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星組DNAが流れる宙組「アクアヴィーテ!!」

宝塚歌劇を楽しもう

宝塚歌劇団宙組公演『El Japón(エル ハポン) -イスパニアのサムライ-』「アクアヴィーテ!!―DNAが織りなす生命の水―」が、現在宝塚大劇場で公演中です。

今回は、ショー「アクアヴィーテ!!―DNAが織りなす生命の水―」について感じたことを書いていこうと思います。

ウイスキーどころか、ソーダでご丁寧に割っていただいたハイボールですら、身体に入れると世界が回ってしまうほどアルコールに耐性のない筆者ですが、『アクアヴィーテ!!~生命の水~』はしっかり堪能させていただきました!

演出·藤井大介先生がこのショーにかける思いは一入のご様子であるのもさることながら、ウイスキー × 宙組という大人の甘い香りを放つものたちのコラボレーション、これは最高ですね!

そりゃあ思い入れも深まるわけだ!!というわけで、ウイスキーが飲みたい気分は、低いグラスにたくさんの氷と半分ほど注いだ麦茶で紛らわせつつ、筆をとることにいたします。

雰囲気だけは味わえるのでオススメです(笑)

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真風体制初の洋物オリジナルショー

さて、数年前まで星組の末っ子的存在だった真風涼帆さん、そしてほんのこの間まで朝夏まなとさんの“デキる弟”のようだった真風さんが、気付けばトップスター就任後4作目の大劇場公演。

意外にも、真風体制に入って以降、宙組はオリジナルの洋物ショーは今回が初ですが、宙組一丸となって、いい意味ですっかりアダルトな雰囲気を醸し出しておられます。

宙組スターが総出で客席を指差せば、きっとほとんどみんな「あ、目が合った!」「私を指差したわね!」などと、心が弾むもの。

その上、「君に焦がれて狂いそうだ」なんて言うものですから、こちらには【狂わない】という選択肢は与えられていません。確実に、【狂う】の一択です。

前作で、純矢ちとせさんや澄輝さやとさん、蒼羽りくさんら存在感の強い上級生が、惜しくも抜けてしまった宙組。

にもかかわらず、そんな重要案件すらすっかり忘れさせてくれるショーに仕上がっていると言っても過言ではありません!

まるで育ての親!?英真なおきさん

現在は歌劇団理事に就任された専科スターですが、2012年までは星組の組長を務められていた英真なおきさん。

星組生としての最後の公演が、『オーシャンズ11』初演でした。

そうです、真風涼帆さんと芹香斗亜さんが、新人公演でダニー&ラスティとしてタッグを組んだ、あの公演。

それまでにも、真風さん·芹香さんは星組にてそれぞれ新人公演主演を務め、期待の若手街道まっしぐら。

英真組長は、ご自身の組のスター候補であったお2人を、時には手に汗を握りながら、また時には喜びに胸を震わせながら、まるで母(父!?)のように見守ってこられたことと思います。

そんな真風さん·芹香さんが、今では立派な宙組トップスターと2番手スター。

古巣の星組ではない宙組にも、こんな形で星組のDNAが流れているなんて!

パレードの際、芹香さんのお隣で、大きな羽根を背負って大階段を最後に降りてくる真風さんを迎える英真さんのお姿や表情を拝見し、きっと誇らしいお気持ちに違いない、と勝手に想像させていただきました(笑)

元星組トップスター·柚希礼音さんの血も!?

英真組長率いる星組で記憶に新しいのは、やはり一斉を風靡したトップスター·柚希礼音さんの時代。

真風さんがひとたびスーツに袖を通せば、そこにもDNAはありました。

真風さんの際立つ長身も相まって、タンゴをバリバリ踊る柚希礼音さんを彷彿とさせる感。

とはいえ、前宙組トップスター·朝夏まなとさんも、花組育ちのスーツ姿が素敵な方。

そんな朝夏さんのDNAも感じずにはいられません。

こうして、様々な先輩方に出会い、今いる組だけでなく、元いた組で学んだことも自らのものに落とし込んで表現することで、自分らしさを築いていくのでしょうね。

清く正しく美しく105年続いてきた理由、ここにあり!という感を、1番新しいこの宙組で、改めて存分に感じられたショーでもありました!

さあ、世界一美味しい“Bar宙組”のウイスキー、ウイスキーがお好きなあなたも、そうでないあなたも、ぜひご堪能ください♡

著者:有田だりあ