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めぐり会いは再び~ルーチェとアンジェリークの描かれ方~

宝塚歌劇についての雑記

大劇場公演が公演中止を経て、千秋楽を迎えた星組。

東京公演前に改めて今作の『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人(ミッドナイト・ガールフレンド)-』魅力をお届けします。

過去2回上演されてきた『めぐり会いは再び』。

今回の主役は礼真琴さん演じる“ルーチェ”。そして名前だけ登場していた舞空瞳さん演じる“アンジェリーク”とそのまわりのお話です。

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ルーチェの描かれ方

ルーチェといえば可愛くてピヨピヨした、少し口達者で意地っ張りで素直になれない甘えん坊で憎めない子という印象がありました。

今回は成長してピヨピヨとした感じはなくなりましたが、根底は意地っ張りで素直になれない甘えん坊というところは変わっていませんでした。

お姉さまのシルビア同様素直になれないところがあるのがオルゴン家の血筋のように思いました。

そして今回冒頭にあるお母さまが亡くなる前にお母さまの手を取れなかった“弱虫”であるところが本人のコンプレックスになっているのもキーです。

そのせいで自信がなく、アンジェリークが他の人のところにお嫁に行くという話にも本当は嫌なのに引き留めることができない“留める資格がない”と思っているのです。

トレードマークの三つ編みも健在。

アンジェリークと幼い頃出会った時の回想で「素敵ね!その三つ編み」と褒められているぐらいルーチェにとって必要なものです。

アンジェリークの描かれ方

前回手紙名前だけ登場し、天寿光希さん演じるオルゴン家の執事のユリウスがアンジェリークからの手紙を読む際に声を変えていましたね。

その時の声と手紙の印象は強そうな女の子なのかなという印象でした。

力関係はアンジェリークの方が引っ張っていたのだろうと。

ルーチェは予め物事を決めるのではなく、自然にまかせるタイプなのに対し、アンジェリークはきっちりと物事を決めていきたいタイプ。

顕著に出ているのが仮プリのデート中でした。

極美慎さん演じる花婿候補のライバルのロナンは仮プリである小桜ほのかさん演じるジュディスの好きな花束を贈っていました。

しかしルーチェは財布を忘れ1本しか買うことができませんでした。

のちにロナンから好きな女の好きな花は覚えておくことだなと言われています。

また、「こうして二人で出かけるのは初めてだね」とルーチェが話しますが、初めてではない!とプチ喧嘩。

アンジェリークは世間一般の女の子と同様にルーチェとの普通のデートをしたいのにできない。

仮プリの試験とはいえ、二人でデートが出来たのにルーチェは頼りないし、自分が大切にしていた思い出を忘れているような発言をするし・・・と思っていても、ルーチェと踊っていたら次第にそんなことも忘れて楽しくなる。

ルーチェには言えなかった自分の秘密。

アンジェリークも本当は言いたいことを素直に言えない、ルーチェと似たところがあったのでしょう。

いつもルーチェを許す時は“〇〇してあげても良いんだからね“と少し上から言うところから気が強いのを感じますね。

でも、ルーチェは大事な時には頼りになるけれど、普段はそうでもないのでちょうどいいバランスなのでしょうね。

ルーチェとアンジェリークの共通点

先ほどまでの話に出ましたが、二人の共通点は素直になれない点ですね。

本当は相手のことを大事に思っているのに、ちょっとした言葉にムキになったり素直に言えない。

最後に戦っている最中にお互いの気持ちを確かめ合う場面、それが二人らしいなと思いました。

二人で一緒に助け合って生きていくのがピッタリなカップルです。

どちらかが守る!というのではなく、お互いにという対等な部分がルーチェとアンジェリークには必要なのですね。それはまさに現代の夫婦像に近いものを感じました。

お楽しみいただけましたでしょうか?

次回は違うキャラクターからめぐり会いの世界をお届けします!