宝塚歌劇団と聞いて多くの方々が思い浮かべるイメージと言えば煌びやかなお衣装に身を包み舞台の中央に達スポットライトを浴びるトップスターさんやトップ娘役さんでしょう。
少し詳しい方ですと2番手さん・3番手さん、その他の路線スターさん達を思い浮かべる方もおられるかもしれません。
宝塚というのは一般の方々のイメージよりもかなりピラミッドがしっかりとしており、学年・成績順位、そして路線順によって細かくお衣装に着けられているパーツの個数や色味が違ったりとかなり厳しい世界です。
それ故にイメージとして先行するのはそのピラミッド上位に位置するスターさん達ばかりなのが実情。
しかし各組に差はあれど基本的に80~70人程度のタカラジェンヌさん達が在籍しています。
そしてその全員が1作品に出演されるわけですから、当然その1人1人に役割があります。
脇を固める存在として
舞台というのは目立つ中央の方々だけではストーリーは成り立ちませんし、宝塚大劇場のように広いステージの本領を遺憾なく発揮するためにはそれだけの人数が必要とされます。
そうした脇を固めるタカラジェンヌさんというのはなくてはならない存在なわけです。
数多く在籍されているタカラジェンヌさん達の中でも一際努力を重ね全てにおいて芸が秀でていると言っても過言ではないのは宙組の96期生・秋音光さんです。
5年間連続奨励賞受賞
もちろんどのタカラジェンヌさん達もたゆまぬ努力を重ねておられるのは当然の話なのですが、その中でも秋音さんは毎年劇団内で発表される年度賞にて2014年から2018年にかけて5年間連続奨励賞を受賞されておられました。
かなり凄い事かと思うのですがご本人は「劇団レッスンに行くのは毎日歯磨きをする日課のようなもので、特別頑張って努力している!というわけではないんです……」と、聞いているこちらがびっくりしてしまうほど謙虚なコメントをされていたのも印象に残っています。
努力というものは日々の積み重ねであって「私は頑張っている!」と自ら発信するようなものではないのだな…と改めて気付かされたエピソードでもあります。
そんな秋音さんの退団発表…。
トップスターさんの代が入れ替わるタイミングということで1つの区切りというのもあり、今回は退団者もかなり多くおられました。
ですがそんな重要なタイミングだからこそこれからの宙組を支えてそして輝いていって欲しい!という気持ちがあっただけに残念でなりません…。
退団作品でのお役について
『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』にて秋音さんが演じられるのは技術官Q/刑事。
刑事に関してはそのまんまの役割ですが、技術官Qは研究開発Q課の課長となっています。
実は小説版にはあまり登場しないキャラクターなのですが、映画作品には頻繁に出演しているという重要な役どころ。
なのですが、なんと『カジノ・ロワイヤル』には出演していないんです…。
一体舞台ではどういった絡みを見せてくれるのか今から楽しみですよね。
映画との差を楽しむ為にも是非原作も観劇前にチェックしてみてください!
そして秋音さんのラストデイが素晴らしいものとなるよう今から心より願っておきましょう。