【花組新人公演】鏡星珠ら若き才能が『蒼月抄』で躍動

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宝塚歌劇についての雑記

昨日の花組新人公演観劇してまいりました。滅びの美学を描く重厚な和物作品に挑んだ若き花組生たちの姿は、まさに圧巻の一言でした。

■鏡 星珠(平 知盛役)

106期生としては二人目の新公初主演!おめでとうございました。

本役の永久輝せあさんが持つ「高貴さと狂気」を丁寧になぞりつつ、鏡さんらしい瑞々しさと力強い歌唱力で、滅びゆく平家の宿命を背負う知盛を見事に演じきりました。特にお化粧の美しさは「和物の花組」の伝統を感じさせる一級品でした。

■遼 美来(重衡役)

こちらも106期生の遼さんは、聖乃あすかさんのお役を担当。

すでに主演経験があるかのような華やかさととにかく美しさが際立つ存在感。南都の焼き討ちのシーンでの、苦悩する芝居の深さに驚かされました。確かな歌唱力もあり、106期生として最後となる次回新公主演への期待がさらに高まる素晴らしい仕上がりでした。

■月世 麗(教経役)

109期生の期待の星。今回大抜擢となり極美慎さんのお役。お声が本役さんに似ていて驚きました。最初の船の場面では、あれ?極美さん???と聞き間違えるほど。
お芝居にまだまだ荒さは残りますが、178cmという長身を活かし 「強そうな教経」という力強さの中に、花組の次世代エースとしての存在感を存分に見せつけてくれました。こちらも次回エリザの新公主演候補に名前が上がっていくことでしょう。

■月翔 きら(平宗盛役)

今回、初めて、お!!と思ったのが、106期生の月翔さん。一之瀬航季さんの平家の長男平宗盛役。ちょっと頼りないが必死で長男としての役割を果たそうとする演技が光りました。「声の良さ」が際立ちセリフの一つひとつに説得力があり、106期生のレベルの高さを改めて実感させてくれる名演でした。

■湖春 ひめ花(四条局役)

残念ながら、この公演で退団となる湖春さん。ラスト新人公演。

朝葉ことのさんのお役である老け役を見事にこなし、澄み切った月のような美しさと静謐な迫力で舞台を締めました。

滑舌の良さと感情の乗ったセリフ回しは、もはや職人芸の域。 この実力を本公演でもっともっと観ていたい……そう切に願わずにはいられませんでした。

■真澄 ゆかり(清盛の妻・時子役)

落ち着いた佇まいと、平家の女性としての品格を感じさせる佇まいが素敵でした。主要キャストを支える安定したお芝居が、物語に重厚感を与えていました。

主演の鏡さんや遼さんといった106期生の勢い、そして月世麗さん109期生の追い上げが、花組に新たな風を吹き込んでいます。

滅びの美学を描く物語だからこそ、演じる側の「生」のエネルギーが際立った今回の新人公演。 若き花組生たちが放ったあの熱い輝きは、まさに「蒼い月」が満ちゆく瞬間のようでした。