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ファンモード全開!美弥るりか・永久輝せあ対談

宝塚歌劇を楽しもう

宝塚専門チャンネル「スカイステージ」の中の人気プログラム「スカイ・ステージ・トーク リクエストDX」の12月は、花組に組替えしたばかりの「永久輝せあさん(97期)」が、今年6月に宝塚を退団した元月組スターの「美弥るりかさん(89期)」をリクエストしました。

97期生で雪組→花組のひとこちゃん(永久輝せあ)と89期生で星組→月組の美弥さん、この二人にどんな接点があったのでしょうか?

番組冒頭で美弥さんがひとこちゃんのことを「ひとみ」と呼んでいたので、いきなりびっくりしました。

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二人の接点は・・・

ひとこちゃんは初舞台が星組「ノバ・ボサ・ノバ」「めぐり会いは再び」、さらに組回りで星組「オーシャンズ11」に出演していて、当時星組だった美弥さんと一緒に舞台に立っていたのです。

組配属の前に接点があったのですね。

美弥さんにあこがれていたひとこちゃん

ひとこちゃんは音楽学校本科生の頃から、美弥さんにあこがれていました。

本科生の時、2枚しかない「メイちゃんの執事」のチケットをジャンケンで勝ち取り観劇した、美容院に宝塚グラフの美弥さんの写真を持っていってこういう風に切ってくださいと言ったなどかわいいエピソードが話されました。

初舞台の時、思い切って美弥さんに「お手伝いをさせていただきたいです!」とお願いに行ったひとこちゃん。(初舞台生は自分の好きな方にお手伝いを申し出るらしいです)

美弥さんは自分にそう言ってくれる初舞台生がいるとは思ってもいなかったので、とてもうれしかったそうです。

ファンモードが全開すぎるひとこちゃん

その後のトークでは、とにかく美弥さんが好きすぎてひとこちゃんは完全にファンモードになっていました。

「初舞台病」というのがあって、初めて劇団の空気にふれてみんなが素敵に見えて恋をすると言われたけれど、「私は初舞台病じゃない!」と前からあこがれていたことを強調。

ひとこちゃんが新人公演初主演が決まった時は、「新公がんばれ!」とメッセージを入れたカレンダーを美弥さんからもらって、今も毎年のカレンダーと一緒に並べて飾っている。

今日は本当に緊張していて、一週間前くらいからそわそわしてた。

本当に本当にあこがれていたから、舞台観ても同期じゃなくて美弥さんばかり観てた。

美弥さんの化粧前に行くにも、一人で行けなくて同期に連れて行ってもらっていた。

美弥さんの舞台を見て一番素敵だなと思うのは「男役さんとしての舞台センス」

どの作品でも役として生きていらっしゃる、ショーになると美弥るりか様として、美弥さんにしかできない男役を作っていらっしゃったのが本当にすごいと思っていました。

「もうファンみたい、ファンなんですけど」

そして、現役時代を語る先輩美弥るりか様

現役時代について美弥さんはたくさん語られました。

美弥「新人公演が終わったころに、自分の個性とは?と考えるようになった。星組はスターさんが多くて、皆さんと同じようにやっていては埋もれてしまう、自分の持って生まれた体系・雰囲気・声・ダンスなど自分にしかできないことって何かな?って必死に探していた。熱いギラギラだけじゃない自分の情熱をどういうところに出したら、多くの方の目に留まるか、模索していた。」

美弥「ひとみは早くから抜擢された。それはそれで苦労があると思う。実力がまだついていない悔しさ、でもどんどん与えられるものが大きくなる。ひとみはバウ主演まで時間がかかった印象だけど、逆に今の時期でよかったのでは。」

永久輝「大きな役をいただいても、実力が追い付いてなくて、喜べたことがあまりなくて、私でいいのかな、できるのかな、という不安の方が大きかった。でも、バウ主演は素直に喜べたのが大きく違うなと思った。」

美弥「ちょうど公演が重なって見られなかったけれど、正統派でありながら新しい色もプラスされていて、ひとみの魅力にピッタリと思った。ある意味すでに個性になっていると思う。」

永久輝「『PR×PRince』は現代的なジョーク・セリフが入っているけど、全体的なものは古きよき宝塚という雰囲気がすごくする。一人の人間としての成長物語だったので、自分も一緒に成長出来たらと思ってやっていた。周りがすごく温かくて。周りの方の力って大きいんだな。」

美弥「主演させていただくとより感じるよね。一人ひとりに愛情を向けることでみんながもっともっと自分に返してくれたり、宝塚ならではの素晴らしい関係性だよね。」

永久輝「一度美弥さんと同じ組になってみたかった。美弥さんがいて、下級生として後ろで同じ公演に出たり、同じ場面に出たりしてみたかった。」

やっぱりファンモードなひとこちゃん。

永久輝「台本をいただいたらどうやって役作りされるんですか?」

美弥「アナログかもしれないけど、その人の人生を書く。台本に書かれていない人生をその人になりきって書いたり、日記を書いてみたり。その人の思考・感性がどうやって作られたか味わいたくて。ノートとか台本の端っことかに思いついたことやひらめいたことを書く。セリフも書く、相手のセリフを書いていると相手の気持ちも考えられる。書くことで、自分の部分が押し出されて役の人がぎゅうぎゅう押し寄せてくる。」

永久輝「All for Oneのプロローグで役として踊っている、役として何かを見ている感じがした。役として生きていると思った。」

美弥「役の人物の余韻を考えていた。後ろからオーラというか煙みたいのが出ているイメージ。色っぽい役の時は余韻を長くする。よりほわっと見える。堅い役の時は、ここでスパッと切れている。怪しげな役の時はいつまでも続いているような。指先だけでも思うだけで物語が出たり、目線も目を上げるだけでも風が一緒に舞い上がっている感じ、まつ毛の風で空気が動いている感じ。目に見えないものを支配している感じ。自分が思う通りに動かしていると感じるとお客様も一緒に目線を動かしてくださる。見てほしいポイントにエネルギーをかける、見てほしい部分に全集中をする。」

とても感覚的な内容ですが、美弥さんの独特な魅力の秘密がちょっと明かされたような気がしました。

そして、キーワードトークは「ダンス」と「夢」

「ダンス」についてのトーク

美弥「宝塚の前にクラシックバレエをやってきたので、カウントでダンスを覚えることに最初は違和感があった。踊りは音楽に合わせて踊るものだったから。音の取り方は後取り。踊りこんだら、コンテンポラリー的なダンスは曲で踊っていた。その時に、裾の動きを計算していた。自分が回転することがメインではなくて、衣装の裾がどう終わるかがメイン、娘役さん並みにマントとか触っている回数が多かった。」

「夢」についてのトーク

美弥「宝塚時代の夢はほとんど叶った、満たされた気持ちで卒業できた。今後は、ファンの方一人ひとりの方に恩返しをしていきたい。今まで学んできたことでできることはしたいし、今までできなかったこと(ファッション関係など)をやりたい。」

永久輝「どんな男役になりたいか言葉になかなかできなくて。男役は大好きで、宝塚の男役として早く一人前になりたいという漠然とした夢はある。」

美弥「10年くらいになったころには自然とひとみの個性が確立してきていると思うから、それを認めたほうがいい。
ファンの方が自分にとっては意外な面を素敵と言ってくださることがある。それを受け入れて、自分の個性とか魅力を認めていく時期に入っていくのじゃないかな。」

ゲストの美弥さんからの質問

「私生活が謎だよね。オフとか何をしているの?」

「予定をきっつきつに詰めちゃうんです。休日に3つとか予定を入れる」、というひとこちゃんに対して、「私は起きてから今日どうしようかなと思っていたら夕方になるタイプ。」(美弥さんらしくて、めっちゃ笑いました。実は私も同じタイプ。)

「声楽・バレエ・マッサージ・美容院など、東京にいる時もせっかく東京だからとレッスン入れる。」「ストイックなんだね。つきつめたいんだね。」
「庭のあるところに引っ越ししたので、庭の草を刈ったり洗車したりもしている。」
「車に名前を付けている。」「幸子。」「ペットとか家族みたいにいとおしいんです。」
美弥さんしばらく笑いが止まらなかったです。

「ひとみはどんな先輩なの?」
「下級生の質問は持ち帰える、3日ぐらいその子の役について考える。でもお兄さんキャラじゃないから、あまり聞かれない。むしろ下級生に甘える。ついてこい!というキャラじゃない。」

ひとこちゃんの楽しいエピソードで終わったトークでした。

美弥さんの言葉のチョイスあれこれに引き込まれた気がしました。

ひとこちゃんはこれから「自分の魅力を認めていく時期に入る」のですね。

美弥さんの役作りなどを参考にひとこちゃんなりの役作りで大人の男役に成長されるのが楽しみになりました。