づかメン!お父ちゃんたちの宝塚
宮津大蔵
宝塚に関わる男たちの短編小説集。
宝塚の舞台裏などもわかります。
宝塚の世界をこんな男の人達も支えている。
阪急電鉄退職後にいきにり「生徒監」に任命された男の話。
宝塚歌劇団に入りたい一心で吃音を直して頑張る妹を応援する兄。
どの話にも登場するサンバさんとか、タカラジェンヌが成長していく姿、
裏方の大道具さんで働く兄ちゃんと、縫い子のさりげない恋愛とかもある微笑ましい作品集となっています。
理由は様々だけど、どの男性も一生懸命なタカラジェンヌが大好きになり、信頼し、信頼され、温かい空気が流れる本です。
男役
中山可穂
男役トップになって2日後に事故死した伝説の男役スター扇乙矢。その後、大劇場の奈落に棲みつき「宝塚の守護神」語り継がれるファントム。
一方では、新人公演の主役として抜擢された永遠ひかるを待ち受ける試練とは???
悲しく切ない恋愛物語です。
男役という生き方が交差する物語。
宝塚を好きな方は入り込みやすい作品です。
娘役
中山可穂
上の「男役」に続く宝塚シリーズ第二弾となっています。
宝塚の娘役と、ひそかに彼女を見守り続ける宝塚ファンのヤクザの組長のお話。
新人公演でヒロインに抜擢された若手娘役野火ほたると密かに遠くから見守る孤独なやくざ、片桐との10年を描いています。
野ばら
林真理子
実家は開業医で、主人公はお嬢様学校出身の宝塚の娘役という、自身の経歴がブランドづくしの若い女性が主人公。
宝塚歌劇団、歌舞伎という華やかな世界の中。その中での女性の生き方の描き方が林真理子さんらしい作品です。
愛と青春の宝塚 -恋よりも生命よりも
大石静
フジテレビで放送されたドラマのノベライズ版です。
戦争の中で舞台に夢をかけたタカラジェンヌたちの物語です。
ドラマでは藤原紀香、木村佳乃、米倉涼子、中谷美紀が華やかなタカラジェンヌぶりを披露するドラマでしたね。
テレビドラマを本にした感じです。
スペードの3
朝井りょう
元宝塚女優とそのファンの女性3人の視点から書く連作集。
宝塚劇団のかつてのスターつかさとファンクラブ「ファミリア」を束ねる美知代。そして突然現れる
つかさにあこがれを抱く、地味で冴えないむつ美。
人気を誇っていたが、退団後オファーが減る一方のつかさ。それぞれに不満を抱えた三人の人生が交差し、動き出す。
3人の屈折と希望を描いた連作集となっています。
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