宝塚歌劇団宙組、鷹翔千空さん主演のバウホール公演「夢現の先に」。
またもやコロナウィルスの猛威で中止となってしまいましたが、無事に公演再開、そして追加公演決定…!とちょっとホッとしましたね。
今回公演再開後に運良く観劇することができたので、観劇の感想と共に見どころをご紹介してみようと思います。
わたわたおどおどしている鷹翔千空さんが可愛すぎる!
鷹翔さん演じる「僕」は、毎晩悪夢にうなされる青年。
タイトルと役名から、ちょっとダークで重めのお話なのかな?と思っていましたが、鷹翔さん演じる「僕」の親しみやすさがハンパなく、可愛い愛されキャラクターなのです…!
「僕」は山吹ひばりさん演じる「彼女」に好意を抱いているのですが、彼女を目の前にすると、とにかくパニック状態になり、手と足が一緒に出てしまう程(笑)
心が清らかで優しくて、恋に翻弄されつつも、自分の過去と友情に向き合う…なんて好青年なんでしょう!
普段の「こってぃ」感も感じつつ、見終わった後には「僕」が大好きなキャラクターになっていました。
夢の世界に現れる羊ちゃんたちに癒される
「僕」が迷い込む夢の世界には、亜音有星さん演じる「彼」の友達の羊がたくさん登場します。
白いもこもこの衣装に、角付きのフード、常にほわほわころころしていて、とにかく癒される…!
みんな精神年齢が低めで、「遊びたい!」「構って!」が止まらない!
特に泉堂成さん演じるメロちゃんは、一人称が「メロ」で「メロもメロも!」と「僕」や「彼」に近寄る姿がなんともチャーミング。
前半は羊ちゃんタイムが沢山あるので、ぜひとも日頃の疲れを羊ちゃんたちに癒してもらいましょう!
鷹翔さんとの「もふもふの歌」にも注目です。
「僕」と「彼」の友情に涙が止まらない
前半がファンタジーで明るい雰囲気な一方で、後半は物語の核心に迫るストーリーとなっています。
ネタバレは避けますが、夢の世界で友達になった「僕」と「彼」が現実世界ではどうなるのか…?と最後まで読めない展開にドキドキ。
終盤には、「彼」が涙ながらに自分の思いの丈を打ち明けるシーンがあり、亜音さんの演技力に客席からも鼻をすする音が…。
若手メンバーだからこそ作り上げられるピュアな空気感や友情、優しい世界感の中にある苦しみや悲しみ…陰と陽が綺麗に表現されていて、胸に込み上げるものがありました。
懸命に生きる「僕」や「彼」の姿を見て、新年から本当に清らかな気持ちになれました。
鷹翔&山吹コンビに宙組の未来を感じる
フィナーレでは、鷹翔さんと山吹さんが青い衣装に身を包んでデュエットダンス。
長身の鷹翔さんと、華奢で小柄な山吹さんが本当にお似合いで、これから体制の変化を迎える宙組も安泰だなぁ…と感じました。
歌もダンスも、まだまだ伸びしろはありつつも、今の最大限のパフォーマンスを見せていただき、自分も頑張らなければ!と思わされるほど。
下級生も鷹翔さんの背中をしっかりと見てついていっているんだなぁと感じましたし、これまで魅力に出会えていなかった子たちの活躍もたっぷり見ることができました。
まだまだ油断できない状況ではありますが、今の宙組若手のパワーをたくさん感じ、パワーがみなぎる公演でした。
千秋楽まで無事に公演できることを祈っています。