2021年8月、「桜嵐記/DreamChaser」で宝塚歌劇団を退団した珠城りょうさん。
在団中はその若さを存分に活かし、これまでにない斬新な舞台を作り上げてくれました。
そんな珠城さんが、5月1日放送の日曜劇場「マイファミリー」第4話に出演。
在団中の珠城さんの活躍を振り返りながら、今後の展望を考察してみます。
入団~異例の抜てき
2008年、94期生として宝塚歌劇に入団。月組公演「ME AND MY GIRL」で初舞台を踏み、そのまま月組に配属されました。
音楽学校受験は3回目での合格。
パッと目を惹く体格で、早くから注目される存在でした。
研3の時に「THE SCARLET PIMPERENEL」で新人公演初主演に抜てきされると、研3とは思えない高い完成度の演技が話題に。
その後も5回新人公演主演を務め、94期のエース的存在となりました。
珠城さんの勢いはまだまだ止まりません。
2013年に「月雲の皇子」でバウ初主演。
2年後には「Bandito」で東上初主演も達成。
これをきっかけに、「舞音」で上級生を抜かす形で月組の2番手スターとなりました。
そして、2016年に研7で月組トップスターに就任。
異例の抜てきに様々な意見や憶測が流れたものの、それをもろともせず、珠城さんしかできないエネルギー溢れる舞台を作り上げました。
特に「カンパニー/BADDY」はこれまでの宝塚歌劇史にはない挑戦的な作品に。
普通のサラリーマン、という逆に難易度の高い役も、珠城さんが備えている求心力で魅力的なお役に仕上がりました。
「BADDY」はストーリー仕立てのショーで、当時の月組メンバーでしかできない前代未聞のショーになったのではないでしょうか。
その後も「I AM FROM AUSTRIA」、「ピガール狂騒曲」などメッセージ性の強い作品に次々と挑戦されました。
退団、そしてこれからの活躍
2021年8月、「桜嵐記/DreamChaser」で相手役の美園さくらさんと同時退団。
新型コロナウィルスの影響で、当初の予定より半年遅れでの退団となりましたが、無事にファンに見守られての退団が実現しました。
トップ抜擢が早かったために退団時期も早いように思いましたが、これまで計り知れないものを背負ってきたのだと思うと、いちばん良いタイミングでの決断だったようにも思います。
退団公演では、これまでの集大成ともいえる繊細な美しさを全身で表現し、最後まで美園さんを見守り、支える珠城さんの姿を見ることができました。
退団後は芸能事務所ケイパークに所属。休む間もなく、芸能活動を再開されました。
2022年4月からは、1stコンサート「CUORE」を開催。
温かい歌声と安心感のある包容力、優しい眼差しを十分に堪能でき、“男役・珠城りょう“と”女優・珠城りょう“のちょうど中間地点で、新たなスタートを切りました。
2022年8月からは舞台「8人の女たち」への出演が決定。
解禁されたポスターには、すっかり女優モードの珠城さんの姿が!
珠城さんが男役じゃなくなるのは想像つかない!と思っていた方も多いと思いますが、男役のシャープさは残しつつも、綺麗なお姉さんへと変貌を遂げていましたね。
「8人の女たち」では宝塚OGとの共演も楽しみな点の一つです。
地上波ドラマ初出演!今後の活躍は?
舞台を中心に活躍されるのかな?と思っていたところで嬉しいニュースがありました。
なんと、5月1日放送の日曜劇場「マイファミリー」第4話に出演!
濱田岳さん演じる東堂樹生の妻役を演じます。
濱田さんとのツーショットを見ると、珠城さんの「いい奥様オーラ」が溢れていて、現役時代とのギャップに驚きました。
濱田さんは珠城さんの印象について「可憐さと高潔さを感じさせるすごく素敵な方」と絶賛。
さらに「僕なんかより全然カッコよかった。すげーカッコいいっすよ。」とどうやら撮影現場で“元男役”の一面も垣間見えた様子です。
珠城さんのニュートラルな魅力が、ヅカオタだけではなく多くの人たちに伝わってほしいなと思います。
今後も珠城さんのダイナミックなダンスや優しい歌声を舞台で見たい…!と思いつつ、こうしてテレビで演技されるお姿を見られるのもとっても嬉しいですね。
在団中に発売した写真集「Be Myself」では、被写体としての才能も存分に発揮されていたので、モデルとしての活動も見られたらいいなと思ったりもしています。
力強い女性像から、繊細で可憐な女性役まで、幅広い“珠城りょう”の姿を見せてくれることを期待しています。