2018年11月20日から始まっている専科の凪七瑠海さん主演の「蘭陵王—美しすぎる武将—」。
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今回の作品は雅楽師の東儀秀樹氏がフィナーレの楽曲を提供しています。
東儀秀樹氏のツイッターを見に行ったら、こんなツイートが!
もうすっかり、宝塚にはまっちゃっていませんか?
宝塚花組 蘭陵王 好評で嬉しい。いい気になって写真を合わせちゃった。19年前の蘭陵王の僕と。凪七瑠海ファン、ヅカファンの皆さま、ごめんなさい。もちろんカチャのほうが美しいです。(笑)#蘭陵王#宝塚花組#凪七瑠海#東儀秀樹 pic.twitter.com/OTCQX8bUjF
そんな東儀秀樹氏。
先日宝塚専門チャンネル「スカイステージ」で楽曲を提供された雅楽師東儀秀樹氏のインタビューが放送されていました。
私も神奈川の公演をみにいく予定ですので、どんな作品なのか、ワクワクしています。
ただ、前情報が公演が始まるまで、わからないところがありますので、公演前にはスカイステージの宝塚ニュースで放送される
お稽古場の様子はかじりついてチェックしています。
その中でも
雅楽師東儀秀樹氏のインタビューは蘭陵王を観劇するのが楽しみになるインタビューでした。
記録に残したいので、そのまま記載しておきます。
【雅楽師東儀秀樹氏インタビュー】
最初に演出家の木村先生(作・演出 木村信司)が僕に相談してきた時、
話をしていた瞬間から僕は勝手にイメージを膨らませていた。
スピード感のある感覚。木村先生と話していたから、そんな感覚にさせてもらえたんだと思いますが、
初めてお稽古をみた時に、そんな感覚がちゃんと反映されていた感じがした。
蘭陵王という作品の空気感がちゃんと出ていて、面白いと思いました。
自分が音楽を提供したフィナーレの部分の踊りが僕は一番気になっていました。
というのは、僕も雅楽の舞を舞う立場だし、コンテンポラリーダンスでダンスをやったりするので、
自分の作った音楽で、振りの構成が頭の中でわかっていて、踊りの雰囲気も頭の中で、見えていたのです。
見えていただけに、これが他の人の振り付けによって、どう変わっていくんだろうという心配があったんです。
その心配は今日のお稽古をみて、全く不要だった。
ちゃんと所々、雅楽的な脚さばきなどがちらっと覗かされていたというのも
「あ、ちゃんと振り付けの人が調査したり、勉強したりして苦労して作っているな」というのがわかりました。
そして僕が一番心配していたスピード感もあって、かっこよくて、ワクワクしました。
ストーリー的にもメリハリがあって、目頭が熱くなったりして、気に入りました。
Q.『楽曲について』
蘭陵王という雅楽の古典中の古典の曲があって、と言っても雅楽史や雅楽に関係のある人しか知らないような曲で、
でも蘭陵王を題材にするならその曲のメロディーが香る曲にしたいなと。
だけど宝塚にしたい。
宝塚のステージのような違う場所にこの「蘭陵王」を持っていきたいと。それが僕のいい刺激でした。
で、その刺激になったのが、木村先生と話をしていてプログレッシブロックだと。
・・・・・・・その話が僕にいいスイッチになった。
そういう木村先生の持っている感覚なら宝塚でいい作品が作れるなと思いました。
あのプログレッシブロックの感覚であのスピード感でこの蘭陵王という曲を料理しようと思った瞬間、僕の中で「パ〜ン!」とあの曲ができちゃって、
何時間もかけずに数分でイメージが出てきた。
家に帰って録音していく作業中、僕の中でワクワクしっ放しでした。
これはなんていい曲作っちゃったんだ〜みたいなね。
すごく楽しませてもらいました。
Q.「凪七瑠海」について
声がキレのある歌い方で、すごくうまい。品格があり、この演目の主人公にふさわしい人がいるもんだなと。
Q.「公演への期待」
雅楽に全く関心がなかった人でもこの公演を見た時に、あの後ろで流れているあの音ってなんだろうと思ったり楽器を知ったり、
蘭陵王はもともと雅楽の曲名であったり、雅楽の中のお話だというところにたどり着いた瞬間に、
じゃあ、雅楽ってなんだろうと急に身近になると思います。
それだけでなく、文化ってなんだろうとか、大陸と日本とどう違うかとかというところに思いを馳せるきっかけとなるものすごくいいスイッチがこういうところにあるんだなと思います。
雅楽の楽器って堅苦しいように思う人もいるかもしれませんが、音楽って自由なんだと。
その楽器ですごくスピード感のあるダンスの音楽もできちゃうんだという、音楽の懐の広さとか時空を超える夢を見させてもらえる楽しさを
どんどん宝塚を知らない人、雅楽を知らない人、演劇に遠のいている人、いろんな人に見てもらいたい。
そして
「ああ、やっぱり舞台っていいな。演劇っていいな、音楽っていいな、文化っていいな」といういろいろな発信の可能性を持った舞台だと思いますので、とても楽しみです。