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新雪組トップスター彩風咲奈の力強さを感じる雪組公演

宝塚歌劇についての雑記

宝塚歌劇団雪組トップコンビ大劇場お披露目公演、ミュージカル『City Hunter』―盗まれたXYZ―、ショーオルケスタ『Fire fever』が、話題を呼んでいます。

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舞台化初の話題作『City Hunter』

第一幕の『City Hunter』―盗まれたXYZ―は1985年に連載を開始した人気コミックが原作です。

お話しの内容を簡単に説明すると、バブル真只中の東京新宿で、美女大好きな裏社会のスイーパー冴羽遼(新トップスター:彩風咲奈)と、その相棒槇村香(新トップ娘役:朝月希和)がメインにでてくる、舞台化初の話題作です。

ストーリー展開は、架空のアフリカの国の王女様と、遼が引き受けた依頼が交わりあい、話しが進んでいきます。

ご存知の方も多いと思いますが、この主人公の冴羽遼は、自分好みの美女に対してセクハラ発言をしたり、体を触ったりします。

そんな冴羽遼を演じる新トップスターのさきさん(彩風咲奈)は、最初このキャラクターの魅力がわからなかったと言います。

しかし原作を読み進めていくうちに、女性に対するさりげないやさしさや、情に厚い所などに気づき好きになったそうです。

因みにこの漫画はアニメ化されており、物語の聖地新宿の風景や、ミニクーパーでのドライブシーン、槇村香(朝月希和)のハンマーシーンなど、アニメの世界観を壊さず、上手く表現されていたので、原作を大切にする宝塚の精神を感じました。

もちろん『清く正しく美しく』の精神にそぐわない表現はありませんでした。

さきさん(彩風咲奈)がアニメで人気だった楽曲『Get Wild』や『still love her 失われた風景』をソロで歌われる場面もあり、宝塚ファンだけでなく、原作ファンも一緒に楽しめる内容となっております。

朝月希和さん演じるヒロイン槇村香のソロパートもあるので、劇場または千秋楽のライブ配信でお楽しみください。

他の人気キャラクターも再現度は高く、ヒロイン香の兄槇村(綾凰華)をあんな形で登場させるなんて、脚本家の先生の凄さを感じます。

もちろん、彩風咲奈さん演じる冴羽遼と、槇村香を演じる朝月希和さんとの切ない恋模様もあり、胸キュン好きの人にもお薦めです。

第二幕『Fire fever』

第二幕『Fire fever』は朝美絢さん扮するジャングルガイAから始まります。トップのさきさん(彩風咲奈)はジャングルキングで登場。

熱い炎、スペイン狂詩曲のダンスで劇場内を盛り上げます。

その次は打って変わって、雪の演出に変わりました。

久城あすさん

余命わずかで貧しい娘の物語を、語り部役である久城あすさんの美しい歌声で、切なさ、儚さを表現されています。

ここで私が注目したのは、久城あすさんの歌声です。まるで前雪組トップスターの望海風斗さんを彷彿させる、男役だけど透け感のある歌声は神秘的でした。

そしてその娘の命が尽きた時、火の鳥に扮したさきさん(彩風咲奈)の熱烈で迫力のあるダンスは娘を包み込み、ここから一気に劇場内の命の息吹を蘇らせていきます。

トップさきさん(彩風咲奈)を中心にした、ロケットダンスもあり、総勢71名で一斉に足をあげるダンスは、『Fire fever』の世界を若い力で盛り上げ、その姿は壮大で力強く、会場を圧倒しました。

このトップが一緒に登場する演出は、稲葉太地先生の粋な計らいで新しいスタイルだなと感心しました。

さきさん(彩風咲奈)とひらめさん(朝月希和)のデュエットダンスは、情熱的なスパニッシュあり、ロマンチックなデュオダンスもありと様々な魅力を見せてくれました。

その他にも、笑いを誘う朝美絢さんの『Jungle opera』はコミカルでオチがあるので、癒しも与えてくれます。

オオラスは、シャンシャンを持ちながら組子全員で手を上げ『Fire fever』を歌う迫力は、カッコイイという言葉に尽きます。

8月20日から緊急事態宣言が兵庫県にも発令され、観劇が難しい世の中ですが、新生雪組トップコンビの若さ溢れる舞台をぜひご覧ください。