宝塚歌劇団・花組トップ娘役、華優希さんの退団公演の初日が近づいています。
相手役の柚香礼さんとは二作しか組まずに退団ということで、もっと長く組んでほしかった…という気持ちでいっぱいです。
「はいからさんが通る」は二人だからこそできた作品ですし、二人に演じてもらいたかった作品も沢山あります。
そこで、今回は柚香礼・華優希コンビに演じてほしかった作品、三作を選んでみました!
「ME AND MY GIRL」
2019年のタカラヅカスペシャルでも演じていましたが、ME AND MY GIRLは二人にぴったりの作品だと思います。
この二人は相思相愛、お互いをとても大切に想っている、という関係の作品が似合います。
正直にいうと、この作品を選んだ最大の理由は、
華さんのサリーが観たいから!に尽きます。
七海ひろきさんのパーソナルブックでME AND MY GIRLの扮装を見たときから、この子はサリーにぴったりだ!と思ったファンの方が多いのではないでしょうか。
サリーは元気な下町の女の子というイメージがあります。
しかし、実際は教養を身につけて立派な紳士になっていくビルに、自分はふさわしくないのではと悩んだり、マリアにかなり酷いことを言われてお屋敷を去る…等々、悩みも多いし、耐える女性という印象があります。
元気なだけではなく、苦悩もする、でも悩みながらも明るく生きていこう!というサリーを、華さんなら魅力的に演じられると思います。
また、ラストでレディになったサリーが白いドレスで登場するときの圧倒的ヒロイン感、華さんなら間違いありません。
ただ、ME AND MY GIRLはミュージカル。
タップを踊りながら歌う場面もあるので、歌唱力が課題ですが…。
「カサブランカ」
こちらは2010年、宙組の大空祐飛さんと野々すみ花さん初演の作品です。
「君の瞳に乾杯」という映画の台詞が有名で、タキシード姿の柚香さんが言ったら格好良いだろうな~と思います。
しかし、本当に観たいシーンが他にあります。
リックがかつて愛し、自分を裏切った(とリックは思っている)イルザと思いがけず再会して、心が乱れ深酒するシーンです。
リックはお金持ちで女性にもモテる、クールな男性ですが、昔愛した女性が現れたことでこんなに格好悪い姿を見せてしまう…この場面を柚香さんでぜひ観たいです!
格好良いだけではなく、人間味にあふれたリック、これは柚香さんで是非とも観たいです。
また、華さんに演じてほしいイルザですが、単にリックとラズロの二人の男性との関係に悩むだけの女性ではなく、反ナチス運動、ラズロに対する気持ちは愛なのか尊敬なのか等々…イルザの心の動きはとても複雑で、何を考えているのかわかりづらい女性です。
映画を観たときは、イルザの気持ちがよくわからず、イルザに共感できませんでした。
しかし、野々さんが演じるイルザを観たとき、イルザのすべてに納得がいき、ラストの涙はあまりに美しく、ハンカチで涙をそっと拭くしぐさすらも美しかったです。
華さんもイルザの心の機微を表現できるであろう役者です。
お互いに強く愛し合いながらも別れる、切ない物語を二人に演じてもらいたいです。
「円舞曲は白いドレスで」
さいとうちほ原作の漫画作品で、洋服屋の娘の湖都が舞踏会で出会った、インド人とイギリス人のハーフのイギリス軍将校・サジットと恋に落ちる話です。
褐色の肌に琥珀色の瞳のサジットはインド独立のために戦うスパイで、勇気と行動力のある男性です。
インド独立という志をもって行動するサジットは、柚香さんにぴったりではないでしょうか。
また、ヒロインの湖都は、昭和初期の時代にドレスを作るという夢を持ち、自分を貫き通す強く勇気のある女性で、華さんが演じるのを観てみたいです。
(こうやって見ると、サジットと湖都は共通点が多いですね)
この作品は1991年の宝塚グラフで、トップ・二番手・三番手男役さんが四人の相手役さんと扮装をする「魅惑の四役」というコーナーで、
雪組トップ男役の杜けあきさんがサジット、星組の白城あやかさんが湖都に扮していました。
いつか宝塚で上演されたらいいなとずっと思っていますし、このコンビで演じたら素敵だろうなと思います。
最後に
柚香礼・華優希コンビに演じてほしかった作品、三作を選んでみました。
いかかでしたか?
このコンビはどちらかが片思いをしているというよりも、両想いで、お互いを同じ熱量で愛する、というお話が合っている気がします。
演じてほしかった作品といっても、もう今回挙げた作品を二人が演じることがないことは重々承知しています。
しかし、二作品という短いトップコンビ期間だったこともあり、あれも演じてほしかったしこれも演じてほしかった…と夢と妄想が止まりません。
もうすぐ華さんの退団公演の初日の幕があがります。
最後まで、このコンビを楽しみたいと思います!。