先月東京宝塚劇場にて宙組公演、宝塚大劇場にて雪組公演を立て続けに観劇しました。
そして、とある学年の、個性豊かでバライティーに富んだ役者ぶりを改めて痛感した筆者。
その、『とある学年』とはズバリ、
92期生!
私個人の印象としては、何期生であるかに着目されることが多いのは、美人の期・89期やスター大放出の期・95期、それから成長著しい長身スターが目立つ期・93期あたり。
それらの期に比べると92期生は、「この人とこの人は同期だ!」とか、「あー、あの92期の方ね」といった認識があまり強くないような気がします。
これも私が思うに、92期生はキラキラのアイドル系スターというよりは職人気質が強め。
着々と極める、というイメージです。
同期って同世代のはずなのに、ひとたび舞台に息づけばもう老若男女さまざまで、とても同世代どころか同性とも思えません。
これこそがスミレコードを守り抜くフェアリーの鑑とも言えるのかもしれないですね。
宙組92期生といえば、まず思い浮かぶのが・・・・・
そう、皆さまご存知の、トップスター・真風涼帆さん。
宙組・真風涼帆・凛城きら・松風輝
下級生の頃から、その男役らしい容姿に若手らしからぬ落ち着きぶりが、群を抜いていましたよね。
新人公演主演は常連、別箱主演もお手の物。
トントン拍子でスターの階段を駆け上がった、類稀なるスターの中のスターです。
あまりにもスマートにトップスターの座に収まりすぎて、今となっては生まれた時からトップスターだったんじゃないか…?レベルの疑念すらわいてきます(笑)。
過去をさかのぼると、意外に熊本からやって来た『ゆりかちゃん』的雰囲気の頃もありますが。そのギャップがまた、良いですよね~(笑)
…と、そんな冗談はさておき、宙組92期生は、現在このトップスター・真風さんのほかに、あと2名いらっしゃいます。
それが、凛城きらさんと、松風輝さんです。
現在公演中のオーシャンズ11では、筆者目線で見て、
推定30代のダニー(真風さん)、
推定40~50代のルーベン(凛城さん)、
推定60~70代のリカルド(松風さん)です。
この3人が同期生、ひとえに同年代ということに、心から感動してしまいました。
だって、どっからどう見ても、お兄さん(ダニー)とおじさん(ルーベン)とおじいさん(リカルド)なんだもん!!
しかし今やもう、この『オーシャンズ11』に限らず、凛城・松風92期コンビはいつ・いかなる時でも、まるでベテラン専科スターのような安心感と安定感を宙組にもたらす存在に。
ご自身もドシッと余裕すらあるように感じられるトップスター・真風さんであっても、お2人はやはり頼もしい同期なのではないかと思います。
雪組・彩凪翔 真那春人 笙乃茅桜
さて、雪組でも、凄い92期生が大活躍中です!
まずは男性アイドル顔負けのイケメンスター・彩凪翔。
彼のクールビューティーな微笑み、目線、声、ポージングetc…。
全てがもう、堪りません!
92期はキラキラアイドル系じゃないなんて、前言撤回です(笑)
でも確かに職人気質も持ち合わせているのが、この“袴の神様”=凪サマなのです♡
そして、少年からおじさままで、いつでもなんでもドーンと来い!な雪組のスーパー戦力、真那春人さん
タカラジェンヌには元より年齢などございませんが、いやこの方、リアルな年齢不詳ですわ…。
それに、あの本物の美人にしか許されないことで有名な“ベリーショートヘア”が似合いすぎて、惚れ惚れしちゃいます!
雪組92期生唯一の娘役は、宝塚歌劇団屈指のスーパーダンサーです。
そう、笙乃茅桜(しょうの ちお)さん!
お人形のようにキュートな容姿からはとても想像できない、カッコよすぎるダンスを魅せてくださる方です。
こういうギャップは全女子の憧れですよね~。
今回は、筆者が最近観劇した宙組・雪組を中心に取り上げてみましたが、92期生は他組でもまだまだ大活躍中です。
例えば月組では、花組より4年半ぶりのご帰還となった鳳月杏さんが、はたまた老若男女いつでもなんでもドーンと来い!なビッグスターとなり、今後の月組公演をさらに盛り上げてくださるに違いありません。
研究科14年目のベテラン感のみならず、いつまでも下級生顔負けの初々しさまでをも世に放つ千海華蘭さんの存在も大きいですよね。
こうして、改めて92期生の振れ幅の大きさに感銘を受けた筆者は、これからも92期生に注目し、その驚異的な職人技に胸を打たれ続けたいと思います!
著者:有田だりあ