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真矢みき・レジェンド・トップスター麗しの90年代について

宝塚OG

1996年にスタートしたSMAP×SMAPは、ジャニーズのイケメンであることに加えてキムタクがPちゃんといった着ぐるみを着てのコメディを演じるバラエティ色、ビストロ等、ジュニーズタレントが二枚と三枚目の融合で絶大な人気コンテンツ番組だった。

そんな同時代に、キムタク風のヘアースタイルなトップスターが宝塚歌劇にいた、彼女こそ花組トップスター真矢みきだ。

この時代とのシンクロさえも今となれば、異端と言われた真矢みきの伝説の一つだろう。

演劇漫画の金字塔「ガラスの仮面」その劇中劇をこよなく愛し自らガラ仮の漫画の舞台を上演した世界の演出家・蜷川幸雄さんの娘蜷川実花さんの最新の映画「ダイナー」で宝塚時代からのファンにはたまらない、久しぶりの男役姿とスクリーンでの存在感に痺れました。

今でも、彼女のようなトップスターを生でみてみたいそう思わせる90年代のレジェンドスター 真矢みき。

私も彼女のザッツ・レビューのフィナーレナンバーの「すみれボレロ(♪すみれの花咲くころをボレロアレンジしたナンバータカラヅカ・スペシャルでも再演される名群舞)」の黒燕尾に惚れて宝塚の男役にハマるきっかけとなったトップさんだけに今でも彼女の舞台は見返しています。

特に真矢みき「さよならショー」ですみれボレロは、キレキレの二枚目でした。

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真矢みき 下級生時代について語る

トップスター前の役としては下級生の頃のタカラヅカらしい役柄も私は、大好きでしたね。

風と共に去りぬ「バトラー」も秀逸でしたし、特にベルバラのオスカルはドンピシャで男として育てられた女性というバランス感覚で演じたバランス加減が絶妙でした。

オスカルの軍服のビジュアル面では完璧にハマる男役スターは多い中で、みきさんのオスカルは、フェルゼンへの恋心、アンドレの献身的な愛の応答も男として育った女性といった「内面の乙女性」を感じられて大好きな役の一つです。

真矢みきトップスター時代について語る

彼女のトップ時代のレビュー作品は、なんと2作品も再演されている。

具体的にはサザンクロスレビューⅡを香寿たつき Ⅲを湖月わたる

ネオダンディズムは、湖月わたる、安蘭けいが再演をしている。

これは、ひとえに真矢みきが演出家の描いた作品を真矢の個性が作品を再演してみたいと思わせる魅力的な作品まで高めたという彼女が宝塚歌劇に残してくれた大切な歌劇の財産でありショースターとして、宝塚初の武道館(プロデュース。シャ乱Qつんく)までのカリスマ的な人気爆発へとつながるタカラヅカの伝説の一つです。

芝居といった角度で語るならば、トップ就任となった「エデンの東」ではジェームスディーンとのビジュアルを近づけるためか、ゲッソリと痩せて悲壮感をにじませた大車輪な熱演が今もよみがえる。

宝塚歌劇は、2千人を収容できる国内でも有数の大劇場演劇です。

大劇場には、大芝居が映えますね(ドラマのリアル志向の演技も好きだけど)もちろん、同じ振り付けでもミキさんが踊れば、ミキさんの個性としてそこに空間を作り上げてしまう才能もあり、ショー「ダンディズム」の大階段で赤スーツからのプロローグと中詰めの「キャリオカ」のみきさんのオールバックと一つ一つのポーズ。

大浦みつぎさんの後ろ踊ってたダンス力とハスキーボーカルが合わさって強力な男役スター真矢みきを押し出す名シーンとなっています。

真矢みきを語る

異端と言われたワケと真矢みきの男役の理想と現実の狭間で見せてくれたトップスターの魅力

真矢みきの自身が男役の方向性を宝塚GRAPHで語っているが「バトラー、オスカルと宝塚らしい役を演じてきた下級生を経て自分が男役として抱えていた、あまりにも高い理想の男役には私にはなりなが自分の男役は違って変化してきた経緯」について語っている。

同時代のトップ麻路さきさんとの対談の彼女のコメントが印象的だ。

「マリコ(麻路)みたいに立ち姿でバッチリ決まる人はその線を行くべきだと思う。私は、自分をシビアに見てきた。だから、私は舞台の上で目を引く動きをしたり格好をしたりして初めて自分をアピールできる。」

宝塚という舞台は、自分の存在感・オーラ、個性を存分に発揮できる舞台構成となっている。

彼女は花組トップスター時代を見ると、自分が引かなければいけない場面(観客の視線を自分に集めてはいけない他人の見せ場)でもアピールし続けてしまう舞台ぶりを当時は、そうとは思わなかったが、確かにビデオで見ると、ミキさんが出ている場面では自然とミキさんに目が行ってしまう。

といった彼女が一人で舞台を持たせているといった方向性に作品そのものが寄り添う形となった「ザッツ・レビュー」。

フィナーレナンバーは、真矢みき オン・ステージに近い構成になっており、

今のタカラヅカでこういった構成は不可能とも思える構成を宝塚で実現してしまった「真矢みき」の伝説の一つですね。

とはいえ、こういった明治座の座長公演のような作りができたのも宝塚の巨匠植田先生の作品だからからと思ってしまいますね。

男役として、166cmと恵まれた身長ではなく、ハスキーボイスといったある意味マイナス要素さえも魅力に変えた90年のトップスター

真矢みき 今、再び彼女の作品が再演されることを願い、その求心力のある

瞳の輝きは今も忘れられない。