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星組全ツ公演・宝塚の重鎮、岡田作品の魅力に迫る

宝塚歌劇を楽しもう

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岡田作品といえば、ロマンチックレビューシリーズ!

今や岡田作品の大きな特徴となった、ロマンチックレビューシリーズ。

これは1984年の『ジュテーム』という作品から始まった、大人気シリーズです。

これまでに20作品以上も発表しているこのシリーズは、世界中で宝塚でしかできない演目、と言っていいでしょう。

男でもなく女でもなく、「男役」「娘役」にしかできない、アダルトで魅惑的な世界観になっています。

作品名の副題に「ロマンチックレビュー」と付いているのがこのシリーズとなります。

おすすめロマンチックレビューシリーズ

このロマンチックレビューシリーズの中でも、特にファン人気の高かった作品をご紹介してみます。

  • ル・ポアゾン/1990年 月組
  • ダンディズム!/1995年 花組
  • シトラスの風/1998年 宙組

どの作品も、ニューバージョンとして少し場面変更をして再演が繰り返されている名作となります。

暑苦しいほどの男役さんの色気、普段は可憐な娘役さんが突如妖艶になるギャップが本当にたまらないんです!

この中でも、宙組の『シトラスの風』は少し毛色が違うような気がします。

アダルティーというよりは、作品名にもあるように爽やかな場面が多いのに、なぜかロマンチックレビューシリーズになっています。

そして『シトラスの風』といえば、宙組が誇る名場面としていまだに再現しつづけられている『明日へのエナジー』という場面。

ゴスペル風の楽曲を絶唱するシンガーチームと、学ランのようなシンプルな衣装を着て汗をほとばしらせながら踊りまくるダンサーチームに分かれています。

この「伝説の場面」の初演に出演したことのあるタカラジェンヌは、もう花組副組長の美風舞良(みかぜ まいら)さんだけになってしまいました。

今年は宙組誕生25周年。何かのイベントでまたこの名場面が再現されるのでしょうか。

宙組誕生20周年を記念して2018年に再演した『シトラスの風ーsunriseー』では、『ダンディズム!』での名場面『PARADISO』が再現され、古参ファンは大感激!

このように、ロマンチックレビューシリーズはもはや作品の壁を越えて、ひとつの大作となっています。

現役バリバリの貴重なショー作家!

岡田敬二先生は、今年72歳になる重鎮です。

タカラジェンヌには一応「60歳まで」という定年制がありますが、演出家には特に設けられていないのでしょうか…?

演出家の先生がご高齢になると、新作の製作には取り掛からず、ご自身の作品の再演時に指導として入られるパターンが多いようです。

しかし岡田先生は今も新作を発表し続けています!

今回の『パッション・ダムール・アゲイン!』を除いた直近では、2021年の星組『モアー・ダンディズム!』が最新作になるでしょうか。

そして、なんとなんと今年も新作の発表が予定されています!

花組で7月から始まる『GRAND MIRAGE!』です。タイトルからして、完全な新作・新場面のショーになる感じがしますね。

思えば、「ショー作家」と呼ばれる、物語ではなくて主にショーを作られる先生というのが近年はとても減っているように感じます。

中堅~若手の演出家で主にショーを手掛けている先生は…藤井大介先生、齋藤吉正先生、野口幸作先生の3人だけになるのでしょうか…?

さらに、過去も現在も、女性のショー作家は…いなかったように思います。

8月に月組で公演するショーでは、栗田優香先生が初めてのショーを手掛けるということで話題になっていますが、栗田先生は今のところお芝居も書く先生なので、「ショー作家」ではなさそうです。

やっぱり、宝塚の醍醐味というのはショーにありますので、若手のショー作家をどんどん育成していってほしいところですね。

そんな中でもいまだ現役バリバリで新作を発表している岡田先生。

独特の岡田ワールドに今のタカラジェンヌがどう染まっていくのか、今後もとても楽しみです!