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風間柚乃さんバウ初主演なの? 安定の実力発揮

宝塚歌劇を楽しもう

宝塚歌劇団月組若手スター風間柚乃さんのバウホール公演「LOVE AND ALL THAT JAZZ」のライブ配信を視聴しました。

おだちんこと風間柚乃さんは「夏目雅子さんの姪」ということで入学時から注目されていた方ですが、新人公演での落ち着いた演技や本公演の上級生休演に伴う突然の代役(エリザべートでのルキーニ役・夢現無双での又八役など)を見事に演じたことで実力派の若手スターとして誰もが知るジェンヌさんとなりました。

そんな風間さんがついにバウホール公演で初主演と聞いた時には、やっとその時が来たねという気持ちでした。

ここ数年の月組バウ公演といえば、
2018年は愛希れいかさん主演公演
2019年は美弥るりかさん主演公演
2021年が珠城りょうさん主演公演(2020年はコロナの影響でバウ公演なし)と
スターさんの退団に伴う公演が続いており、若手スターのバウ公演がありませんでした。

運悪く若手スターの活躍の場が奪われていたというこの事実・・・

しかもさらにコロナ禍の影響が!

本来ならもう少し早くバウ主演があってもおかしくなかったよね?そんな気がします。

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「LOVE AND ALL THAT JAZZ」のライブ配信の感想

バウホールの真ん中に立つ風間さんの落ち着いた佇まい、スターとしての輝き、歌もお芝居も素晴らしく、これがバウ初主演なの?と思ってしまうほどの安定した演技でした。

ストーリーはナチス政権下で主人公のドイツ人ジャズピアニスト「ルーカス」がヒロインのユダヤ人女性「レナーテ」を助けるために、ドイツからフランスそしてカナダへと逃亡する・・・というなんだか聞いただけで若いスターの初主演作にしてはとても難解で大変であろうと予想されるのですが、難なく演じているように見せられるその安定感が風間さんの大きな武器であると思いました。

実力を持ち合わせた上でものすごい舞台度胸がある!とでもいいましょうか。

観ている私たちは気持ちよく物語に入り込めます。

若手スターのバウ公演がライブ配信されるのは今回が初めてなのだそうです。

劇団側も風間さんの安定した演技を認めているという証拠ですね。

風間さんの一番の見せ所は、ラスト直前の長い長いソロでしょう。

これでもか!というくらい長く続く歌で500kmの雪山越えを表現されていました。

さすがの風間さんも最後は頑張ってる感がありましたね。

そういう演技なのかもしれませんが。

ちょっと長すぎではと思いましたが(7分間だそうです)、「この一歩はみんなの道を切り開く~」と涙ながらに熱唱する風間さんを見ていたら、なんだか「コロナ禍にあっても一歩ずつがんばっていこう、この公演がみんなの道を切り開くものにしたい」という意味に聞こえてきて、別な意味で胸が一杯になってしまいました。

熱演だったのは風間さんだけではありません。

ヒロインのきよら羽龍さん、そして上級生(研8以上8名)が脇をしっかりと固め、さらに半数以上の下級生(研7以下20名)のがんばりが舞台を熱くしていたように思います。

ほとんどの生徒が1幕と2幕で別の役を演じていました。

お芝居の途中にジャズシーンや歌唱シーンがうまく取り込んであり、ジャズの音楽に合わせてのダンスもたくさんありました。

下級生にはこの公演で学んだことはたくさんあったことでしょう。

この物語は「谷先生がユダヤ人夫妻から聞いた実話をもとに作られた」と聞いていたのですが、リアル感に欠ける展開で「事実は小説より奇なり」とはいいますが、どこまで事実なのかもやもやしたことは否めません。

また、ラスト近くまではお芝居中心で描かれていたのに、500kmの雪山越えとルーカスとレナーテの再会を歌とダンスで表現して幕というのはあっけなかったです。

「ラストはルーカスの見た幻」説があるそうですが、なるほど!と思いつつ、そんな説が出るくらいこのラストに皆様納得されていないように思いました。

最期の挨拶が初主演らしくてほほえましい!

熱演のあと、千秋楽の挨拶になったとたん、風間さんは研8らしくほほえましく可愛い姿を見せていました。

挨拶しながらこみ上げてくるものがあり、とても初々しかったです。

さらに、「この思いを胸にしまっておくのはもったいなくて・・・でも胸にしまっておきます。」と言った次のカーテンコールで、「やっぱり胸にしまえませんでした・・・」と言った風間さんが可愛すぎました。

今後の活躍が楽しみ!

風間さんの次の公演は、来年1月1日からの月組大劇場公演「今夜、ロマンス劇場で」「FULL SWING!」です。

まだ配役が決まっていませんが、大劇場での風間さんの活躍が楽しみです。