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天華さんは、なぜワークショップ?なぜ単独主演?

宝塚歌劇を楽しもう

宝塚歌劇団星組の天華えまさんが、Bow Workshop『Stella Voice』の主な出演者として、ただ一人お名前が発表されました。
「主な出演者?」と首を傾げてしまいますが、これまでの例を考えれば実質的な主演です!
本当におめでとうございます。

『Stella Voice』という名前で、つい花組の『Dream On!』や、五組回った『New Wave!』の流れかと連想しましたが、ショーケースではなく、ワークショップでしたね。
先日幕を閉じたばかりの『殉情』と同じシリーズです。

ワークショップは、古くは『おーい春風さん』『春再び』『恋天狗』などの作品が、上演されました。
個人的には、柚希礼音さんの『おーい春風さん』が強く印象に残っています。
ちなみにこの3作品は、2本立てとして上演されました。
各組で2本ずつ、それぞれで主演を立てる形での2本立て。
つまりワークショップは「若手W主演」という企画なのです。

今回はこの公演と、星組の別箱について感じたモヤモヤを書かせていただきます。
あくまで個人の意見ですので、ご理解のある方だけお読みください。
最後までお付き合いいただけば幸いです。

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なぜ天華さんは、単独主演?

星組は、ドラマシティと全国ツアーの2組に分かれるかと思われていました。
後出しでもう1箱発表されるのは、たまにあるケースですので違和感はありません。
けれどワークショップの主演が1人?
『殉情』だけでなく、『灼熱の彼方』や『A-EN』でも、同時発表だったような……。

バウワークショップは、立ち位置が近い二人がW主演を行うことが多いです。
前述の『灼熱の彼方』(2011年・雪組)では彩風咲奈さんと彩凪翔さん、『A-EN』(2015年・月組)では朝美絢さんと暁千星さんがW主演を務めました。

天華さんのWのお相手は、一期上の綺城ひか理さんだったのではないかと思ってしまうのは、邪推でしょうか。
綺城さんの移動が、本来はもっと後だったと考えるのが自然だと思います。
イレギュラーな移動さえなければ、バウ主演も『1789』も観られたかも……と想像してしまいますね。

なぜ天華さんがワークショップ?

ワークショップは「若手育成の場」です。

98期の天華さんではなく、もう少し下の学年が主演を務めるべきだとは思いますが、コロナでの停滞がありましたので、あまり勘ぐるべきではないかもしれません。
『殉情』も99期と、100期の組み合わせです。

しかし『ジャガービート』の階段降りで、98期の天華さんを追い越し、100期の極美慎さんが4番手となったことが判明しました。
また極美さんは、今年バウ初主演を成し遂げています。
その上で天華さんにワークショップ主演をさせる理由が、かなり謎な気がします。

そうなると考えられるのが、同期の暁千星さんと格を揃えようとしているのではないかという、可能性です。
入学時主席の天華さんと、入団時主席の暁さん。
星組の御曹司と言われた天華さんと、月組の御曹司だった暁さん。
新人公演の回数は天華さん3回と、暁さん4回で大差はないですが、暁さんは前述のワークショップに加え、バウ単独主演をすでに2回されています。

新人公演の主役に早くから抜擢されていた天華さんですが、いつのまにか停滞期に入ってしまいました。
ロミジュリの「死」での躍進が期待されましたが、Wの愛月ひかるさんの爆発で霞んでしまったのが、残念です。
天華さんの「死」も、もちろん素敵だったのですが、愛月さんの退団を決意した方にしか出せない、あの特別な輝きの前では、仕方ありません。
しかしこのワークショップを皮切りに、また爆上げが始まれば、トップへの道が開けてくるかもしれません。
過去にもそういったスターさんは、何人かいらっしゃいます。

こうなると、星組の2番手問題が、頭に浮かびます。
瀬央さんが2番手になれないのではなく、暁さんに星組での番手をつけたくないのかな、という考えまで出てきますね。

星組の人事。どうにもモヤモヤします。

異例尽くしの3分割

今回の星組別箱は、どうにも異例なことばかりです。
一つ目はこれまで語ってきた、天華さんの単独主演ワークショップです。

そして主演コンビが別箱になったことです。
こういった場合、どちらかがコンサートだったりするものですが、今回はそれぞれ別のお相手と組んでの舞台になります。
ファンにとっては、微妙な気持ちになりますね。

また専科の凪七瑠海主演での全国ツアーというのも、異例でしょう。
全国ツアーはトップさんか、トップ就任前の二番手さんが主演と決まっています。
かつてはトップさんにしか許されなかった全国ツアーを、専科さんが務めるのは極めてレアケースだと思います。

本当に異例尽くしで、何があったのかもやもやします。

先日の宙組トップ真風涼帆さんの退団会見で、2022年退団予定が2023年になったというお話をされていました。
今回の件も、宝塚全体の人事予定がずれた結果なのかもしれません。

全国ツアーは2、3年前から、どの組がどう回るかまで決まっていると聞いたことがあります。
今回の全国ツアーは瀬央ゆりあさんの地元である広島県広島市を回るので、実はこの時点で瀬央さんが2番手の予定だったのかもしれないとも、思います。
それとも同じく広島県出身の暁さんが、2番手の予定だったのでしょうか。

どちらにせよ、様々な人事のしわ寄せが星組に来ているのではないことを、祈るばかりです。

美しき星、天華さんの活躍に期待!

実は今回の星組の動きは、柚希礼音さんトップ時代を思い起させます。

柚希さんが博多座・国際フォーラムでのコンサート『REONⅡ』。
トップ娘役夢咲ねねさんが、専科の轟悠さん主演のバウホール『第二章』で相手役。
そして当時3番手の真風涼帆さんが、ドラマシティで『日のあたる方(ほう)へ ―私という名の他者―』。

全く同じではありませんが、トップ娘役さんが専科さんの舞台で相手役を務めているところ、3分割されているところなどは共通します。

轟さん、柚希さん、夢咲さん、真風さんとくれば、どなたも長くトップ、トップ娘役を務めた方です。
柚希さんも真風さんも、押しも押されもせぬ星組の御曹司でした。

そう考えると天華さんのワークショップも、明るい未来を示唆しているようで、素敵ですね。

「STELLA」とは、美しい星、または恒星を意味するそうです。
恒星とは、自らが光を発し、輝く星です。
美しく輝く天華さんに、まさにぴったりですね!

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。