宝塚歌劇団のトップスターと呼ばれるタカラジェンヌさん。
各組にトップスターの座を君臨しているのは、宝塚ファンでなくてもご存知かと思います。
このトップスターというのは通称で、正式には
『主演男役スター』と『主演娘役スター』
と呼ばれています。
トップスターというのは、常に作品の主演を担う看板役者さんのこと。
組や劇団の顔でもあり、
『○組と言えば?』『この人!』
みたいな感じの方々なのです。
今回はそんなトップスターについて触れてみたいと思います!
トップスターは主演だけが仕事じゃない
自身の公演だけではなく外部のメディアにも引っ張りだこなのです。
例えば制作発表会。
これは宝塚だけではなく、他の劇団でも行っているもの。
この取材に真っ先に応じるのもトップスター。
主演を演じる方なので、見所などを語ってもらうにはうってつけなのです。
その他、宝塚を紹介する特番もたまにありますよね?
それにもトップスターは欠かせない存在なのです。
このように公演のみならず、劇団の“顔”として、
組や劇団をアピールするという大事なお仕事をこなすのです。
そんなトップスター、実は誰でもなれるというワケではありません。
トップスターはどういう人がなる?
実際にこれをやるとなれるというのは存在しません。
あくまで過去就任されたOGの皆さんが経験された事に基づいて
こんな傾向にあるというのが、以下の3つになります。
- 新人公演、バウホール公演、東上公演などで主演の経験がある
- ファンの人気の度合いが高い
- 2番手の経験がある
1つずつ説明すると。。。
新人公演、バウホール公演、東上公演などで主演の経験がある
本公演での主演するからには
やはり小中規模の公演で主演を経験しないといけません。
中には主演経験がないまま、トップスターに就任されている方も
いらっしゃいますが。
基本的にはこういった公演の主演経験を経ている方が多いです。
ファンの人気の度合いが高い
劇団としてはココも見ていると思います。
厳しい言い方にはなりますが、宝塚もショービジネス。
「お客様を呼べること」が最も重要になります。
なので、スターについているファンが
どれくらいいるのも、一つの材料にしているのではないかと思います。
2番手の経験がある
これは必須です。
どんなに早い時期に就任されたトップスターも
この2番手は必ず経験します。
2番手に多い役柄として、
・主人公の敵役
・主人公の超重要な相棒役
などというのが多いです。
なので、トップスターと同じくらいの
オーラや役のキャラ立てというのが必要になるため
これを経験せずして主演を張るというのは難しいと思います。
ちなみにこのようなOG達が踏んだ経験に
乗っているスターをファンの間では
「路線に乗る」と言います。
そんな路線に乗ったスターがトップスターとして
花開くまでどのくらいかかるのでしょうか?
トップスターになるにはどのくらいの年数がかかる?
男役と娘役では少し異なります。
男役
通常であれば入団12~13年目でなることが多いです。
早い方だと10年目、遅い方だと17年目で就任した方がいらっしゃいます。
ちなみに過去最速で就任されたのが、皆さんご存じ天海祐希さん。
入団わずか6年半でのスピード出世です。
男役の場合、性別が違う役を演じるわけですから、
それを一人前にこなすにはかなりの年数がかかります。
メイクから仕草、考え方。
全てを自分のモノにしなくてはなりません。
娘役
男役に比べて就任は早い傾向にあります。
ですが、娘役は不安定な部分も同時にあります。
最初は特に触れられなかったのに
ほんのある時に注目されて遅咲きする方が稀にいます。
通常だと7~8年目。
早い方だと3年、遅い方で12年という方もいらっしゃいます。
娘役の最速はこちらも皆さんご存じ、黒木瞳さん。
入団してなんと2年目で就任されています!
娘役は女性として元々完成されていますから、
あとは男役とどのように息を合わせるか?どうすれば引き立たせるか?
そこを極めていく必要があります。
まとめ
今回はトップスターとはどのような人物なのかについて触れてきました。
・トップスターは公演だけではなく外部メディアにも!
→劇団・組の顔として宝塚のブランドをアピール。
・トップスターは誰でもなれるわけではない。
→小中規模公演の主演経験・ファンの人気度・2番手の経験
・トップスターに就任するまでの年数
→男役は12~13年目。早い人は10年目。遅い人だと17年目くらい。
娘役は7~8年目。早い人は3年目。遅い人だと12年目くらい。
各組のトップスターも様々なカラー・個性があります。
歌がピカイチな方やダンスがキレキレな方・演技がひときわ存在感がある方、などなど。
一つの劇団の中で違ったテイストを味わえるのは宝塚ならではないかと思います。
そして、観劇に行くと、トップスターさんはほとんど出ずっぱり。
セリフや歌の数、着替えの量も半端ない!
そして、絶対に舞台に穴をあけることができない。そんな数々のプレッシャーの中で、数ヶ月続く公演をやり抜くトップスターさん。
本当に重労働なお仕事なのです。
初めて宝塚を観る方は、HPなどを観てみて「このジェンヌさんがちょっと気になるかも」というところから入って見るのも良いかと思います。