宝塚歌劇団花組公演「巡礼の年」が絶賛公演中ですね！
ご存じの方も多いと思いますが、現在の花組トップコンビのお二人は少し複雑な形で結成されました。
花組前トップ娘役の華優希さんの退団にともなって、宙組トップ娘役の星風まどかさんが組替えする形でトップに就任されました。
私自身は宙組ファンなので、発表当時はとても寂しかったことを覚えています。
しかし、最近「巡礼の年」を見て、この組替えは柚香光の新しい魅力を見せるという点で、良い結果になっていると感じました。
ということで今回は、「巡礼の年」で他組ファンから見て感じた、現在の花組トップコンビの魅力をお話していきたいと思います。
相手役が華優希の時代
まず、華優希さん相手役時代の柚香光さんについてです。
この時期の作品には「はいからさんが通る」や「アウグストゥス」がありますね。
華さんが転んでしまったときにも、優しさと余裕が溢れる対応で、逆にファンをメロメロにしていたのが、印象に残っています。
華さんには放っておけない妹のような、かわいらしい魅力があると感じます。
これぞ守りたくなるヒロイン！という感じでした。
その影響もあり、この時代は柚香さんの、お兄ちゃんのような優しさと包容力溢れる一面を楽しめた時期でした。
個人的に、トップになる前の柚香さんには、この後の思春期の少年のイメージがあったので、優しいお兄ちゃんの柚香さんは新鮮でした。
星風まどかが相手役に
星風さんが相手役に就任してからは「元禄バロックロック」「TOP HAT」などがあり、現在は大劇場２作目の「巡礼の年」を上演中です。
今回の公演を見て、星風さんの大人の魅力が、華さん時代とは違った柚香さんの魅力を引き出していると感じました。
思春期の少年のような、繊細さと不器用さを感じる、エネルギー溢れる役がとても柚香さんに似合っていました。
星風さんが大人の女性の魅力を添えたことで、柚香さんの少年としての一面が出てきたように思います。
星風さんは元から大人っぽい魅力が売りだったわけではなく、宙組時代に真風さんの大人の魅力に似合うように努力をされていました。
歌劇のポートでも「相手役の真風さんの持ち味が大人っぽいのでそれに見合うようにメイクやファッションを研究している」とおっしゃっていました。
組替えした現在でも、宙組時代に身に着けた大人の魅力によって、柚香さんを支えていると思うと宙組ファンとしては嬉しいですね。
組替えの結果について
組替えが発表されたときには、花組ファンも宙組ファンも相当困惑しましたよね。
でも今振り返ってみると、そこまで悪くない結果になったのかなと、個人的には思っています。
現在の星風さんの魅力に、真風さんが不可欠な存在であったように、柚香さんにも華さんが必要だったと思っています。
お互いが別々の場所で努力してきた結果、同じ場所で別の魅力を見せることができるのはとても素敵なことだと思います。
組替えの魅力や面白さを、トップという立場で見事に体現してくれている花組トップコンビ。
今後も楽しみです。
