花組の歌姫、湖春ひめ花さんのラストデイに寄せて

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宝塚歌劇を楽しもう

今週末の5月31日(日)に、花組東京宝塚劇場公演『蒼月抄(そうげつしょう)』『EL DESEO(エル・デセーオ)』が千秋楽を迎えます。この公演を最後に宝塚の舞台を去る湖春ひめ花さん。

今回は、最後の瞬間まで輝きを増し続ける「花組の誇る歌姫」湖春ひめ花さんにスポットを当て、その魅力と胸に迫るラストステージについて、愛をたっぷりと込めて深掘りしていきたいと思います!

サヨナラインタビューで見せた宝塚への愛と感謝

スカイステージの「タカラヅカニュース」で放送された、湖春ひめ花さんのサヨナラインタビュー。

湖春さんは、インタビューの中で、これまでのタカラジェンヌとしての歩みを振り返りながら、語られる言葉の一つひとつに、積み重ねてきた宝塚生活への深い愛情と感謝がこれでもかと滲み出ていました。

今作のエピソードや、アルカンシェルで演じたイブ役のこと、星組から組替えされてきた極美慎さんとの共演について、「多くの刺激と新たな学びをいただいた、最後の最後まで成長し続けられた大切な公演」と語られています。退団という大きな決断をした後でも、守りに入るのではなく、最後の瞬間まで「もっと成長したい」と前を向き続けるそのタカラジェンヌとしてのプライド。そして、温かい人柄が出たお話。

入団成績2番!実力派娘役としての歩みと、初エトワール

湖春ひめ花さんは106期生として宝塚歌劇団に入団されました。入団成績は2番。まさに歌・ダンス・お芝居のすべてにおいて、才能を認められた超優等生としてスタート。

花組に配属されてからの彼女の活躍を振り返ると、その実力はすぐに開花。少人数の東上公演『冬霞の巴里』では少女アンブルという繊細な役どころを瑞々しく演じ、全国ツアー『フィレンツェに燃える』ではマッダレーナ役など、確かな技術が必要とされる役を次々と任されてきました。特に新人公演においては、『アルカンシェル』のマリー役(本役:糸月雪羽さん)をはじめ、花組の誇る歌姫たちの背中を追いかけ、その高い歌唱力を遺憾なく発揮してきたのです。

そんな彼女が、自身の退団公演となる今作『EL DESEO』で射止めたのが、ファン誰もが念願だった「初のそしてラストとなるエトワール」という大役でした。

劇場の空間に、彼女の美しく澄み渡る、それでいて芯のある力強いソプラノが響き渡った瞬間、鳥肌が立つような感動が客席を包み込みます。劇中の重厚なドラマを終え、ショーの熱狂を最後にキュッと締めくくる彼女の歌声は、彼女の今までの宝塚人生の結晶そのもの。入団成績2番という高い実力を、最後の最後に最高の形(エトワール)で証明してくれた。

湖春ひめ花さんという稀代の歌姫がこのタイミングで退団してしまうことは、花組にとっても、宝塚歌劇団全体にとっても、正直に言えば大きな痛手であり、寂しさは拭えません。

彼女がこれまでの公演や、今回のエトワールを通して見せてくれた「歌へのストイックな姿勢」は、間違いなく次の世代へと受け継がれています。

今回のサヨナラインタビューでも語られていたように、彼女自身が上級生の背中を見て学び、そして今回の退団公演の最後の1日まで「成長し続けた」姿そのものが、いまの花組の下級生娘役たちにとって、何よりの教科書になっているはずです。

5月31日の千秋楽、サヨナラショー、そして最後の大階段を降りてくるその瞬間まで、湖春ひめ花さんという最高の娘役が放つ、眩いばかりの輝きと極上の歌声を、心にしっかりと焼き付けたいです。