100年以上もの歴史を誇る宝塚歌劇団。
宝塚を実際に観劇したことがない方でもなんとなく宝塚と聞けばこんなイメージかなぁ…と、思い浮かべることが出来るというのは本当に世の中によく浸透しているジャンルであるということがわかりますよね。
ただやはり世間的なイメージとして宝塚と言えば男役さんたちにスポットライトは当たりがち。
宝塚独自の会制度もトップ娘役さんをのぞくと男役さんのみにしか存在しないということを考えてみても、そもそものファンの母数が違うことが推測できますよね。
過去「女帝」と呼ばれたトップ娘役さん
ところがそんな宝塚でかつて「女帝」とまで呼ばれたトップ娘役さんがおられたことはご存知でしょうか?
現在もミュージカル女優として数々の名作で主演を務められている花總まりさんです。
愛らしい少女のようなビジュアルに対し、高い演技力を持ち合わせておりなんと12年3ヶ月間という期間トップ娘役さんを務められた上に5人の男役さんの相手役をされてきたという異例且つ今もなお破られることのない宝塚史上でも類を見ない記録保持者。
もちろん、これまでにも複数の男役さんの相手役を務められた方はおられますがトップ娘役であった期間の長さは花總さんの次点は初風諄さんが8年間ということを考えても宝塚史上でもかなり珍しいことであることがおわかりいただけるかと思います。
さて、そんな花總さんですが研4でトップ娘役さんに就任されその後トップを走り続けたわけですが、それまでトップ娘役さんと言えばトップスターさんの一歩後ろに控えている古き良き大和撫子のような存在と個人的には思っていたのですがそんな価値観が一気に壊されました。
実は最近そんな花總さんを思い出させてくれる娘役さんにがいるんです。
星風まどか
それが次期花組トップ娘役さんである星風まどかさん(100期生)。
可憐な少女のようなビジュアルはもちろんのこと、どんな衣装を着てもぴったりと着させられているのではなくフィット感がある立ち振る舞い、そして高い演技力や歌唱力にダンス。
どれをとっても完璧としか言えないレベル…。
もちろんご本人の努力あってのことではありますが、元々の素質もあると考えられますし、方向性は違うと雖も少女のようなビジュアルという共通点もあることで期待せずにはいられないものがあります。
星風さんは2018年に宙組トップ娘役に就任され、約4年間活躍されてこられました。
2021年7月より今度は花組にトップ娘役として組替えされる予定です。
12年間トップ娘役さんとして活躍された花總さんにはまだまだ及ばない数字ではありますが、トップ娘役としての組替えという珍しい経験をされているからこそ更にご本人の刺激となり今まで以上に技術に対して磨きがかかっていくのではないかという思いも強くあります。
花總さんの時代でもトップ娘役さんが組替えであったり、お相手役であるトップスターさんが退団されるのに残られることを揶揄される方も中にはおられました。
女帝と呼ばれていたというのも、好意的なものばかりではなかったのが実情ではあったそうです。
星風さんの組替えにも発表前より様々な憶測が飛び交いましたが、なによりもタカラジェンヌさん達が活き活きとした様子で舞台上に立ち演じて夢を見させてもらうことが私たちにとってもなによりでもあります。
トップさんたちだけでなく、今後のタカラジェンヌさん達皆さんのご活躍を心から楽しみにしていきたいと思います。
星風まどかさんの次の出演の作品は・・・
花組公演ミュージカル・ロマン『哀しみのコルドバ』
2021年8月25日(水)〜9月14日(火)全国ツアーで、花組新トップコンビ・柚香光と星風まどかのお披露目公演となります。
夏頃までにはなんとかコロナが収束していることを願っています・・・(この一文、もう何度書いたことか・・・)