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宙組全国ツアーで復活!「アクアヴィーテ!!」の魅力

宝塚歌劇についての雑記

宝塚歌劇団宙組「バロンの末裔」「アクアヴィーテ(aquavitae)!!」の、全国ツアーが発表されました。

2021年11月21日から12月9日まで、大阪、熊本、鹿児島、長崎、佐賀、福岡、沖縄と、西日本を回るそうです。

沖縄は、2010年の花組「メランコリック・ジゴロ-あぶない相続人-」「ラブ・シンフォニー」以来でしょうか。

全国ツアーは文化会館などホールの会員になっている方、シルバー特典で安く見られるのでジャンル問わずに観劇している方、地元企業のご招待、などなど。
普段宝塚歌劇を見ない方にも触れていただける、素晴らしい機会だと思っています。

「バロンの末裔」は拝見したことがないのですが、ネットで皆さんの感想を読ませていただくと、本当に素敵な作品のようですね。

特に歌が素晴らしいとの声に、期待が高まります。

公式サイトにある「双子の兄の婚約者への叶わぬ想いを胸に抱きながらも、愛する土地と人々を守る為、貴族的な潔さでダンディに生き抜く姿を描いた物語」との説明が、真風涼帆さんにぴったりすぎます。もう名作決定です。

そして再演の「アクアヴィーテ!!」は、もう文句なしの素晴らしい作品です。

真風さんの正統派男役としての大人の魅力と、スタイル抜群の宙組の皆様から次々と繰り出されるサービスに、西日本の女性が次々と沼にハマること間違いなしですね。

そこで今回は、再演される「アクアヴィーテ!!」の魅力を、初演時をもとに語らせていただきます。
私見とネタバレが入りますので、苦手な方はご注意ください。
最後までお付き合いいただければ、幸いです。

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「アクアヴィーテ!!」の魅力

現在上演中の「Delicieux(デリシュー)! ―甘美なる巴里―」では、皆さん事前に振り付けを確認し、ペンライトをかわいらしくデコレーションする方もいて、準備ばっちりで観劇に臨んでいらっしゃるようですね。

生徒さんたちと一緒に踊れる、そして盛り上がれる楽しさは、なんとも言えないものがあります。

「アクアヴィーテ!!」の時も、生徒さんと一緒に盛り上がれるグッズのロックグラスと、振り付けがありました。

ロックグラスは安全のためかプラスチック製で、やはりデコレーションをして観劇に臨まれる方がいらっしゃいました。

このグラスを持っていますと、客席降りした生徒さんと乾杯できるかもしれないという、ワクワクもたっぷりでした。

「アクアヴィーテ!!」は客席降りが多く、それが大きな楽しみの一つでした。

今回の全国ツアーでは、コロナ対策で客席降りは無理かもしれませんね。

それでも舞台の上の生徒さんたちと、遠くからでも乾杯出来たら嬉しいなと期待しています。

「Delicieux! ―甘美なる巴里―」でも振り付けがあるのを考えると、乾杯は出来なくても「アクアヴィーテ!!」でも、振り付けは残るのではないかな、と期待しています。

ロックグラスを仕舞っている方がいらっしゃいましたら、今から出して振り付けの練習をしましょう。

振り付けの動画はこちら


この部分の歌は中毒性が高く、一度聞くと脳内をループすること間違いなしですので、ご注意ください。
普段の生活の中で「アクアヴィーテ アクアヴィーテ 君に焦がれて狂いそうだ」とつい口ずさんでしまいます。

また、遥羽ららさんがもう退団なのだと思うと、寂しい気持ちにもなりますね。
「スモーキー・ナイト –煙った夜-」のドレスが本当に愛らしく、天使のようでした。

「アクアヴィーテ!!」の魅力は何と言っても、男役さんの大人の色気たっぷりの歌やダンスです。

妖しげな男役さんの群舞で始まり、何が始まるかとドキドキさせられます。

そしてスチームパンクな英真なおきさんの登場でくすりとさせられたかと思うと、迫力満点の歌声に驚かされ。

長すぎる足を持て余すようにスツールに浅く腰かけた真風さんの、スタイル抜群で退廃的な魅力にノックアウトされ、あっという間にショーの中に引き込まれていきます。

宙組の皆さんが揃って歌い踊る主題歌は中毒性があり、ラストの「アクアヴィーテ!!」の掛け声で、宝塚初体験の方も全員宙組ファンになってしまうのではないでしょうか?

「アクアヴィーテ」とは、ラテン語で直訳すると「生命の水」という意味で、現在は蒸留酒を指す言葉になっているそうです。

その蒸溜技術がケルト人に伝わり、ケルト人の言語であるゲール語に「ウシュク・ベーハー(生命の水)」と直訳されました。

これが少しずつ訛っていき「ウスケボー」や「ウイスキー」と呼ばれるようになり、現在のウイスキーという名前になったそうです。

歌詞の中で「アクアヴィーテ」と「ウイスキー」が入れ替わっている部分があるのは、同じ言葉だったからなんですね。

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他にも「琥珀色」「天使のわけまえ」などウイスキーを連想させるワードが出てきますので、それを探すのも楽しいです。

ちなみに冒頭の「ザ・キング・オブ・リカー -酒の王者-」ですが。

これはウイスキーを指すという説も多いですが、どれが「酒の王」なのかは、酒好きの間で意見が分かれているそうです。

それでも真風さんが歌うと「ウイスキーこそが王様です」と確信してしまいます。

芹香斗亜さんの「ダフタウン・ビースト‐ダフタウンの猛獣‐」の場面は、ワイルドでめちゃくちゃかっこいいのですが、よく聞くと「ただのダメ男では?」となってしまいます。

それをあれだけカッコよくキメてくれる芹香さん、素敵すぎます。

ちなみにダフタウンとはウイスキーの銘柄の一つであり、ウイスキーの蒸留所が多くある小さな村の名前だそうです。

演出は藤井先生ですから、これでもかと男役さんの女装が出てきます。

そのアダルトで妖艶な姿は目が離せません。

男役さんなのにこんなに色っぽくて美しくていいのかと、ちょっといけないものでも見ている気分です。

男役さんの色気たっぷりな女装は、独特な魅力がありますよね。

妖しく艶っぽいのに、決して下品にはならない。

そして娘役さんにはないダイナミックで大胆なダンス。


これぞ他では見られない、宝塚の真骨頂の一つだと思っています。

真風さんも星組時代のショーで女装が美しすぎて、驚いたのを思い出しました。
再演ということで、今回はどなたの女装が見られるのか楽しみです。

ショーのテーマがウイスキーなので、なかなかにセクシーな歌詞も出てくるのですが、いやらしくならず、カッコよく、美しく見せてくれるのがさすが宝塚だと思わされます。
歯の浮くようなセリフも、うっとりさせられます。

スタイル抜群のイケメンが、揃って大人の色気たっぷりに歌い踊る。

これはなかなか普通の舞台では見られないことだと思います。

それがまったく下品にならずに、美しいというのは、宝塚でしか見られないのではないのでしょうか?

煙草を燻らせながらの退廃的なダンスも、本物の男性が踊ったら「今どき煙草?」と現実に引き戻されてしまいそうです。

しかし宝塚の美しい世界観の中では、それすらもアダルトな魅力となって、ファンを陶酔させます。

もちろん溌溂とした、若さはじける歌やダンスも素敵です。

こんなにキラキラした美しい人たちが現実にいるのかと、夢を見ているようです。

けれど大人の色気たっぷりな男役さんの姿には、宝塚にしかない、宝塚ならではの魅力がぎっちりとつまっている気がして、ならないのです。

それを思う存分堪能できる演目の一つが「アクアヴィーテ!!」であることは、間違いありません。

皆さま、ロックグラスを取り出し、ダンスの練習をして全国ツアーを待ちましょう。

同じく藤井先生演出の、カクテルをテーマにした「Cocktail」(2002年花組)、ワインをテーマにした「Sante!!」(2017年花組)も、合わせてご覧いただけると、「アクアヴィーテ!!」の大人の世界観が、また味わい深くなるのではないかと思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました