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「ブラック・ジャックの影」研2の一輝翔琉さんに注目

注目のタカラジェンヌ

月城かなと主演月組全国ツアー公演「ブラック・ジャック」を観劇してきました。

「ブラック・ジャックの影」研2の一輝翔琉さんに注目です!

月組全国ツアー公演「ブラック・ジャック/Full Swing!」を梅田芸術劇場メインホールで観劇してきました。原作の「ブラック・ジャック」や手塚治虫さんの漫画のファンの方の関心も高い作品なので、客席にはいつもよりも男性の観客が多かったように思いました。

ブラック・ジャックと言えば、1994年初演の安寿ミラさんバージョンが有名でした。

その後、たしか雪組の未涼亜希さんが主演で2013年に上演されていたので、今回は3回目の上演ということになるはずですが、宝塚歌劇団のホームページにも、公演プログラムにも、初演の作品にしか触れられていない。そして

前回の雪組のブラック・ジャックはまるで無かったことになっているような扱い・・・。

これはどうしたことなのか、とリサーチしてみたところ、同じ「ブラック・ジャック」の作品ですが、サブタイトルが違っていることがわかりました。

今回の作品と初演の作品のサブタイトルは、「危険な賭け」。

前回の雪組バージョンは「許されざる者の挽歌」というタイトルでした。

でも、ブラック・ジャックはブラック・ジャックなので、せめて公演パンフレットに未涼亜希さんバージョンのことも書いてくれたらいいのに・・と思いました。

というのも、かつて宝塚スカイステージで未涼亜希さん版のブラック・ジャックを見たことがあるのですが、その時にピノコを演じた桃花ひなさんがとてもかわいくて、未涼亜希さんのクールで渋くてかっこいいブラック・ジャック先生とともに、とてもいい感じのコンビになっていたことがとても印象的だったからです。

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ピノコ役 美海そらさん

ブラック・ジャック先生にとって欠かせない存在はピノコ。

今回は海乃美月さんがヒロインのポジションにはなっていましたが、実質ヒロインはピノコだと私は思っています。

そして、今回、ピノコ役を演じたのは、美海そらさん。

2018年に初舞台を踏んだということは、研4の104期生ということになります。

すでに新人公演ヒロインを演じた同期には同じく月組のきよら羽龍さんや花組の都姫ここさんがいます。

その中で美海さんはいままではそれほど目立った活躍はなかったものの、今回のピノコ役で大ブレイクしそうな予感がします。

ピノコちゃん、とてもかわいくて、漫画から飛び出してきたようなイメージでした。

主演の月城かなとさん

主演の月城かなとさん(れいこちゃん)は、もちろんとてもかっこよくて、貫禄すら感じられる落ち着きとトップスターのオーラに溢れていました。

全体的に暗い作品という印象でしたが、無免許でも神の技を持つドクターのれいこちゃんの渋くてクールでかっこいいブラック・ジャック先生は、とても素敵でした!

宝塚ファン的には十分に楽しめる作品でしたが、全国ツアー公演の演目としては、宝塚を初めて観劇する地方の方も多いので、これぞ宝塚!というキラキラしたコスチューム物作品のほうが良いのでは・・・と思いました。

なぜ、宝塚歌劇の作品の中でも異色の作品といえる「ブラック・ジャック」が、今回の全国ツアー公演の演目に選ばれたのか・・・と不思議に思っていました。

その答えを宝塚歌劇団のホームページで見つけました。

原作の漫画「ブラック・ジャック」は、連載を開始して来年で50周年を迎えるそうです。

来年がメモリアルイヤーとしてブラック・ジャックに関係する様々なイベントが行われるそうですが、その一環として宝塚歌劇団でブラック・ジャックが再演されることになったようです。

手塚治虫ファンをこの機会に宝塚ファンに取り込む、という戦略的な考えで演目がきまったのかもしれません。

2番手各・風間柚乃、3番手各・礼華はるさん

作品としては目立つ役が少ない中、全国ツアーメンバーとして2番手格の役を演じた風間柚乃さんと、星組に組替えになった暁千星さんが抜けた後のポジションとして、3番手格の役を演じた礼華はるさんの二人の活躍が目立っていました。

礼華はるさんは新人公演の主演を2回経験し、本公演でも重要な役を演じるようになった現在ブレイク中の若手スターさんです。

背が高くて等身バランスも素晴らしく、歌もダンスも演技もこなせるので、わたしは大注目しています。

そして、もう一人、今回とても気になった生徒さんがいました。

研究科2年の一輝翔琉さん

「ブラック・ジャックの影」という役を演じた研究科2年目の一輝翔琉さんです。

「ブラック・ジャックの影」はブラック・ジャックの心象風景を表す役で、「るろうに剣心」の「剣心の影」みたいな役で、セリフも歌も無くダンスのみ・・というお役です。

時々舞台に出て来ては、月城さんと一緒に踊ったりするのですが、一輝翔琉さんの髪型や横顔はブラック・ジャックのビジュアルそのもので、漫画のブラック・ジャックそっくりでした。

幕間休憩時間に、「あのブラック・ジャックの影って誰?」という声が客席のあちこちから聞こえてきました。

調べてみると、一輝翔琉さんは、2001年に初舞台を踏んだ107期生で研究科2年目の生徒さんということがわかりました!

そして、さらに調べてみると、一輝翔琉さんは2022年度の阪急の初詣ポスターのモデルに抜擢されていたことがわかりました。

初詣ポスターのモデルと言えば、ファンの間ではトップスターへの登竜門として有名です。

そしてさらにわかったことは、月組の初めての新人公演「今夜ロマンス劇場で」で、一輝さんは礼華はるさんの役を演じていたこともわかりました。

研1で役名があってセリフがたくさんある役に抜擢されるというのは大抜擢だと思います。

今、ファン大注目の雪組の華世京さん級の大抜擢ぶりといえるのではないでしょうか。

ちなみに、1994年の初演時の「ブラック・ジャック」で「ブラック・ジャックの影」を演じたのは後にトップスターになった匠ひびきさんで、新人公演は同じくトップスターに上り詰めた朝海ひかるさんが演じたのだそうです。

阪急の初詣ポスターと共に、縁起の良い出世役に恵まれた一輝翔琉さん!

今回の抜擢をきっかけに、人気がブレイクしそうな予感がします。次の月組大劇場公演「応天の門」での活躍にも注目したいと思います。