現在公演中の明日海りおさんの退団公演「A Fairy Tale -青い薔薇の精-」。
東京公演の幕が上がり数日経過し、「悲しみ&楽しみ」の気持ちが交差する中、観劇しに行ってきました。
今回の公演、もちろん明日海りおさんを目に焼き付けるつもりでの観劇でした…が…。
水美舞斗さんの魅力にハマってしまったのです。
なぜ、彼女はあんなにも輝いていたのでしょう。
水美舞斗さんの魅力を紐解いてみたいと思います。
切なさ光る水美舞斗の演技力
青薔薇を観に行ったのであれば、本来なら明日海りおさんの姿を目で追うべきでしょう。
当然、私もお芝居が始まる前まではそのつもりでいました。
しかし、舞台上にはそれを阻止した強者が…。
その強者の名は「水美舞斗」。
水美さんは今回「庭師:ニック·ロックウッド」での出演。
植物学者:ハーヴィー(柚香光)の叔父で、かつてヴィ―ルドン家で働いていた庭師という設定。
そして、ヴィ―ルドン家の夫人であり、シャーロット(華優希)の母でもある「フローレンス夫人(城妃美伶)」に、密かな恋心を寄せている…という設定でもあります。
ちょっと下品な言葉を使うとすれば、「イケメン庭師が人妻に横恋慕」ってやつなのですが、そこは宝塚!
ちゃんと上品作りあげてくれていました。
とにかく水美さんのイケメン庭師姿が何とも輝かしい!
丹念に庭を世話するニックの姿。
本当にハサミで葉っぱを切っているような、その手さばき。
一つ一つがとても美しかった!
そして、彼のフローレンス夫人へ向ける切なげな表情…。
ニックだって頭の中では分かっているんです。
してはいけない、叶わない恋だってことは…。
でも…。
イケメンの切ない表情って、何であんなに切なくて美しいのでしょうか。
切なさの度合いが、水美さんのビジュアルと見事に合致してとてもよかったのです。
私はもう…切なすぎて…、
「いっそのことフローレンス夫人の手をとってそのままどこかに逃げてしまえばいい!」
と叫びたいほどの衝動にかられてしまうほどでした。
あの表情、2階席だったため肉眼で見ることができなかったのがとても残念でなりません。
でも、その分、オペラグラスでしっかりばっちりガン見してきましたよ!
今回の水美さん、出番こそ少ないのですが、その出番の少なさが返って良かったのではないかと筆者は解釈します。
元気な役が似合うと思っていた水美さんですが、こういう役も似合うんですね。
明日海さんを目に焼き付けるつもりが、水美さんの新たな一面を発見してホクホク気分で帰ってくることになってしまいました。
今後の花組は・・・
明日海りおさんが卒業して柚香光さんがトップ就任、そして雪組から永久輝せあさんもやってきます。
永久輝せあさんのVISAガールも決まって、ちょっと微妙な感じ・・・。
そうなると、今まで以上に、水美舞斗さんの立ち位置や、その後のこと(卒業の時期など)、いろいろと気になる点が多くなりますよね。
でも、新たな一面を発見した私にとっては、水美さんにはまだまだ頑張っていただきたい!
今後、花組観劇の際は、ぜひ皆さんも水美さんに注目してみてくださいね。
青薔薇観劇:明日海りおについて
さて、水美さんの後になってしまいましたが、明日海りおさんについても!
(青薔薇観劇で「トップ:明日海りお」を語らないワケにもいきませんものね。)
前作:カサノヴァで「ザ·男役!!」という姿を見せてくれた明日海さんでしたが、今回は「妖精」。
どんな姿になってしまうのだろうかとちょっと不安があったのですが…。
妖精の明日海りお、立派な妖精でした!
この作品、全体的な感想を簡単にまとめるとすれば、
前作のカサノヴァとは対照的で薄暗い雰囲気。
目まぐるしく情景が変わる…ということはなく、話は淡々と過ぎていく
そんな感じですかね。
「禁断の掟を破って庭に閉じ込められた妖精」ということですから、薄暗い雰囲気になるのは当然といえば当然。
とはいっても、こちらの気持ちまで暗~くなってしまうような作品ではありませんでした。
静けさの中に漂う何かしらの気配(妖精?)に心をグッっと掴まれ、その不思議な魔力に呑み込まれていくような…そんな感覚があったように思えます。
明日海さん。やはり明日海さんは明日海さん。
何ともいえない空気感…。
人間ではない不思議な存在…。
青い薔薇の精としての存在感は見事なもので、何だか本当にそのまま消えてしまうのではないかと思えたほどでした。
ただ、ん~…。
不完全燃焼といえば不完全燃焼。
やっぱり、妖精ではなく「ザ·男役!!」といった明日海さんを観て終わりたかったような気もします。
レヴューロマン:シャルム!
お芝居が終わればお待ちかねのショーの始まりですよね。
今回は地下都市がテーマということで、ガイコツなども出てきますがそこは宝塚なので不気味な雰囲気はありません。
ショーの始まりは、華優希さん扮するフルフルが、飛龍つかささんら男役(カタフィル)を引き連れて登場。
気のせいか…歌がちょっと…ではありましたが、何とも可愛いフルフル&カタフィル達であります!
そして、プロローグとなり明日海さんの登場。
深みのある赤といった色味の深い衣装(孔雀がモチーフ)を身にまとい、背中には孔雀の羽を背負って、とても華やかに歌い舞っておられました。
シャルム、全体的にとても素敵なショーでした。
気のせいか、ショーでの明日海さんは「お芝居で抑えられていた感情がここで爆発!」といったような雰囲気でとても輝いてみえました。
明日海さんの姿を宝塚で見られるのもあと少しですね。
明日海さん始め、華優希さんや組子の皆さん、「A Fairy Tale -青い薔薇の精-」の千秋楽日まで、元気で頑張ってほしいです。
千秋楽は11月24日