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番手ぼかしが続く星組公演

宝塚歌劇を楽しもう

大人気フレンチミュージカル『1789 –バスティーユの恋人たち-』が、来年6月から星組で再演されることが発表されました。

ファンから今の星組で再演して欲しいという声が多く上がり、礼さん自身もやりたいと希望されていた作品です。

熱い思いが劇団に届いたのでしょうか?

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待望の1789が、星組で再演!!

『Le Rouge et le Noir ~赤と黒~』に続いての、フレンチミュージカルです。

雪組さんの『BONNIE & CLYDE』も合わせて、海外ミュージカルの上演が続々と発表されると、「日常が戻ってきた!」と感じますね。

フランスはユーロ内でもインフレ率がとても低いので、この後もフレンチミュージカルが続く可能性があるかな、とも思っています。

とはいえ、もやもやする部分もあるのが星組のラインナップです。

今回は「番手ぼかしはまだ続くのか?」という部分を考えてみたいと思います。

個人的な意見ですので、ご理解のある方だけお付き合いください。

最後までお読みいただければ幸いです。

また番手ぼかし?

気になるのはこの作品の初演が、番手ぼかしの時代だったということです。

トップスター龍真咲さんの下で、凪七瑠海さん、美弥るりかさん、珠城りょうさんのお3方でぼかされていました。

今となって考えれば、主演経験も含めて珠城さんは2番手にリーチがかかっていたのでしょう。

ただ当時は、凪七さんと美弥さんの2番手争いだと思っていた方も、多いと思います。

『モンテクリスト伯』といい、「ここまで番手ぼかし時代の作品を再演するか?」と思ってしまいます。

過去の配役をおさらい

『1789 –バスティーユの恋人たち-』の主役は、もちろんロナンです。

そのほかにポスター入りしていた男役3人を、初演の配役と共に公式から引用したいと思います。

・カミーユ・デムーラン(革命家でジャーナリスト、ロナンの友人)凪七 瑠海
・シャルル・アルトワ(ルイ16世の弟)美弥 るりか
・マクシミリアン・ロベスピエール(第三身分出身の若い議員)珠城 りょう

この3人が、初演当時の番手ぼかしのお3方になります。

『1789 –バスティーユの恋人たち-』は同じく小池先生演出で、東宝でも上演されています。

東宝版でのいわゆる2番手は、ロベスピエールでした。

東宝で発表されたキャスト順に番手をつけると、以下の順になります。

・ロベスピエール
・ダントン
・デムーラン

ダントンは宝塚初演時、別格スターだった沙央くらまさんが演じられました。

弁護士でデムーランの友人です。

名前とその順番を比較するだけでも、いかに主要な登場人物が多く、番手がつけにくい作品なのかがわかりますね。

東宝版では、宝塚版より群像劇の側面が強くなっていたので、ダントンの役割が大きくなっていたのだと思います。

東宝版はブラッシュアップされている印象がありますので、どこまで宝塚に逆輸入されるのかも、気になるところです。

宝塚では出番が多く、美弥さんの評判が非常に良かったアルトワですが、東宝版でも妖しい存在感を放っていました。

宝塚版でも中性的雰囲気を持っていたアルトワが、東宝版ではより女性的なメイクや衣装になっていたのが、印象深いです。

また東宝での初演当時「ロベスピエールは宝塚の方が強そう」と言われていたのを思い出します。

上記でもわかる通り、小池先生のさじ加減で役の比重が変わってきます。
「私は神だ」ならぬ「イケコは神だ」ですね。

逆に番手にこだわりすぎずに、小池先生が似合うと思う配役がなされる可能性を考えると、ワクワクします。

暁さんは初演にも出演

月組初演時、暁さんはフェルゼン役でした。

また新人公演ではロナン役を任され、いつか暁さん主演での『1789 –バスティーユの恋人たち-』をと望む声もありましたね。

今回のフェルゼンは誰が演じるのかも、楽しみです。

『バレンシアの熱い花』も番手ぼかしのため?

こうなりますと、凪七さん主演全国ツアー『バレンシアの熱い花』も、番手ぼかしのためではないかと疑いたくなります。

全国ツアーはその昔、トップさんにしか許されませんでした。

近年は2番手も行いますが、専科の凪七さん主演でというのはあまりに異例です。

ツアーの開催地を確認すると、瀬央さん、暁さんの出身地である広島県が入っています。

これはお二人の凱旋を前提に設定されたツアーなのではないでしょうか。

特に瀬央さんは、広島県広島市ご出身。

上野学園ホールは、まさに広島市にあります。

また次の公演地である山口県周南市も、山口の中では広島寄りに存在します。

全国ツアーといえば、主演スターの凱旋公演があることが多いもの。

東京都出身の凪七さん主演に置くことで凱旋の必要性をなくし、瀬央さん、暁さんがW2番手凱旋という形になるのではないかと、推察します。

全国ツアーはファンサービスで、2番手ではなくても、2番手羽根が背負えます。

広島県出身のお二人に同じ大きさの羽根を背負わせて、華やかに舞台を彩れば、きっと地元の皆様も盛り上がるでしょう。

最近の凪七さんは、人事の調整弁のように使われることが多いですね。

『バレンシアの熱い花』も、2番手3番手が演出次第の曖昧な作品です。

初演はトップから3番手までが同じくらい目立つ作品でした。

専科から凪七さんを招くことで、完全なるトップ扱いをすることを避けられますから、初演に近い形になる可能性もあると思います。

凪七さんのための演目と見せかけて番手ぼかしなのかと思うと、用意周到すぎる気もします。

まだ凪七さん舞空さん以外の出演者は、発表されていません。

あくまで推測の上に推測を重ねたものになります。

また、この作品はトップ娘役さんが不在時に書かれたものなので、舞空さんを連れて行くのはもったいないのです。

それを無視してまで番手ぼかしに終始するなら、「それは違うのでは?」と思ってしまうのも確かです。

礼さんのロナンが楽しみすぎる!

『1789 -バスティーユの恋人たち-』は宝塚でも東宝でも、大人気だった作品です。

作品自体がとても楽しく、観ていて盛り上がれます。

観劇帰りには、無意識に「サイラモナムール」を口ずさんでしまうこと、間違いなしです。

ファンもご本人も希望したロナンを演じてくれる礼さんが、楽しみで仕方ありません。

礼さんの素晴らしい歌唱力を、思う存分堪能できる作品になるでしょう。

願わくば東宝でやっていた、あらかじめ録音しておいた自分の声に被せて歌うというのを、礼さんバージョンでお聞きしたいです。

東宝版アルトワの吉野さんの声が、何重にも重なる不思議な感覚を、礼さんのお声でも味わえたら最高なのですが。

また舞空さんがマリー・アントワネットなのか、オランプなのかも気になりますね。

番手ぼかしはあるのだと思いますが、それが逆にそれぞれの力を爆発させると信じます。

実際に初演では、美弥さんはこの作品から人気が爆発した気がします。

純粋に楽しめる作品ですので、人事のことは考えず、作品の世界に飛び込んで満喫したいですね。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。