全ての舞台の幕が下りたままの悲しい時間から、宝塚は再び動き出しました。
ネットに溢れる観劇報告を眺めるだけでも、心が浮き立ちます。
それでも、全てが今まで通りというわけではありません。
生徒さんに間近に会える機会は、まだ遠い気がします。
入り待ちや、出待ち、それにお茶会などはいつになったら復活できるでしょうか。
コロナ禍では、エンタメ界の先駆けとなって配信を続けた宝塚です。
巣ごもり状態でも、ファンを増やし続けてきました。
ご新規さんたちにとっては、「タカラジェンヌと間近に出会えたなんて、本当?」と驚いてしまうかもしれませんね。
こんな時だからこそ、大切にしたい。
生徒さんに思いを伝える方法、宝塚のお手紙文化について、語りたいと思います。
最後までお付き合いいただければ、幸いです。
宝塚のお手紙文化
まずは宝塚のお手紙文化について、軽く説明します。
ネット全盛の時代ですが、宝塚にはお手紙を大切にする文化が、連綿と受け継がれています。
会に入られている方は、出待ち入待ちのためにお手紙をしたためます。
そして会に入られている方も、そうでない方も、観劇の感動や、溢れる思いをお手紙にして伝えます。
この時代、ちょっとアナログにも思えてしまうかもしれません。
それでも宝塚ファンにとっては、生徒さんに思いを伝えるための、大切な行為です。
送り先は、宝塚の公式サイトに書いてあります。
通常は宝塚歌劇団宛に、東京公演中は東京宝塚劇場宛に、となっています。
以前は博多座などにも送れたはずですが、書かれていませんね。
現在はコロナ禍です。
郵便局が一時閉鎖することもありますし、以前のような「翌日配達」も普通郵便では行わないことになっています。
また、土曜日の配達もなくなりました。
これまでとは同じようには届かないので、余裕をもって送りましょう。
「東京公演中だけど、間に合わないかも?」などと思われたら、とりあえず宝塚歌劇団に送ることをお勧めします。
翌日配達も土曜日配達もなくなった今。
木曜日から、場合によっては日曜日までに投函されたファンレターが、一度に届く月曜日。
郵便局の方も劇団の方も、さぞ大変だろうなと思っています。
越乃リュウさんの考える「喜ばれるファンレターの書き方」
越乃リュウさんの連載「元組長の部屋」で、ファンレターについての記事がアップされました。
https://fujinkoron.jp/articles/-/5349
越乃リュウさんと言えば、組長ながら色気の塊として知られた方です。
組長というと、普通は舞台の引き締め役であり、一歩下がって支える姿を想像するでしょう。
しかし越乃さんは違いました。
トップスターさんや若手スターさんたちを目当てに劇場にやって来た人々が、その色気を直接浴びて次々落ちていく、破格の組長さんでした。
犯罪級の色気とも言われた方です。 当然、ファンレターの数も多かったことでしょう。
そんな越乃さんの語るファンレターですから、大いに参考になますね。
思いを伝えるためにレターセットを選び、言葉を選び、文字を書く。
越乃さんの記事を読むと、愛を込めたファンレターが、生徒さんたちの心に届いているのが、よくわかります。
「応援しています」という言葉は、とても励みになるとのこと。
そうおっしゃる生徒さんは、多いですね。
直接会えない今だからこそ、お手紙という手段が、これまで以上に大切になっている気がします。
ちなみに現在のところ厚生労働省では、手紙を介してコロナウイルスが感染することはないとしています。
WHOでも同様の発表をしています。
どうぞ安心して、お手紙を送ってください。
悩んだら、送ってみて!
お手紙を初めて送るときは、色々と悩んでしまうと思います。
「レターセットがいいの? それともポストカード?」
「どんなこと書けばいいの?」
「本当に読んでくれる?」
悩みは尽きませんよね。
でも経験から言わせていただくと、一度送ればそのハードルは一気に軽くなります。
たくさん書きたければレターセット、思いが募りすぎて語彙力ゼロになっていたらポストカード、そんな使い分けでもいいと思います。
ただし越乃さんが書かれている通り、長くなりすぎないように気を付けてくださいね。
もし入待ち出待ちが復活して、会の決まりがあったらそちらに従ってください。
また個人的な体験から言いますと、生徒さんはお手紙を読んでくれています。
越乃さんの記事でも、とても具体的なアドバイスをされています。確かに読んでくださっている証拠ですね。
観劇のついでに、素敵な文房具屋さんによってみたり。
レターセットを買ったら、それに合った記念切手が欲しくなって、郵便局に足を運んでみたり。
遠征が出来ない方はライブ配信の感動を書いて、地元の郵便局で風景印を捺してもらって、封筒に彩を添えたり。
楽しさがどんどん広がっていくはずです。
生徒さんの好きなものに合わせて切手を選ぶのも、楽しいですね。
記念切手や風景印のサービスは、こちらをご覧ください。
お手紙は出せるうちに
先日、天寿光希さんの退団が発表されました。
個人的に、いずれ星組の組長さんになってもらえると思っていただけに、大きなショックでした。
生徒さんが宝塚にいてくださる期間は、限られています。
誰もが永遠に在籍してくださると思い込んでいた轟悠さんも、退団されました。
最近では退団後、SNSを始めてくださる生徒さんが多いです。
けれど芸能活動をされていても、お手紙の送り先が分からない方が多いのも、また事実です。
お手紙で思いを伝えられるのは、宝塚だからこそです。
だからこそ、「思いを伝えたい」「応援したい」という気持ちを、ためらわずにお手紙にして届けて欲しいな、と思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。