宝塚ファンとは争うもの?
宝塚は来年で110周年。
つまりファンの歴史も110年です。
その間に色々なことがありました。
ファンには納得の人事もあれば、理不尽と思える仕打ちもあり、近年は「サイコパス人事」なんて言葉が、定着していた時期もありましたね。
その度に「我が贔屓こそが一番」という闘志を胸に秘めて応援する宝塚ファンが、一枚岩だったわけがありません。
宝塚ファンに相応しく、面と向かって争うことはないものの、5ちゃんねるの前、2ちゃんねるのころは、それはそれはカオスでした。
今では信じられないことですが、宝塚歌劇の公式サイトに掲示板があり、ファン同士で相当荒れていたこともあったそうです。
宝塚はスターシステムを取っています。
特に男役さんにははっきりとした序列があるため、ファンも競うように応援することになます。
友達同士でも贔屓の番手が近ければ、やはり「うちの贔屓が一番!」という気持ちになってしまうもの。
トップさんよりも二番手さんが好き、三番手さんが好き、いや娘役トップが好き……と、好みは様々。
劇団の作ったヒエラルキーとファンの数が比例しないこともあるのは、宝塚ファンならなんとなく感じていることだと思います。
宝塚ファンの思いが100%同じになったことなんて、多分ないんですよね。
匿名の世界ではあまりよろしくない言葉や、品のない悪口が飛び交うのが普通。
ファン同士が過激な舌戦を繰り広げるのは、なにも週刊誌報道に対してだけじゃないと思うんです。
星条海斗さんのインスタライブ
タカラヅカファンの中で話題になっているので、ご存じの方も多いと思います。
今回の件に関して、元専科の星条海斗さんがご自身の意見をはっきりと述べられています。
相次ぐ報道に気持ちの落ち着かない方は、ぜひ一度ご覧ください。
しばらくはアーカイブに残してくださるそうです。
話題のインスタライブは再生数がとび抜けて多いので、すぐにわかると思います。
その次の動画が補足になっているので、ぜひ合わせてごらんいただければと思います。
星条さんが仰っていて印象的なのは「生徒たちはSNSが出来ない」「自分からは発信できない」ということです。
報道やSNSに書かれていることが間違っていても、抗議することが出来ません。
合っていても、賛同することも出来ません。
自分の口で発信できない生徒さんたちに対して、SNSし放題なファンが好きに批判するのは不公平ではないか、という話をされてしました。
劇団批判派でも、劇団擁護派でも。
どちらの発言も、黙っていることしかできない生徒さんを傷つける可能性があることを、考えるべきかもしれません。
みんな意見が違って当然!
人間はみな、自分の物差しでしか物事を測れないと言います。
身近な例を挙げるなら、S席の値段は高いか、安いか。
一つの演目に何回通うのが、適性なのか。
トップに必要なのは、歌かダンスか。
統一した意見なんて、出るわけがありません。
今、週刊誌を信じる派と信じない派に分かれて争っても、決着はつかないと思うのです。
全面的に信じる人もいれば、情報を精査して一つの記事の中でも真と偽にわけたい人もいますし、すべてが嘘八百という人もいます。
「週刊誌を信じろ派」と「贔屓の言葉が絶対派」は、所詮は分かり合えません。
そのどちらも、「情報を精査したい派」とすら会話が成り立たない場合があるんですから。
自分の贔屓のかっこよさをどれだけ語っても、他人の贔屓を変えられないように。
意見を統一する必要はないんじゃないかなって思います。
宝塚がいい方向に変わって欲しいという点では、ファンの意見は統一されているのではないでしょうか?
どうやって変えるか、という部分になると、きっと様々な意見が出てくるでしょうね。
一人一人のやり方で
宝塚が現在、110年の歴史の中でも未曽有の危機にあることは、間違いないと思います。
劇団は「外部の弁護士の方々」を入れた調査チームを立ち上げて調査をしていると、発表しました。
「弁護士の方々」ということは、複数の弁護士が集まっているのでしょう。
その成果を期待したいです。
また生徒さんたちのメンタルケアには、医師や専門家が当たってくださっているとのこと。
上級生、下級生、そしてどこの組かは関係なく、積極的に利用して欲しいと願っています。
劇団が変わろうとしているであろう今、ファン同士が自分の意見を押し付け合うよりも、それぞれの方法で応援し、
それぞれの視点で劇団の動向を監視していけたのなら。
その方が建設的ではないかな、と考えます。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。