宝塚歌劇団宙組は現在「HiGH&LOW -THE PREQUEL-」「Capricciosa(カプリチョーザ)!!」の絶賛お稽古中です。各組の公演が延期や中止が続く中のお稽古とあって、不安も多いかと思いますが、タカラジェンヌの皆様が心も体も健やかに過ごされていることを願うばかりですね。
さて、今日は現在のタカラヅカに、宙組に、欠かせない存在である宙組2番手スター・芹香斗亜さんについてお話をしていきましょう。
ヅカオタの皆様もご存知のことと思いますが、キキちゃんのすごいところってたくさんあるんです!
今日は私が思うキキちゃんのすごいところをご紹介させてください!
努力の人-キキの危機的状況-
キキちゃんと言えば、有名なエピソードがあります。
星組から花組への組替え後、休む間もなく全国ツアーへの参加することになったキキちゃん。
自主稽古もしてはいたけれど全体練習では「蚊の鳴くような声しか出ない」という状況に、先生方からたくさん注意され、思わず涙が…。
当時花組に在籍していた上級生である朝夏まなとさん、望海風斗さんがそんな状況を見かねて手を差し伸べました。
キキちゃんを別室へ連れて行き、歌のお稽古をして下さったそうです。
組替えという不安な状況の中、歌うまなお2人からのサポートは大きな自信に繋がったのではないでしょうか。
これが、かの有名な「キキの危機的状況」エピソード。
のちに当時の花組トップスター・蘭寿とむさんも「一生懸命だよね」とお話しされています。
当時を振り返って、キキの危機的状況と笑って言えるのはそれだけキキちゃんが努力してしっかり爪痕を残してきたからですよね。
そこから公演ごとに進化を続け、現在は2番手スターとしてご活躍。
キキちゃんが歩んで来られたこれまでの道のりを知っているからこそ現在のご活躍にはグッとくるものがあります。
頭の回転の速さ
舞台は生ものとよく言われていますが、アクシデントも稀に発生します。実は過去にキキちゃんもアクシデントに見舞われたことがあったのです。
中日劇場「ベルサイユのばら」(2015)でのかつら事件。
キキちゃんはオスカルを演じていました。
オスカルがブイエ将軍と言い争い、「それならこの勲章を投げ捨てよう」というセリフのあと、勲章をもぎ取って捨てるシーンがありますが、ここで勲章と一緒にかつらも投げ捨ててしまったのです…!
当時の状況について「死んだんじゃないか…?とパニックになった」とカフェブレイクに出演時にお話しされていました。
当時の舞台を観た人によると、動じている様子は見せず、緊迫したシーンの中で見事にセリフを言い切っていたそうです。
そしてかつらを取りに行き、被ってからお芝居を続けたとか。
ご本人がお話しされているように内心ではパニックだったと思います。
ですが、お芝居を止めることなく、冷静に対処し、通常モードの舞台に戻すという瞬時の判断力がすごいですよね。すごいとしか言えません。(笑)
スーパーコメディアン
兵庫県出身で、大の吉本新喜劇ファンのキキちゃん。
その影響なのか、舞台だけでなく、スカステ番組などでもコメディーセンスを遺憾なく発揮されています。
特に「プロミセス、プロミセス」(2021)では、膨大なセリフの中に散りばめられたコメディ要素をキキちゃんらしいお笑いセンスで魅了していました。
セリフだけでなく豊かな表情や声色でコメディ感を引き立たせていましたね。
持ちうる全ての技術を発揮されたのではないかと思うくらい存分にキキちゃんに浸れる公演でもありました。
また舞台上でのアドリブの強さもキキちゃんの魅力の一つ。
最近では、
・オーシャンズ11(2019)のラスティー・ライアン(ジョンソンさん)
・アナスタシア(2020)のグレブ・ヴァガノフ
・Délicieux!-甘美なる巴里-(2021)のマリー・アントワネット妃
などが挙げられます。
私のお気に入りはデリシュー千秋楽でのアドリブ。
雪組への組替えが決まった和希そらさんへ向けて「粉砂糖を雪のように掛けたらもっと美味しくなるかも」という一言。
アドリブに乗せた愛のある送り出しに胸が熱くなりました。
キキちゃんのアドリブは単に「笑わせたい」という思いだけでなく、相手への愛情や敬意もあって、温かい気持ちになります。
毎公演アドリブを考える頭の中を覗いてみたいですね…本当にすごい。
いかがでしたか。
今回は芹香斗亜さんのすごいところを3つに絞ってご紹介しましたが、まだまだ素敵なところはたくさんあります!好きな人のすごいところって挙げ出したらキリがないですね…。
次回宙組公演が日に日に話題になっていますが、皆様のもとにも無事にチケットが降ってきますようにお祈りしています!(私のもとにも降ってきますように…)
最後までお読みいただきありがとうございました。