先日、東京宝塚劇場にて、宙組公演『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』『アクアヴィーテ(aquavitae)!!~生命の水~』を観劇しました。
実は私、宙組公演を観る際に毎回悩まされる事があるんです…。
ずばりそれは、宙組のイケメン組長、寿つかささんに、目線泥棒されること!!
若いスターの芽が育ち、原石が粒そろいの宙組において、私の目は大変に忙しいです。
貫禄のトップスター真風涼帆さんや、円熟した二番手スター芹香斗亜さんを観るだけでなく、新人公演やバウホールで主要キャストを務める世代のスターたちを確認しなくてはなりません。
あの子も見たい、あの子も見たい、なのにどうして、いつも真っ先に寿つかさ(すっしー)組長を見つけてしまうの…!?
今日はその謎(スッシーさんの魅力)を解き明かしたいと思います。
寿つかささんを知らない方への紹介
2020年現在、宙組の組長さんである男役さんです。あだ名はスッシー。
76期生、現在花組組長である高翔みずきさん、スカイステージのトーク番組にてヅカファンから馴染み深い樹里咲穂さんとも同期です。
(→76期生一覧)(先日三人が樹里さん司会の番組でトークしていて、個人的に大変楽しく拝見しました。)
宙組創設時の発足メンバーの一人で、2008年から組長を務めていらっしゃいます。
スッシーさんの魅力といえば、やはりダンス。
ビートを刻むような激しいダンスで、若手に負けないどころか誰よりも大きくノリよく踊る姿に目を奪われます。
切れ長の目と、かっこいい髪形と、大人の魅力も漂う、宙組がほこるイケメンダンサー組長なんです。
ちなみに、スッシーさんが若手時代の作品を見たら、顔面からスターオーラがほとばしっていて、バリバリのイケメン路線スターでした。
スッシー組長の見つけ方
冒頭にて、スッシー組長に目線泥棒されると書きました。
その悩みは、宙組子が揃い踏みで踊る群舞のシーンで起こります。
宝塚は、必ずトップスターが真ん中で踊っていますし、横に男役二番手三番手と居並ぶので、あまり意識せずに観ていると、当然その方たちが目に入ってきます。
そしてその方たちの近くに、四番手五番手あるいは今注目の若手スターさんなどが踊っているので、その方たちがフッと目線に入り込んでくるわけです。
フッと目線に入り込んできた、動きがとても大きくて、キレがある男役さん、誰かしら…♡と思って見るとスッシーさん!!!!またスッシーさん!!!!これがスッシー組長の見つけ方です。
いやいや、スッシーさん。組長なのに、群舞でその位置っておかしくないですか?
もちろん人によると思いますが、組長さんといえば、かなり控えめな位置で踊っていらっしゃると思うのです。
やはり年齢的なこともあるので(タカラジェンヌに年齢はありませんが)、ダンスシーンというよりは、歌唱シーンや芝居で活躍されている方が多い印象を受けます。
それが、群舞におけるスッシーさんの立ち位置は、かなり前かつセンター寄りなことが多いです。
とても多いです。2列目のセンター横あたりが常連!トップスターの斜め後ろ!!!トップスターを観ていると自然と目に飛び込んでくるし、映像でも映り込む位置です。
他組だと、若手の注目スターさんが配置されるような美味しいポジションだと思うのですが、宙組ではスッシーさんがいます。
そんなわけで、生観劇中も、映像で楽しんでいるときにも、私はいつもいつもスッシーさんを真っ先に見つけてしまうのです…。
今公演での活躍ぶり
『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』『アクアヴィーテ(aquavitae)!!~生命の水~』での活躍ぶりは以下の通りです。
イスパニアのサムライでは、支倉常長役。
使節団を率いる大使の役ですね。
使節団には注目の宙組若手スターさんが名前を連ねています。
驚いたのは、冒頭にて、その若手を率いてダンスシーンの先頭で登場されていたことです。
例えば、大使は後ろでどっしりとダンスを観ているだけの演出だって出来たと思いませんか?
それが、先頭でダンスを引っ張って出てくるのです。これぞイケメンダンサー組長スッシーさん。
全体的に、お芝居でのセリフや出番も多かったです。
続いて、ショー・アクアヴィーテ。
序盤、バーカウンターで真風さんや男役スターさんがウイスキーを楽しみながら踊るシーン(第2章ジェントルマン・クラブ‐紳士の社交場‐)。
暗闇の中に、スターさんが一人一人歩いてきてカウンターに座っていきます。
その暗い舞台に浮かぶ背中だけで、スッシーさんを見つけてしまいました…。
圧倒的な大人の男性の魅力が(女性ですが)、ウイスキーやバーカウンターというシチュエーションとマッチして、他の追随を許さない存在感を醸し出していました。
そこから宝塚のお約束的展開で、男役がカッコよく踊るわけですが、スッシーさんは安定の位置(二列目センター近く)で踊り狂っていらっしゃいます。
ビートの刻み方が若い!前方のスターが体を傾けるその外側にはみ出すほど、左右に体を大きく使って動くので目立つ、見つけてしまう、かっこいい!
今公演でもさっそく目線を盗まれて、改めて自分の中の好きの気持ちを再確認させられたのでした。
ハイボール酒場のオーナー役のシーン(第5章スモーキー・ナイト‐煙った夜‐)では、コミカルな役作りです。
腰に浮き輪を付けて踊っています。サンバのようなステップを踏む足取りが軽やかで、コミカルさの中にイケメンが漏れ出ているなと感じました。
このオーナーさん、いまでこそ楽しいオヤジ感を出していますが、昔はかなりモテて、女遊びをしてたのだろうな…という妄想を頭の中で繰り広げてしまったのは私だけでしょうか?
中詰め(第6章リファインド・テイスト‐洗練された味わい‐)では、銀橋にてスターさんたちの歌い継ぎが行われていました。
中堅スターも若手スターも娘役スターも粒そろいな印象の宙組だけあって、一度に銀橋に乗る人数も多いななど考えながら見ておりました。
そんな中、スッシーさんが、美風舞良さん花音舞さんというベテラン女性陣を引き連れて銀橋を渡りました。
組長が、スターの銀橋歌い継ぎに参加し、存在感を示していることに驚きました。
太鼓の音が響く、ジャパニーズウィスキーのシーン(第9章リザウンド・リッチリー‐豊かに響く‐)では、下手から一団を率いて踊り出ていらっしゃいました。
1列目で先陣を切る組長の存在に感謝。
ハッハッという掛け声と共に、体から太鼓のリズムが聴こえてきそうなビートの刻み方で、誰よりパワフルに踊っていました。
髪型も若いというか、ヤンチャな遊び心を感じると申しますか…端的に言えばカッコいいです。はい。
ちなみに、全員居並ぶシーンにおいて、安定の二列目でした。
またしても目線を盗まれ、今公演でも、若手チェックにいそしみたい気持ちに反して、スッシーさんを満喫してしまったのでした。
今後にも期待
スッシーさんは、美風副組長と共に宙組創設時の発足メンバーのため、宙組を振り返るような演目の時には誰より熱いパフォーマンスを披露されています。
例えば『シトラスの風』などですね。
魂の叫びで歌唱し、得意のダンスはどんな若いメンバーよりも全力。
その宙組愛には、ファン歴の浅い観客ですら、創設時からファンであったような錯覚に陥り、目頭が熱くなるほどの感動を覚えます。
ぜひ今後も、その宙組魂を下級生に伝え、組を温かく見守りながらも、先陣を切ってダンスシーンなどを引っ張って頂きたいです。
スター組長の活躍に、これからも期待しています!