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月組新トップコンビ「月城かなと&海乃美月」の魅力

宝塚歌劇についての雑記

宝塚歌劇団月組の次期トップスターとトップ娘役について発表がありました。

今まで確かな結果を残してきた月城かなとさん、海乃美月さんのお二人なので祝福ムードに満ちています。

そこで今回は、新トップコンビになる月城さん、海乃さんの魅力を探ります。

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月城かなと

月城かなとさんは95期生で初舞台は2009年宙組公演「薔薇に降る雨」「Amour それは…」。

95期には花組トップスターの柚香光さん、星組トップスターの礼真琴さんが同期で、娘役トップには元月組トップ娘役の愛希れいかさん、元星組トップ娘役の妃海風さん、元宙組トップ娘役の実咲凜音さんが。

雪組配属となり2013年「Shall we ダンス?」で新人公演初主演

以前から美貌は知られていましたが、演技でも結果を出し有名に。

2014年にはドラマシティ、日本青年館公演「心中・恋の大和路」で与平を演じ、かもん太夫への思慕を丁寧に描き出し、驚かされたことを覚えています。

この後も目を見張る活躍を見せます。

この時期で印象に残るのは「一夢庵風流記 前田慶次」新人公演の前田慶次、「星逢一夜」新人公演の天野晴興。

所作も美しく新人公演のレベルを超えていました。

「ルパン三世」新人公演ではカリオストロ伯爵役を本役とは違うアプローチで表し、真ん中だけではなく舞台を支える力を見せました。

「銀二貫」では初のバウホール主演を飾り、3拍子揃ったスターというのを印象付けました。

また「るろうに剣心」での四乃森蒼紫役は鳥肌が立つほどの格好良さがあり、中日劇場劇場他で上演の「ローマの休日」では二役をこなしました。

2017年には月組へ。

「All for One ~ダルタニアンと太陽王~」でのベルナルドが悪役なのに笑えるのは月城さんの正統派の容姿と一生懸命なのにどこかズレているギャップがあったからこそ。

最近の活躍は書くまでもないですが日本青年館、ドラマシティ公演「THE LAST PARTY」のスコット・フィッツジェラルドの端正さ、バウホール公演「Anna Karenina」でのアレクセイ・カレーニンの苦悩を表現した演技や「エリザベート」のルキーニの異端児ぶり、「I AM FROM AUSTRIA」のリチャードの腹黒さ、と振り幅が大きいですが、見事に演じ分けています。

華、実力共に安心感のある月城さんですが「ピガール狂騒曲」では新たな一面を。

がめつい経営者?と思わせながらも心根は純真で仲間を思うシャルル役は素敵でした。

また、TBS赤坂ACTシアター、ドラマシティ「ダル・レークの恋」では身分に縛られ、相手に心と裏腹な態度を見せるものの、苦悩をにじませ心の内がわかりやすく演じられたラッチマンとなっていました。

海乃美月

海乃さんは97期。

2011年星組公演「ノバ・ボサ・ノバ」「めぐり会いは再び」で初舞台。

月組配属になり2013年には「ベルサイユのばら」新人公演で、トップ娘役の役であるロザリーを演じて注目を浴び、2014年に「明日への指針」「TAKARAZUKA 花詩集100!!」各新人公演でヒロインを務めました。

日本青年館、ドラマシティ公演「THE KINGDOM」では早乙女わかばさんと共に早くもWヒロインに。

その後も「1789」ではトップの相手役となるオランプ役をWキャストで務め、バウ・ワークショップ「A-EN ARI VERSION」では主人公をリードするヒロインを演じます。

中でも「Anna Karenina」でヒロインのアンナ・カレーニナの禁断の愛に悶える様を苦しいまでに演じたことは海乃さんを実力派として印象付けました。

そして着実に若手娘役スターとして、役者として活躍を見せます。

儚げな美しさを持ち正統派だけかと思いきや「ルパン-ARSÈNE LUPIN-」新人公演でのフラヴィや「I AM FROM AUSTRIA」で主人公の母親であるロミー・エードラーを演じるなど幅広く演じる実力派。

愛希れいかさんの退団に伴い2期下の美園さくらさんがトップ娘役として就任し、海乃さんの位置付けや役付きが心配されましたが、そんなことはよそに表現力豊かな演技を見せ、「ダル・レークの恋」でのカマラ役はインドの身分制度に翻弄される悲劇のヒロインを観客を取り込む演技で表現し、一気に花開いた感があります。

そしてこの度の発表。

このコンビに期待が高まります。既に「THE LAST PARTY」で主演、ヒロインを務め、「ダル・レークの恋」でも一筋縄ではいかない恋模様を二人で作り上げ、大好評でした。

二人に共通するのは曖昧な美しさではなくはっきりとした美形、麗しいといったタイプの容姿を持っています。

そしてそれだけでなく宝塚で受け継がれた名作を現代にもわかりやすく演じる実力があることです。

新しい作品を作るのも難しいですが代表作を説得力のあるものに仕上げるのは演技力があってこそ。

今後、本公演が終わってから発表されているのは博多座公演「川霧の橋」「Dream Chaser-新たな夢へ-」。

「川霧の橋」はかつての月組トップコンビ剣幸さん、こだま愛さんの退団公演で、今までも演じてみたいという方が多い作品ですがこれが初の再演です。

芝居の月組に相応しい作品で、日本物の得意な月城さんが幸次郎をどの様に演じるのか、その思い人・お光を海乃さんがどう見せるのか、楽しみです。

これからの月組も期待しています。