3月に七海ひろき、6月に美弥るりか、7月に純矢ちとせ、そして11月にはとうとう花組トップスターを5年務めた明日海りおが退団する。2019年、怒涛の退団ラッシュとなる89期生。
21世紀が幕を開けた2001年の春、宝塚音楽学校に入学した少女たち。
2003年、月組公演『花の宝塚風土記―春踊り―/シニョール ドン・ファン』で初舞台を踏み、49名のタカラジェンヌが産声をあげました。
個性のない期だ、などと言われて育ったようですが、なんのその。
巷では“美人の期”と称されるほど、容姿端麗の代名詞だと言っても過言ではない華やかさ。
その上実力も申し分ありません。
入団から16年、男役さん娘役さんともにたくさんのスターを輩出し、花を観ても月を観ても、雪を観ても星を観ても、そして宙を観ても、主演・ヒロインクラスの89期生が必ずいるという時代が長く続きました。
今もなお、続いています。
間違いなく宝塚史に残るであろうスターがたくさん誕生した期です。
89期の現役スターです!!(2019年3月現在)
見てください、これがその、89期の現役スターです!!(2019年3月現在)
・望海風斗(雪組トップスター)左側
・明日海りお(花組トップスター)右側
現トップスターが2名。お二人とも、歌・ダンス・芝居・色気・美貌エトセトラエトセトラ…どれを取っても国宝級!
89期が誇る愛され2大トップスターです♡
美弥るりか(月組2番手スター)
キラキラと光り輝く何万カラットの宝石にも勝る、大きく美しい瞳に心を撃ち抜かれ、筆者のヅカファン人生における初恋のお方!!不遇とも呼べる時代があったにも関わらず、チャンスは必ずモノにして返すという底力で2番手の地位を掴み取った、唯一無二の男役スター♡
七海ひろき(星組3番手スター)
ふんわりとたおやかな雰囲気をまとった男役スター、かと思いきや、気が付けばたちまち“ひろきのお兄様”と呼ばれるアダルトダンディな男役様に。この変化球、同期生の間柄でも「いつの間に!?」という印象だったようですが、いやほんと、いつの間に!?(笑)
凪七瑠海(専科スター)
このスペシャルすぎるスターが勢揃いの89期生の中で首席入団を果たしたのはこのお方!当然主演クラスの大スター様です。お顔の小ささは宇宙一ではないでしょうか!?
純矢ちとせ(宙組娘役スター)
朗らかな空気をまとったムードメーカーのせーこさん。笑顔が印象的で、よく通る鈴の音のように美しい笑い声を弄られていることもしばしば(笑)近年は大人なお芝居も見事にこなす、宙組にとってなくてはならない娘役さんです♡
沙月愛奈(さつきあいな)(雪組娘役スター)
ダンスといえば、あゆみ姐さん。
あのカッコイイキレキレダンスは何度見ても感動しますよね!また、その美貌もやはりお見事です。
いかがでしょうか。そうそうたる顔ぶれかと思います!
またOGには、皆さまご存知、あのレジェンド・柚希礼音さんの相手役を6年務め、添い遂げた、トップ娘役・オブ・レジェンド・夢咲ねねさんが。異次元的スタイルと絶対的プリンセス感、なのに時折見せる姐さん的ねねちゃんはとってもカッコいい。まさに女の子の憧れ♡
そのほかにも、壱城あずささんや蓮城まことさんといった、メインキャスト級の元男役スターさんも例外なくお美しい面々。
白華れみさんや羽桜しずくさん、大月さゆさん、愛花ちさきさんら元娘役さんも、ヒロイン経験豊富で、常々大活躍の娘役スターでしたよね。
『POND’S』のCMが地上波に降り注がれた2011年
そういえばかつて、『POND’S』というクレンジングクリームのモデルを、当時花組から望海さん、月組から明日海さん、雪組から蓮城さん、星組から美弥さん、宙組から凪七さんが選抜され、務められていました。
89期の本物かつ神聖な美貌は、なんとこんな形でも証明されていました!
今となっては「5組のトップが揃って95期に!?」と言われていますが、当時はこの5スターが揃って並ぶ広告を眺めては、5組のトップスターが総じて89期生に…!という夢を見たものでした。
5人のカッコイイ舞台姿から、その舞台メイクを落としたナチュラルビューティーな姿へ、まるで戦闘モノの変身シーンかのように華麗にチェンジするというCMが地上波に降り注がれた、あの頃…♡思い出しただけでも胸が高鳴ります!
89期生で添い遂げ退団をするかのよう
さて、そんな89期の素晴らしさを熱弁したところですが、2019年春で研究科17年目となる彼女たちのタカラジェンヌ人生がいたるところで閉幕しようとしています。
まるで、組も作品をも超えて、89期生で添い遂げ退団をするかのように…。
ご活躍著しい89期生だからこそ、その影響力は大きすぎますが、
“大丈夫、私たちはみんな一緒だから寂しくないよ。一人じゃないから、幸せが何倍にも増して見えるよ。”
そんな風に微笑みかけてくれているような気がしてしまいます。
仲の良い、優しくて思いやりのある89期生ならではのタカラジェンヌ人生の終演かもしれないと思う、今日この頃なのでした。
著者:有田だりあ