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専科としてのあり方

宝塚歌劇についての雑記

宝塚歌劇団にとって専科とは特定の組に所属しない各分野のエキスパート集団という意味合いと共に、各組のスターさん達だけでは表現の限界のある老人の役や一癖どころか二癖三癖のあるキャラクターを演じるなど、劇団にとっても作品にとってもなくてはならない存在です。

宝塚歌劇団にあるすみれコードがありますし、タカラジェンヌさん達は謂わば妖精さんですので年齢というものは存在しないというのは重々承知はしておりますが、専科に所属されている方の大半は長きにわたり宝塚でご活躍されてきたスターさんがおられる場所、というような認識を皆さんも持たれているのではないかと思います。

実際、毎年発行される「おとめ」を見ても初舞台の年次がかなり前の作品が記載されているのを見てもおわかりいただけることかと思います。

さて、そんな専科なのですがここ数年かなり変わってきているのではないかと個人的にではありますが感じつつあります。

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元組長さんか元トップさん

先程長きにわたり宝塚でご活躍されている、と記しましたが過去に在団されていた方も含めると多くの方々が元組長さんであるということがわかります。

そしてもう1つはトップさん達です。

先日退団を発表された轟悠さんは言わずもがなですが、それ以外にも元宙組トップ娘役であり、現在既に花組トップ娘役就任が発表されている星風まどかさん、元星組トップ娘役の遠野あすかさん、元月組と星組のトップ娘役をご経験された檀れいさん、そして伝説の男役であられる元星組・雪組・花組のトップスター春日野八千代さんも専科に在籍されておられました。

控えの場として

トップの発表というのは諸々タイミングもあるかと思いますので、なにかとそのための控えの場として専科に組み替えされるということも珍しいことではありません。

実力のあるジェンヌさん

しかしそれに加えてここ数年組長さんでもなく、トップさんになるという流れでもなく専科に所属されるというスターさんが増えてきているんです。

既にご退団されている華形ひかるさんや星条海斗さん、現在専科におられる凪七瑠海さん、そして先日発表された月組男役スターさんである紫門ゆりやさんと輝月ゆうまさんの専科への組み替え。

凪七さんは88期、紫門さんは91期、輝月さんに至ってはまだ95期です。

確かにどなたも実力があり舞台上でも目を惹くスターさん達ではありますが、専科には早いのでは…?という疑問もありますが、前例が全くないわけではないので何とも言えませんね。

その前例とは公式で言われていたわけではありませんが所謂「新専科」という存在です。

2000年に当時の理事長であった植田紳爾先生によって導入されたシステムですが、若手で将来トップスターになる候補生という扱いで専科へと組み替えになったという当時は阿鼻叫喚もののニュースでした。

未来のトップスターと言えば聞こえはいいかもしれませんが、新専科におられた方で実際にトップスターさんとなったのは11名中6名でした。

タカラジェンヌさんが誰しもトップさんになることを夢見ているわけではありませんが、ファンとしては可能性だけを見せられて夢半ばのような状態で退団していくご贔屓さんを見るのは辛いものがあります。

更にファンとしては専科に入られてしまうと今後の予定が組みにくいというのが何よりの苦難…。

新たな一面が見れるという喜び反面、これからのことが不安であるというのが素直な感想ではないかと思います。

既にご退団され先日ご結婚を発表された元映像専科の星蘭ひとみさんのこともそうですが、ここ最近なにかと目まぐるしい流れが見られる専科。

まだまだご贔屓さんは若手だしな…と思っていても、今回のことで若手でも専科に組み替えされる可能性があるという前例ができたことにより益々集合日という存在への恐怖感が沸き立てられたのではないでしょうか。

これからは各組の動向だけでなく、加えて専科の動向もよくよくチェックしておかねばならないのかもしれません。