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宙組・芹香斗亜 2度の組替えを経た軌跡

注目のタカラジェンヌ

宝塚歌劇団の専門雑誌、宝塚グラフ11月号(10月20日に発売)では芹香斗亜さんのソロ表紙が掲載されることがわかり、話題になりましたね。

花組時代から2番手を務め、現在は、宙組で活躍されている芹香さんですが、今後が非常に気になる存在です。

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星組・花組時代

芹香斗亜さんは2回の組替えを経験されています。

93期生で2007年『シークレット・ハンター』で初舞台を踏んだ芹香さんは、最初、星組に配属されました。(→93期生一覧

皆さんご存じ、芹香さんの愛称はキキ。

当時の星組トップスター安蘭けいさんがサンリオキャラクターのキキララに似ているからと名付けてくれたそうです。

芹香さんは研3のはじめまで安蘭さんのお手伝いをされていました。

当時、役作りについて質問をしたところ、「最終的にはハートやな」と安蘭さんがおっしゃり、その言葉がすごく印象に残っているとか。

星組の下級生時代は、忙しいながらも純粋に舞台を楽しまれていた芹香さん。

研4で『愛と青春の旅立ち』新人公演の主演に抜擢された時は、戸惑いながらも、やるしかないと懸命に取り組んだそうです。

その後、芹香さんは研6の時に星組から花組に組替えになりました。

星組では下級生ということもあり、ただただ楽しいという気持ちだったのが、花組に来て初めて舞台を務める上での責任や怖さがわかるようになったとファーストフォトブックのインタビューでお話しされています。

花組で最初に出演した全国ツアーでは、どこを訪れたか記憶にないほど毎日の公演で一杯一杯だったそう。

当時の花組はトップスターの蘭寿とむさんをはじめ、たくさんの上級生がいました。

本公演でも目立つ役を与えられて、上級生を相手に奮闘されていた芹香さん。

花組の最初の大劇場公演『サン=テグジュペリ』では、芹香さんのお芝居は粗削りで拙い感じでしたが、長身でスタイルが良く、ノーブルな雰囲気が素敵で、これからもっと成長されるだろうと期待を持ちました。

花組では新人公演主演を3回務めています。

『オーシャンズ11』新人公演で演じたダニーは、特に自分のターニングポイントになった役で、本役の蘭寿とむさんは自分の男役としての基礎を作ってくれたトップさんだと芹香さんはおっしゃっています。

2013年には『フォーエバー・ガーシュウィン』で初のバウ主演。

同年『New Wave!-花―』では、望海風斗さん、瀬戸かずやさんとともに主要キャストとして公演を引っ張りました。

客席を巻き込んだ芹香さんのパフォーマンスが公演を盛り上げ、ご本人もすごく楽しまれていたのが印象的でした。

花組2番手へ

蘭寿さんが卒業された後、花組のトップスターに就任した明日海りおさんのお披露目公演『エリザベート』で、芹香さんは皇太子ルドルフと革命家ジュラを役替わりで演じられました。

理想と現実の間でもがく若いルドルフを好演。

軍服姿が凛々しくてとてもお似合いでしたが、子どものように母エリザベートを求める姿は痛ましく、感情移入させられました。

その後、2015年に上演された花組公演『カリスタの海に抱かれて』『宝塚幻想曲』で芹香さんは初めて2番手羽を背負います。

芝居巧者で華のあるトップ明日海さんの下で、若くして2番手になり、プレッシャーもあったと思いますが、歌に芝居に努力を重ねてこられました。

花組2番手時代の作品で、私は『金色の砂漠』のジャーが好きです。

同期の桜咲彩花さん演じる第二王女ビルマーヤ付きの奴隷で、密かに想い合っているという役柄。

主人公のギィをジャーが冷静に諭す場面のお芝居が印象に残りました。

控え目で静かに自分の運命を受け入れるジャーの佇まいが好きで、人を思う優しさや温かさが感じられました。

もう一つのお気に入りは、2017年、初の東上公演で主演を務めた『MY HERO』。

こちらの役柄は打って変わって、伝説のスーツアクターを父に持つチャラくて俺様なトップ俳優のノア・テイラー。

他の花組の出演者も生き生きとお芝居をしていて、明るくて楽しい作品になっています。

品のある芹香さんがチャラくてわがままな青年役に挑戦していて、新境地を開きました。

歌もお上手でしたし、スーツアクターのコスチューム姿は芹香さんのスタイルの良さがあってこそ!の場面になっています。

宙組で輝く

2017年の花組『ハンナのお花屋さん』を最後に、芹香さんは宙組へ組替えになりました。

星組と花組で培ったものを携えて、星組時代の先輩でもあるトップスター真風涼帆さん率いる宙組でさらに経験を積み、輝きを放っておられる現在の芹香さんの姿は皆さんもよくご存じでしょう。

芹香さんはどの娘役と組んでも素敵に見せられる、相手役を選ばない稀有な方だと私は思っています。

なかなかそういう男役さんはいらっしゃらないのではないでしょうか。

長い間2番手として活躍されてきた芹香さんですが、今後も私たちファンに夢を見させてほしいです。

これからのさらなる活躍を期待しています!