宝塚歌劇団花組公演「鴛鴦歌合戦」ローソンチケット貸切公演を観劇してきました。
貸切公演は公演の最後にトップスターのご挨拶があるので少しだけお得感があります。
またセリフのどこかにスポンサー企業名が盛り込まれるのですが、お芝居の「鴛鴦歌合戦」の劇中ではなく、レビュー「GRAND MIRAGE!」の中でした。
ご挨拶では柚香礼さんがローソンチケットのサイトについて夏とイベントと絡めてご紹介されていました。
2回公演でお疲れも半端ないだろうと思いますが、楽しいトークが聞けてお得感いっぱいでした。
さて、ショーの「GRAND MIRAGE!」ですが、こちらは宝塚歌劇団の演出家の中でも大御所中の大御所岡田敬二先生の作品です。
岡田先生をスカイ・ステージで拝見しましたが、ハットの被り方からネクタイ、スーツの着こなしまでもダンディズムという言葉を連想させるダンディな方でした。
さまざまな演出家のショーを観劇しましたが、華やかだけど上品な衣装とダンス、演者の良さを堪能できる構成とショー作品の原典のような作品です。
「鴛鴦歌合戦」がお笑いありのハッピーエンドなのでほっこりした気分のまま上品な紫の世界に突入です。
MIRAGE(ミラージュ)=蜃気楼という意味通り、現実と夢の間の幻のような時間でした。
シボネー!
公演プログラムの中でも柚香光さんが紹介されているシボネー・コンチェルトは1986年月組公演「ラ・ノスタルジー」の一場面の再現。
シボネーという言葉は聞き慣れませんが、最近のX(Twitter)では、何度もトレンド入りするワードですね。
キューバの先住民であったインディオの一族の名前だそうです。
キューバの作曲家、E.レクオーナ(1986-1963)が民族を偲んで作ったもの、またはその民族の娘に寄せる愛の歌とありました。
暑い夏にピッタリなカリブの国の情熱的な音楽と熱いダンスが圧巻でした。
「GRAND MIRAGE!」の中でも一番の注目シーンです。
シリアスな決め顔も麗しい柚香光さんですが、シボネーでは明るく笑顔で踊られて男前と可愛いとキラキラが大渋滞していました。
夜の街の幻影のシーンは裏路地に迷い込んだ気分に
柚香光さんの妖しい歌声でどこかの国の裏路に迷い込んだ気分になります。
NOW ON STAGEで柚香光さんがパリの裏路地とおっしゃっていました。
柚香光さんは黄色の革ジャンに黒のパンツでギャングのボスっぽく、宝塚歌劇の男役さんのオラオラ感とクール感が素晴らしかったです。
またこのシーンの綺城ひか理さんが、かっこいい可愛い美しいの混ざった形容のできない存在でした。
黒のフリルのスーツに女性ぽい感じも男性っぽい要素もある衣装を超絶頭身バランスの綺城ひか理さんが似合いすぎてて目が離せませんでした。
星風まどかさんのウエスト!
前回雪組レビュー「ジュエル・ド・パリ!!」でも和希そらさんのクレオパトラの腹筋が話題になりましたが、今公演では砂漠をさまよう柚香光さんの前に現れる星風まどかさん。
生のお腹が!細くてしなやかでオペラグラスを離せませんでした。
デュエットダンスでは柚香光さんとの息の合い方がまさに鴛鴦(おしどり)夫婦という域でした。
二番手羽根の永久輝せあさん
フィナーレで羽根を背負って階段を降りれこられた永久輝せあさん。
VIVAカンツォーネのシーンは永久輝せあさんがカンツォーネの青年Sとして登場されます。
イタリアの中世貴族っぽい衣装が宝塚歌劇らしい麗しい場面と永久輝せあさんの豊かな歌声でうっとりするような世界観でした。
紫門ゆりやさんの裾さばきのエレガントさ
専科の紫門ゆりやさんはNOW ON STAGEでも穏やかな笑顔が素敵だと思っていました。
ふんわりした雰囲気がおおらかでほっこりしていたのですが実際のダンスと歌唱を観劇すると、パッと見と全然違う!
オープニングで男役さんはヒラヒラの裾のスーツで登場されるのですが、匠の技!?と思うほど、裾の滞空時間が長く、裾の開き具合が人一倍大きく華やかでした。
11月の花組全国ツアーで花組にご出演と思ったら、専科から花組に組み替えと発表がありました。
これからも花組で紫門ゆりやさんを観ることができるとわかってとても嬉しいです。
このジェンヌさんが、こんな姿に!?というような斬新なアイデアのショーも大好きですが、男役はどこまでも美しく、娘役はどこまでも可愛らしくという宝塚歌劇の原点のような「GRAND MIRAGE!」は定期的に観劇したいようなレビューでした。
ライター・さんなん