1.客席降り
これがいちばん大きな影響と言っていいかもしれません。
ショーでタカラジェンヌたちが客席にダーッと降りてきてくれて、ハイタッチや握手などができるという素晴らしい演出です。
「今回のショーでは客席降りがある!」と分かった瞬間、通路脇の席を巡ってチケット争奪戦が起きたあの日々…懐かしいですね。
客席降りの場面が近づくにつれて高まるあの緊張感と高揚感、早く味わいたいものです。
2.お茶会
各ファンクラブが公演ごとに東西で必ず開催していた、超お楽しみだったあのイベントもだいぶ行われていません。
どういう役作りをしたのか、あの場面では舞台脇のほうで誰と何を話しているのか、いま楽屋で何が流行っているのか、本当に聞きごたえのあるお話をたくさんしてくれるイベントでした。
生徒さん自身の性格が垣間見えたり、ファンクラブごとに趣向の違うコーナーが用意されていたり。
「お茶会荒らし」と呼ばれるほど、いろんなお茶会に行きまくっているファンもいましたね(笑)
再開するには、まずはトップスターさんが先陣を切らなくてはいけないのでしょうが…退団公演が間もなく始まる真風涼帆さんあたりがトップバッターになりそうな感じがします。
3.入り出待ち
楽屋へ入る生徒さんを見送り、楽屋から出てくる生徒さんをお迎えする入り出待ち。こちらもファンクラブが行っているサービスです。
お茶会は非会員でも参加できますが、入り出待ちは会員のみなので、これが目当てでファンクラブに入会する層もいると言っていいでしょう。
生徒さんに直接お手紙や差し入れを渡せたり、ミニトークをしてくれたりなど、とても魅力的なサービスでした。しかも参加費は無料。
ファンクラブを運営するには当然ながら多くの会員を集めなくてはいけませんが、「入り出待ちがないなら…」と入会や更新をしない人もたくさんいたでしょう。
お茶会も開催できませんし、各ファンクラブは資金集めに苦労した数年だったでしょう。
4.楽屋口への差し入れ
宝塚は楽屋口に直接差し入れを持って行くことができました。渡したい生徒さんの名前を書き、楽屋口のスタッフさんに預けます。
お菓子や軽食、ドリンクなど、贔屓の生徒さんの好物を聞いておいて、自分がプレゼントしたものが楽屋で配られて今日の公演の励みになるなら、ファンはとても嬉しいものです。
5.当日券の販売
宝塚大劇場や東京宝塚劇場で、早朝から窓口前に座り込んでジッと朝を待つファンの姿は宝塚の名物でもありました。
キャンセルが出て思いがけず良席がゲットできることもありましたし、前売りでどうしても買えなかったとしても、最後の望みとして「当日券に並ぶ」という滑り止めの意味もありました。
常連さんたちはおにぎりや飴などを分け合ったり、そこで仲良くなって無二のヅカ友に…という出会いの場でもありましたね。
6.プレゼントの送付
こちらも差し入れと同じように、配送や郵便でもプレゼントの受付を中止していました。
お手紙というのは生徒さん自身も嬉しいものですし、まだファンクラブが無い生徒さんを応援したい場合は、まずお手紙を書いて…という第一歩の窓口でもあります。
さすがに何も連絡ツールが無いのは寂しいということで、メールでお手紙を受け付けているファンクラブもあったようです。
7.オペラグラス・ひざ掛けの貸出
東西どちらも、劇場ではオペラグラスとひざ掛けの貸出サービスがありました。
「無いと絶対困る!」というものではありませんが、やはり「万が一忘れた時でも借りられるから大丈夫」という保険の意味もありました。
オペラグラスは5組それぞれの組カラーが施された非売品なので、借りるとちょっと嬉しいものでもありましたね。
8.敷地内の屋内での飲食
日本にある劇場の多くは客席内での飲食が禁止されています。しかし宝塚では、公演時間以外なら飲食がOKでした。
人気のお店でテイクアウトしてきた軽食を食べるのも観劇の楽しみの一つでしたね。
公演時間中にグゥゥ~っとお腹が鳴ってしまうのを予防するためにも幕間に何か口にしたいものですが、真夏でも真冬でもいちいち屋外に出なくてはいけなかったことがつらかったです…。
9.全員集合しているお稽古場映像
タカラジェンヌからもずいぶんな人数の感染者が出ることとなってしまいましたが、それでも出来る限りの感染対策は行っていたことでしょう。
中でも、お稽古場は密室ですし人との距離が近いので、全員集合のお稽古というのはかなり限られていたはずです。
公演のブルーレイディスクなどを購入すると、特典で入っているお稽古映像も人気のコンテンツですが、トップコンビと数名のスターしか映っていないお稽古場は寂しい限りでした。
10.タカラヅカスペシャル
宝塚における「ファン感謝祭」といえば、【タカラヅカスペシャル】です。
東京公演中の組以外の4組が大集合し、普段なら決して見られないようなコラボが実現する超お楽しみイベント。
だいたいクリスマスあたりに行われることが多く、「タカスペのないクリスマスなんて…」とこの数年、とても寂しい気分でしたね。
11.すみれ売り
宝塚音楽学校の生徒たちが初めて人前に出る募金活動のこと。昭和39年から始まった、伝統の行事です。
ここで「あの子がトップになりそう!」「来年、私はあの子を推していこう!」と、青田買いが好きな宝塚ファンに人気の活動でしたが、もちろんコロナ中は中止。
今年の音楽学校卒業式はようやくマスクなしで行うことができたそうなので、すみれ売りの復活も今年でしょうか?
まだまだある!コロナでなくなったアレコレ
コロナの影響で中止になっている主なサービス・イベントを挙げてきました。
しかし、細かいところまで見てみるとまだまだこんなにたくさんあります!
- トークスペシャル
- 東京公演初日のトップコンビ記者会見
- 大劇場での公演カクテル販売・東京宝塚劇場での公演デザート販売
- 貸切公演でのプレゼント抽選会
コロナによって本当にたくさんのサービスが停止してしまったことを改めて確認することができましたね。
5月以降になれば、これらのほとんどがきっと元通りになるでしょう。
しかし、ファンクラブの入り出待ちなどは生徒さんの負担が減って助かった部分も少なからずあるでしょうから、そのあたりも全部元に戻るのかどうか…?
どうかコロナ前の宝塚にすっかり戻ってくれることを願いたいですね。