星組宝塚大劇場「1789」の上演がはじまりましたが、初日の開演時間変更、二日目から休演はかなしいお知らせですが、演者の皆さまの健康が第一ですので、ご回復をいのるばかりです。
「1789」は2012年にフランスで上演され、日本では2015年宝塚歌劇月組で初上演されました。
東宝ミュージカルでも上演される大人気の演目です。
2015年月組公演では主人公ロナン・マズリエは龍真咲さんでした。
今作は礼真琴さん率いるパッション溢れる星組さんの熱い舞台を期待しています。
舞台はフランス革命前のパリ。
貧困の中父を失い、妹と母を残しパリに出てきた青年ロナン・マズリエ(礼真琴さん)フランス王太子(ルイ16世とマリ・アントワネットの子ども)の養育係オランプ・デュ・ピュジェ(舞空瞳さん)の恋物語です。
革命側と貴族側という恋に落ちることは許されない二人ですが、偶然出会い、ひかれあいます。
王妃マリー・アントワネット(有沙瞳さん)とフェルゼン(天飛華音さん)の恋も描かれていると思います。
野心と謀略、権力、自由とさまざまな思惑を持った男たちがどのようにオランプとロナンと関わりを持つのかも見どころの一つです。
フランス革命は、大きな時代の転換点であり、さまざまなミュージカルの舞台になっています。
豪奢な暮らしから一転処刑されてしまうマリ・アントワネットの悲劇や自由を求めて立ち上がる革命家や庶民など、まさにドラマの泉とも言える出来事です。
以下にご紹介するミュージカルもフランス革命に深く関わっています。
主人公の立場が作品によって異なるのでタカラヅカ・スカイステージで放映された時にはぜひご視聴をオススメします。
宝塚のフランス革命関連作品をご紹介
ベルサイユのばら
王妃マリー・アントワネットとフェルゼン公爵、男装の軍人オスカルとその幼馴染アンドレの恋と生き様を描いた作品。
宝塚歌劇といえばベルばらですね。ベルサイユのばらはタカラヅカスカイステージでもよく放映されています。
こちらの作品でフランス革命の流れをつかむと他の作品も理解しやすくなります。
『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』
イギリス貴族のパーシー・ブレイクニー率いる謎の秘密結社スカーレット・ピンパーネルがフランス革命後ロベスピエールの恐怖政治によって命の危機にあるフランス貴族を救うという物語です。
ブロードウェイ・ミュージカルを、2008年に小池修一郎先生演出・潤色星組で宝塚歌劇初上演されます。
宝塚歌劇ではその後2010年月組、2017年星組で再演されています。
史実ではないですが、ルイ16世の王太子はスカーレット・ピンパーネルによって生き延びたという希望の物語になっています。
・愛と革命の詩(うた)-アンドレア・シェニエ-
イタリアオペラ作品を植田 景子先生によって宝塚歌劇で舞台化され、2013年花組蘭寿とむさんが主演されました。
ロベスピエールが処刑される3日前に命を絶たれた実在の革命詩人アンドレア・シェニエの恋と生き様をフランス革命によって地位が崩壊していく様子と共に表現した物語です。
・ひかりふる路(みち) 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜
生田大和先生の作品で、2017年雪組宝塚大劇場作品です。主人公の革命家ロベスピエールを望海風斗さんが端正なたたずまいで演じられました。
恐怖政治を行い自らも処刑されたロベスピエールの生涯が描かれています。
他の作品では悪者に描かれがちなロベスピエールですが、この作品では主人公なので恐怖政治を行った恐ろしい男というよりは正義と理想に燃え、突き進み過ぎた青年として描かれています。
マリー・アントワネット、カミーユ・デムーラン、マクシミリアン・ロベスピエール、ジョルジュ・ジャック・ダントンはよく登場する人物なので「1789」だけでなく他の作品でも注目すると面白いかもしれません。
今は一日も早く無事に幕が開くことを待ちたいです。
ライター・さんなん
宝塚以外のフランス革命関連作品
マリー・アントワネット(2006年)
フランス革命の引き金となったマリー・アントワネットの人生を描いた映画。
レ・ミゼラブル(2012年)
ヴィクトル・ユゴーの名作を基にしたミュージカル映画です。フランス革命の時代を生きる人々の生活を描いています。
ラ・レボリューション(ネットフリックスで見れます)
https://www.netflix.com/title/80992775
アントワネット (1938年)–
マリー・アントワネットの生涯を描いた古典的な映画で、彼女の統治から革命までを描いています。