宝塚ファンの皆さん、こんにちは。
今日は宝塚歌劇団の現月組トップスター月城かなと海乃美月の就任前に公演された『ダル・レークの恋』について語りたいと思います。
簡単にこの物語のあらすじを説明すると、舞台はインド北部のカシミールにあるダル湖を舞台に、月城かなと演じる若き騎兵大尉ラッチマンと、海乃美月演じる貴族の娘カマラの身分違いの恋のお話しです。
結末も何とも言えない、気高いような切ないような、結末を迎えるこのミュージカルは、日本人が演じてるとは思えないほど、美しいインドの世界を見せてくれます。
それでは見どころについて語っていきましょう!
※ここからはネタバレを含みます。個人的な見解もありますのでご注意ください。
とにかく月城かなとの騎兵大尉ラッチマンがカッコいい!!
この物語でれいこさん(月城かなと)が演じているのは、騎兵大尉です。
その軍服正装姿がお似合いで、インドのナイトといった感じが、何処に行っても守ってくれそうで、とてもカッコいい!
インドが舞台なので、頭にターバンを巻いているのですが、それもよく似合っています。
最初に登場するシーンも素敵で、海ちゃんカマラ姫(海乃美月)のダンス相手を探している時に、多くの男を退け颯爽と登場し、カマラと踊ることになります。
そのカマラを演じる海ちゃんの顔が、輝く美しさを放つほど幸せそうで、正直羨ましくなりました。
幸せな時は永く続かない。。。
しかしれいこラッチマンと海カマラの幸せは長く続かないのです。
なぜなら、ラッチマンは騎兵隊の大尉ではありますが、百姓の息子のためカマラとの恋は身分違いなのです。
そのことをおばあ様に指摘され、カマラはれいこラッチマンに酷い言葉をなげかけて別れを告げてしまうのです。
急なことに驚き戸惑うラッチマンれいこさんが、不憫でなりませんが、必死に海カマラに愛を確かめ合ったことを話す姿は、とても紳士的で胸は苦しくなりますが、ぜひ見て欲しいワンシーンです。
・それでも愛し合ってしまうシーンが妖艶で美しい!
宝塚では“清く正しく美しく”の精神があるので、大人の関係を描くのは大変だと思います。
しかし『ダル・レークの恋』では、インドの腰巻衣装とターバンを巧みに使い、2人の身分違いながらも求めあってしまう感情を上手く表現されています。
自分の頭のターバンをほどくラッチマンれいこさんが、とてもセクシーでカッコよくそして美しいのです。
そして海カマラの腰巻を使って、その抑えきれない気持ちと葛藤を表現しつつ、れいこラッチマンガ海カマラを引き寄せる場面は、カッコいいを通り越して素敵なので、繰り返し見たくなります。
暁千星のハーフペテン師役がハマり過ぎ!
ARI(暁千星)は、ペペルというフランス人とインド人のハーフの詐欺師役です。
そのペペルのせいで、れいこラッチマンは詐欺師と勘違いされるのですが、貧しい生い立ちの為、身分で恵まれている人を騙してもいいと思っています。
そして海カマラの妹に近づき結婚しようします。とても悪いやつなのですが、ARIもインドターバンが似合うイケメン役なので、騙されても仕方ないかもです。
本当は王子だったあとの展開が切ない!!
勘の良い方なら、既に察しが付いていたと思いますが、れいこラッチマンは海カマラと同じマハラジャの王子だったのです。
海カマラはこの真実を知って結婚できると夢を見ます。そしてれいこラッチマンが会いに来るのですが、その後の展開が何とも言えないくらい私は胸が苦しくなってしまいました。
最後はぜひ実際に観ていただきたいのですが、身分や立場で人を見る愚かさを美しいインドのダンスや衣装で彩ってくれるこのミュージカルは名作だと思います。
そして月組のトップに選ばれるれいこさんと海ちゃんの歌唱力、ダンスに演技力をぜひ堪能していただきたいです。
もちろんお好みはあるかと思いますが、インドの王子様とお姫様の悲恋を、このGWで楽しんでみてはいかがでしょうか。
―ふーてんリリィ―