宝塚歌劇団の星蘭ひとみさん。本日11月31日が退団日です。
本来なら、公演の千秋楽に劇場の大階段から降り、最後の挨拶をして退団をされるのが宝塚歌劇団の最後の日を迎えるのだが・・・。
専科に異動し、映像専科としてテレビ出演、その後公演の予定がないまま退団の日を迎えてしまい、最後の姿を見れなかったのがとても残念です。
女の子の理想をすべて兼ね備えた、まるでお人形のような美貌とスタイル。
それは、容姿端麗な人々の集合体である宝塚歌劇団においても群を抜いている。
何を着ても似合い、常に美しく、どこにいても目がいく存在。
まさに、『星』のように輝いていて、『蘭』のように品のある麗しい人だ。
星蘭さんのこれまで
星蘭さんは、皆さまご存じ、2015年月組公演『1789―バスティーユの恋人たち―』で初舞台を踏んだ101期生。
2017年、紅ゆずるさん・綺咲愛里さんの星組トップコンビお披露目公演となった『スカーレットピンパーネル』でルイ・シャルル役に抜擢された時、いよいよ花が開くのか!と思ったのを皮切りに、次の公演、またその次の公演と、次々に新人公演ヒロインの座を射止めていった。
本役の綺咲さんも、思わず息をのむほど群を抜いて美しく可愛い人なだけに、そうでなければ通用しないような演出や衣装も絶大な説得力をもってさらりとこなしていた。
まず最初に思い浮かぶのは、『ベルリン、わが愛』の一場面。
女優ライトに照らされた鏡の前で、このミュージカルの主人公・テオに手を重ねられ、共にリップグロスを注す姿が、本役の綺咲さん、新人公演の星蘭さん共にとても魅力的で、深く印象に残っているのは筆者だけではないだろう。
2019年末の星組公演『ロックオペラ・モーツァルト』でコンスタンツェら4姉妹の末っ子・ゾフィーを好演したのち、専科へ組替えとなった星蘭さん。
つまり結果的に最後の舞台となった『ロックオペラ—』では、食べ物モチーフのドレスがこれまたお似合いで、どうしたって目が行く、オペラグラスでガン見したくなる可愛さ!
ロックオペラと言うだけあって、常に誰かが大熱唱を繰り広げる舞台構成で、残る3姉妹が歌を得意とする中、その勢いに飲まれることなくしっかりコーラスを務めていたのが印象的だった。
それゆえ、『活躍の場を映像中心とする専科』という、ヅカファン歴十数年そこらの筆者には聞き慣れないお立場に、一体どうなることやら…と、勝手に心配してしまう気持ち半分、公共の電波や巨大スクリーンの中であの絶世の美貌がアップになることをどこか期待する気持ち半分…。
だが、筆者としては、歌劇団の新たなる一歩に、どこかワクワクする気持ちがわりと大きかった。
満を辞して、いよいよ映像での活動がスタート!
地上波ドラマの出演が決定、しかもプライムタイムに放送のドラマって…!待ってました~!
やっぱり映像中心に活動って、こういうことだよね!!と、想像が確信に変わる。
そしてドラマを彩る星蘭さんはやはり最高だった!
テレビがどうにかなりそうな勢いで可愛いの激震が走る。
見よ!これが宝塚歌劇団のプリンセスだ!と、ただの1ファンながら誇らしく思ったのはきっと筆者だけではないだろう。
美しすぎて、テレビの世界で求められそうな、“視聴者の共感を呼び起こすどこか素朴で普通っぽいヒロイン”にはもしかしたら向かないのかもしれないが、宝塚の舞台で言うところの、2番手界隈に位置する娘役さんが演じそうな役だと右に出る者はいないのではないだろうか。
『はいからさんが通る』なら北小路環、「王家に捧ぐ唄」ならアムネリス様、のような。
こうして、“映像専科”という役職が再び日の目をみたのも束の間、11月末での宝塚退団が発表された星蘭さん。
だが、何はともあれ、芸能の神様はこの類稀なる華と美貌を持つ彼女をみすみす見放すような真似はしないと思う。
これからも、この絵に描いたような美貌に、お茶の間でたくさんお目にかかれるよう、今後のご活躍を願うばかりだ。
宝塚歌劇団のご卒業、おめでとうございます!!!
著者:有田だりあ