スポンサーリンク

運命の別れ道!?3番手男役の未来

宝塚歌劇を楽しもう

宝塚歌劇団の各組の「3番手」というのは、トップスターや2番手スターほど確立された称号ではないようです。

スポンサーリンク

オブラートに包まれた3番手たち

トップスターはご存知の通り、常に必ず各組に1名存在する、確固たる地位です。

就任が決まれば大々的に発表され、すべての公演で主演を務め、組で一番大きな羽を背負って立つスターであることは言うまでもありません。

また、2番手スターというのも、公に「この人が2番手スターになりますよ!」という発表こそないものの、2番手が演ずるとされる役を演じ、2番手が背負うべき羽を背負い、オフィシャルショップ『キャトルレーヴ』にてトップスターらとともにグッズが販売されるようになりますから、言われなくても「この人が2番手で間違いない!」とファンは判断が可能になるわけです。

しかしながら、3番手となると、2番手同様配役やパレードの階段を下りてくる順番である程度判断はつくものの、ダブルキャストでオブラートに包んでいたりする場合もあります。

順当に2番手に昇格できる保証がつくわけでもないようなのです。

実際、実質3番手だと思われるスターさんが、3番手のまま退団を決められることもありました。

少し遡りますが、元雪組の未涼亜希さんや、元花組の愛音羽麗さんなどがそうでしたね。

今やバラエティ番組に引っ張りだこの遼河はるひさんもまた、瀬奈じゅんさん率いる月組時代の3番手スターで、そのまま瀬奈さんとともに退団していかれました。

また、中には3番手という立ち位置を曖昧に、ほぼ1段飛ばしたかのような形で2番手スターになられる方もいらっしゃいますよね。

2019年1月時点での各組3番手男役さんの中で
花組 瀬戸かずや
月組 月城かなと
雪組 彩凪翔
星組 七海ひろき
宙組 愛月ひかる
かな?と思うところがありますが、現に星組の七海ひろきさんも退団が決まっています。

また、宙組の愛月ひかるさんは専科行きが決まっており、なかなかトントン拍子に躍進していくのは難しいのだなぁと感じる今日この頃です。

しかし、トップ就任は絶望的かと思われた宙組3番手からの専科異動ののち、星組トップスターに就任するという異例の街道を躍進された北翔海莉さんの美勇伝も、まだ色あせることはありません。

スポンサーリンク

3番手って、結構重要なポジション

作品に厚みを持たせるには、この3番手という立ち位置に立つ人の“役の幅”が非常に重要なのではないでしょうか。

というのも、
トップスターとトップ娘役がいて、
その2人の間を引き裂こうとする敵役の2番手スターがいて、というのが、宝塚で上演される演目のオーソドックスなパターンです。

(もちろん、トップスターと2番手スターが親友とか仲間、というパターンもありますし、一概には言えませんが。)

ここから、3番手という立場の人にやってくる役は、トップスターの肩を持つ者かもしれないし、2番手スターの肩を持つ者かもしれません。

はたまたもう1人の新たなライバルかもしれないし、誰かを利用してやろうなんていう最大の悪党かもしれない。コロッと寝返ったりすることなんかもあるでしょう。
主軸の3人のうちの誰かのお父さんなんてこともあるし、女役であることさえあるのです。

作品のコメディ部分を担う場合もありますし、ストーリーテラーをこの3番手スターが担う仕組みになっている演目もありますね。

もちろんトップスターや2番手スターにも様々な役どころが求められるのは当然なのですが、3番手スターはその時々で七変化を求められるような気がします。

つまり、役の幅が広い3番手を有するカンパニーであれば、作品に対して結構万能だと思いませんか??

今ここに現3番手として名を連ねた5人のスター、いずれも役幅は文句なしに広いですね!
皆主演経験もあり、老若男女問わず演じてこられた方ばかりです。

この3番手というお立場、役者としては、磨きがかかる立場であることは間違いないと言えます。

しかし、それゆえ、そのまま順当にトップスターに駆け上がることだけではなく、様々な役どころを担って組を盛り上げ続けてほしい、専科スターとなって各組を盛り上げてほしいと願われるようになっていくのかもしれません。

最後に

さて、いかがでしたでしょうか。

組の体制は移り行くもの。トップスターになれるタカラジェンヌもほんの一握りです。

だからと言って、トップスターになることだけが誰にとっても幸せなタカラジェンヌ人生とは限らない。

だからこそ、色んなスターがいて、面白いし、長く見続けられるのかもしれませんね。

それぞれのスターさんが、それぞれに納得のいくタカラジェンヌ人生を真っ当してもらえるよう、今後もヅカファン邁進の道を心に誓った有田だりあでした。

著者:有田だりあ