の歌姫、レディーガガで実践することになったのです。
私はレディーガガに「I LOVE YOU!」と伝えることができました。
感無量です!
この場をお借りして言わせていただきます。
柚希礼音さん、ありがとう!