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宝塚歌劇の栄光への軌跡と周辺環境

宝塚大劇場周辺情報

宝塚歌劇のイメージは、洗練されて華麗なファンタジーで、暫時日常性から脱却できる場ということでしょう。

私は、たまに宝塚大橋を歩いて渡っていると、宝塚音楽学校の生徒集団に遭遇します。

制服姿の背筋がピンとして、凛々しい表情の輝きに満ちた双眸の女性たちです。

こちらも何とも言えないスター性のある空気感が伝わってきて、思わずハッとしてしまいます。

彼女たちの佇まいが宝塚の街を上品で華麗なものにしてくれているのだなぁと感服してしまいます。

まさに、宝塚の街全体にとって、宝塚歌劇は必要不可欠な存在だと思います。

宝塚に在住している私たちは、その見返りとして、感謝を込めて宝塚歌劇を今後もさらに一層盛り上げていかなければなりません。

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1.ビジネスモデル

宝塚歌劇の事業は、今やビジネス面でも注目を浴びています。

阪急グループの、鉄道事業や不動産事業に匹敵するほどの第3の柱として盤石なものがあるようです。

「清く正しく美しく」という宝塚歌劇の根本的な哲学とも言える経営理念が、歌劇ファンとの信頼関係を構築維持し、ここまで高く飛翔してきたのではないでしょうか。

宝塚歌劇の繁栄の礎は、何と言っても歌劇ファンの存在だと思います。

それ故に、CMなどの宣伝に依存せずに、年間300万人以上もの観客を集客できています。

まさに、驚天動地で、他に類を見ない事象ではないでしょうか。

ビジネスモデルとしても、先見の明のあった小林一三氏を倣って東急グループや西武グループが同様の方式を採用したりしているのです。

2.宝塚街づくり

街全体がエンタメな雰囲気を湧出する宝塚市ですが、憧れの歌劇スターたちの本拠地なのです。

宝塚市は、長尾山系と武庫川に、はさまれた細長い街で、緑豊かな自然の中に存在するにも関わらず、華やかな風情ある小さな都市です。

宝塚観光プロムナードが全長1.8kmあり、宝塚大劇場から宝塚市立手塚治虫記念館そして宝塚温泉、宝塚のメジャーなスポットまで連なっています。

宝塚大劇場の最寄り駅は、阪急宝塚駅ですが、駅から劇場に通じる「花のみち」は、四季折々の花々や木々に覆われ宝塚の雰囲気を盛り上げています。

京都の「哲学の道」のような役割を演じているかのようです。

宝塚ファンはもちろん、タカラジェンヌや宝塚音楽学校の生徒の通り道で、まるで絵葉書にでも出てくるような美しさです。

3.宝塚歌劇の海外進出

宝塚歌劇の海外進出は、国家行事的色彩を帯びるようです。

宝塚歌劇の初の海外公演は、1938年のドイツ、ポーランド、イタリアの第一回ヨーロッパ公演でした。

それ以来、通算26回の海外公演を行なっています。

意外なほど世界中での海外公演が多いのには、ビックリしました。

アジアでは、やはり中国での反響は気になりますね。

1999年の第一回中国公演は、中華人民共和国建国50周年と日中文化交流協定締結20周年という節目の年でした。

そして、2002年の第二回中国公演は、日中国交正常化30周年記念だったのです。

いずれにしても、月組トップ娘役の檀れいさんが、中国で「楊貴妃の再来」だと高く評価され大人気だったようですね。

4.宝塚歌劇の温故知新

宝塚歌劇は、100年以上にも渡って活況を呈しているのは驚異的なことです。

阪急電鉄の創業者小林一三氏の掲げた「清く正しく美しく」をモットーとして、1914年の初公演以来、脈々と継承され、非日常的なファンタジーの世界を提供し続けています。

この小林一三氏の理念は、宝塚歌劇の生徒やスタッフに受け継がれ、歌劇団の原則を決定付け、悠久の歴史の中で伝統として生き続けているのです。

宝塚歌劇の特筆すべきことは、自主制作をして、主催興行する点です。

古くは、劇場での公演だけがメインでしたが、公演したDVDを発売したり、2002年には、衛星放送チャンネル「タカラヅカ・スカイ・ステージ」を持つに至っています。

時代の流れに鋭敏に反応しているようです。

極め付けは、「ライブビューイング」です。

宝塚大劇場や東京宝塚劇場で実施されている公演を全国各地の映画館に同時中継するのです。

最後に

数多くの大スターを輩出した宝塚歌劇ですが、宝塚市全体にも、大きく有形無形の貢献をしているのです。

過去において、阪急グループの系列の宝塚ファミリーランドがUSJやディズニーランドなどのテーマパークの影響で撤退せざるを得なかったのですが、それに代わって手塚治虫記念館や宝塚ホテルの新築移転などで、穴埋めの役割りをするかもしれません。

しかしながら、宝塚ファミリーランド撤退後の活用方法を、もっとうまくできれば、宝塚全体が違う形でより一層活性化していたのではないでしょうか。

小林一三氏のような天才的な実業家が再来して宝塚歌劇を含めて宝塚全体が、ますます高く飛翔できることを期待したいものです。

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