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私を惹きつけた柚香光の芝居心

注目のタカラジェンヌ

宝塚大劇場花組公演『はいからさんが通る』は皆さんご存じの通り、柚香光さんの大劇場トップお披露目公演となっています。

『はいからさんが通る』初演は2017年。

今回の大劇場お披露目で再び伊集院忍を演じる柚香光さんは、少尉役がぴったりの華やかなビジュアルをお持ちです。

抜群のスタイルでどんな衣装も着こなし、地味な日本の軍服も柚香さんにかかれば素敵に見えてしまうから不思議。

また、しなやかでスタイリッシュなダンスも魅力のひとつです。

今年の1月に行われたプレお披露目公演の『ダンス・オリンピア』も、柚香さんのフラメンコが圧巻で、素晴らしい公演でした。

ダンサーなイメージが強い柚香さんですが、私はいつも柚香さんのお芝居に注目しています。

主演作品の『はいからさんが通る』や『花より男子』の道明寺司役では観客をときめかせてくれましたが、下級生の頃から柚香さんのお芝居は魅力的だったなと感じています。

今回は懐かしい過去の作品から個人的に気になった柚香さんの出演シーンをピックアップしてお伝えしたいと思います。

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『Le Paradis !!』

2011年、当時花組トップスターだった真飛聖さん退団公演のレビュー『Le Paradis !!』。

藤井大介先生演出のパリを舞台にしたおしゃれで華やかな作品です。

柚香さんはこの時まだ研2の終わり頃。
妖精のフィー役に抜擢され、幕開きの舞台にひとり登場して、その華やかさで観客にインパクトを与えました。

軽やかに踊る愛らしい妖精の姿に「この人、誰?」と目が釘付けに。

「宝塚ファーストフォトブック」の中で柚香さんは、ショーの最初のお稽古がそのシーンだったので、みんなの前で羽山先生の振り付けを一人受けることになり、ひどく緊張したとお話しされています。

第5場でムッシュ・サクレの真飛さんや女役をされている夏美ようさん、高翔みず希さん、眉月凰さん、悠真倫さんと銀橋で絡むシーンがあるのですが、迫力あるマダムたちに囲まれて怖がっているフィーがかわいくて、くるくる変わる表情に思わず笑いがこみ上げました。

まだ下級生で大変だったと思いますが、いきいきとフィーを演じ切った柚香さんに感心しました。

『カリスタの海に抱かれて』

2015年花組で上演されたミュージカル『カリスタの海に抱かれて』。

明日海りおさん主演の大劇場2作目の作品で、脚本が大石静さんの書き下ろしで話題になりました。

地中海で最も美しいとされるカリスタ島を舞台に、この島で少年時代を過ごした主人公シャルルがフランス軍の司令官としてカリスタに着任するところから物語が始まります。

この作品で柚香さんが演じるのは、ナポレオン・ボナパルト。

歴史上の人物であるこのナポレオンの役作りが面白かったです。

最初の登場シーンでは、柚香さんは軍服姿も凛々しく、かっこよく銀橋を渡ります。

シャルルと話をする場面では、いちいちナポレオンは豪快な笑い声をあげるのですが、そのお芝居がおかしくて!
思わずこちらも笑ってしまう面白いシーンになっています。

物語の終盤、ナポレオンがつぶやくセリフ「いずれこの島も私の庭となるだろう」には、野心家で計算高い一面がよく表れています。

豪快に笑っていたナポレオンとの対比があり、怖さを感じました。

『邪馬台国の風』

2017年に上演された花組大劇場公演『邪馬台国の風』。

主演の明日海りおさんは、後に女王ヒミコとなる少女マナと出会い、邪馬台の兵士になるタケヒコを演じました。

女王ヒミコを演じたのは、明日海さんの3人目の相手役となった仙名彩世さん。

柚香さんは邪馬台の戦士、フルドリ役を熱演。

フルドリは、城妃美伶さん演じる男勝りな女戦士イサカのことを密かに想っています。

朝月希和さん演じるトヨに、祭りで歌うからそのあと一緒にお酒を飲もうと誘われるシーン。

フルドリはそれを断り、トヨを泣かせてしまいます。

そしてフルドリは、タケヒコのことが好きなイサカを想って、ひとり切ない気持ちを歌います。

相手を想う気持ちが強く伝わってきました。

恋をする男の役が似合いすぎる!この場面の柚香さんのお芝居は私のツボでした。

最後に

柚香光さんの懐かしい出演シーンをご紹介しました。

昔の作品を見返して、気になるジェンヌさんの場面を探してみてはいかがでしょうか。

楽しい新たな発見があるかもしれません!