スポンサーリンク

「1789」の余韻:星組キャストが生む深みと多面性

宝塚歌劇についての雑記

スポンサーリンク

舞空瞳演じるオランプ

舞空瞳さん演じるオランプは王太子の養育係ですが、職務に誇りを持っていて王妃へ対しても心からの忠誠心で仕えます。

舞空瞳さんの可愛らしいけれども芯がしっかりしているオランプと学はないが機転が利いて人の心を掴むのに長けたロナンが惹かれ合うのは必然という説得力がありました。

瀬尾ゆりあが描く政治家シャルル・アルトワ 

瀬尾ゆりあさん演じるシャルル・アルトワは月組公演では美弥るりかさんが、妖しく底知れないアルトワ伯を演じられましたが、瀬尾ゆりあさんのアルトアは貴族として、政治家としての印象が強かったです。

媚薬を使ってオランプを誘惑しようとしますが、パリを脱出しようと言うあたり、案外本気でオランプの事が好きだったのかなという風にも解釈できました。

革命家トリオの魅力:暁千星、極美慎、天華えまが描く

フランス革命家として有名なカミーユ・デムーラン(暁千星さん)マクシミリアン・ロベスピエール(極美慎さん)ジョルジュ・ジャック・ダントン(天華えまさん)は、田舎から出てきたロナンに身分の分け隔てなく、兄弟のような友人として接します。

彼らと関わる事でロナンの運命が大きく動き出します。

極美慎さんのイケメン具合、暁千星さんの歌の圧、天華えまさんのほっこりするような人懐っこい演技で革命家3人の並びを見るだけできらびやかでした。

有紗瞳の透明感が際立つ

「退団者は発光している」と、幾つもの記事で読みましたが本当に有紗瞳さん、発光しておられました。

お肌の透明感が半端ないのです。

肌の質感からも演技と歌からも、高貴という言葉がぴったりのtheマリー・アントワネットでした。

小桜ほのかが表現するソレーヌ

ソレーヌはロナンの妹ですが、パリに出てくるものの仕事がなく、娼婦になった姿で兄に再会します。

月組版では昨年退団された晴音アキさんが演じられました。

晴音アキさんの気高いソレーヌよりも破れかぶれ感が強く、本当に己の境遇や社会を嫌悪している様子が伝わってきました。

天飛華音さんの美しい青年フェルゼン

月組版では暁千星さんが演じられたマリー・アントワネットの恋人フェルゼン伯爵は天飛華音さんが演じられました。

月組版のマリー・アントワネットとフェルゼンは、ロナンとオランプの若いカップルに対して大人の恋人同士という印象でしたが、今回は天飛華音さんの美しく、若く、ひたすらマリー・アントワネットに恋焦がれる非力な青年という感想を持ちました。

「1789」の感動が数日経っても冷めませんが、2024年星組お正月公演の演目が発表されましたね。

日本でも大ヒットのインド映画「RRR」の宝塚歌劇舞台化です。

映画では「ナートゥ」という激しいダンスも見どころです。

礼真琴さんと暁千星さんの「ナートゥ」ダンスが今からとても楽しみです。

ライター・さんなん